転職サイトで給料の良い仕事を探していたら、「特許技術者」という職業を募集していました。
都内のある特許事務所での募集だったのですが、「特許事務所」というのは「特許」だけを扱っているのでしょうか?どのような分野の仕事を扱っているのか、教えて頂きたいです。
質問
特許事務所が扱う分野はどのようなもの?17view
最新の専門家コラム
- 40代女性が転職で今後10年20年働ける職場を見つけるには?【リクルート出身者監修】
2022.05.16
- 転職市場で信仰残る「30歳限界説」は今どうなっているか?
2022.04.12
- 合格可能性を上げる「志望動機」の書き方3ステップ
2022.03.08
- 転職エージェントと2人3脚で転職を成功させる方法
2022.02.06
- 会社にバレずに転職活動を行うテクニック
2022.01.07
質問に回答するにはログインしてください。
回答
3件の回答
特許事務所はお客様(クライアント)が会社である場合と個人発明家の場合があります。
優秀で儲かっている事務所は殆ど大手メーカーをクライアントに持っていて、長期的に引っ切り無しに案件が来る所もある。そういう事務所は大手メーカーの技術内容を知っていれば食っていける様な状態になっているので、軌道に乗れば売上が上げ易くなり、従業員の給料も高くなる。
逆に個人発明家や色々な会社の単発の案件を中心に取り扱っている所は、顧客が安定せずに売上を上げるのも苦労するらしい。売上が少なければ当然従業員の給料も低くなる。
特許事務所への転職を考えている方で、高い給料を貰いたい人は、事前にその特許事務所がどういう会社を相手に商売しているかを調べると良いと思うよ。
調べ方としては、特許庁のホームページから出願代理人を所長弁理士の氏名にして検索をかけると良い。大手メーカーの案件が多く引っかかったとしたら、そういう会社の専属に近い形でやっている所かもしれない。
それと、面接の際にはどういう取引先があるか、その割合などを聞いたほうがいいと思う。
特許事務所では、所長弁理士やその中で勤務する特許技術者の得意分野で、扱える技術分野というのがあります。基本的には依頼すればどのような案件でも対応してくれますが、特に「特許」の場合その技術分野に詳しい人で無いと、特許庁への出願書類の中にある「発明の詳細な説明」という発明の内容を説明する文章が上手く書けませんので、特許庁に通りにくい文章になってしまう可能性があります。
分野の中で多いのは、「機械」を得意としている事務所、「電気」「電子」を得意としているところ、「化学」を得意としているところと言った感じです。更には機械の中でも「自動車」を得意としている所や「建設機械」を得意としている所、化学でも「薬品」「塗料」などにを得意としているところに分類されます。
特許事務所に転職する際もこの分野と言うのは非常に重要で、自分が得意でない分野の特許明細書を毎日扱うのは苦痛でしかないと思います。実際に書くときはインターネットや文献を調べながらしますが、ベースが無い場合理解するにも時間がかかり、内容をチェックする所長弁理士の承認も出にくく、特許庁に出願した場合も審査を通りにくくなっていまいます。
従いまして、今から特許事務所へ転職を考えている人は、今まで自分が勤務した会社の製品分野などを中心に扱っているが事務所を選ぶのが良いと考えます。
特許事務所は名前から容易に想像できるのは「特許」を扱っていると言うことですが、実際特許出願の際の代理をお客様からお金を貰って営業しているところが多いようです。
しかし扱っているのは「特許」だけでは無く、「実用新案」「意匠」「商標」なども取り扱っています。「特許」というのは解りやすく言うと「発明」になりますが、これを20年間保護しようと言うのが「特許法」のシステムになります。
「特許」になるためには、技術的思想のレベルが「高度」である必要がありますし、今まで無かった新しいものである「新規性」も問われます。思想が「高度」でないけども機構が新しい様な場合は「考案」という扱いになります。この「考案」を10年間保護しようというのが「実用新案」になります。
「意匠」というのは、解りやすく言うと「デザイン」です。独特なデザインを考えた場合で他に真似をされたくない場合に「意匠権」の申請をします。保護期間は20年です。
「商標」というのは「ネーミング」です。ブランド名などが代表的なものとしてあります。これも特許庁に出願することで、10年間保護されますが、更新することで半永久的に保護されます。
事務所によっては「特許」はあまり得意ではなく「商標」を中心に扱っている事務所もあります。商売的は「商標」を扱った方が複雑な技術内容の説明の必要も無いので儲かり易いというのを聞いたことがあります。