司法書士になりたいと考えているものです。現職がさほど忙しくないので、仕事を続けながら勉強、資格取得→司法書士事務所に転職→ゆくゆくは開業?というプランを立てています。
色々と調べてはいるのですが、司法書士試験の実際の難易度はどのようなものか、試験の内容や受験した際の感想などを教えて頂きたいです。
質問
司法書士試験の難易度と試験の内容について134view
最新の専門家コラム
- 40代女性が転職で今後10年20年働ける職場を見つけるには?【リクルート出身者監修】
2022.05.16
- 転職市場で信仰残る「30歳限界説」は今どうなっているか?
2022.04.12
- 合格可能性を上げる「志望動機」の書き方3ステップ
2022.03.08
- 転職エージェントと2人3脚で転職を成功させる方法
2022.02.06
- 会社にバレずに転職活動を行うテクニック
2022.01.07
質問に回答するにはログインしてください。
回答
1件の回答
まず、試験の概要から説明します。
司法書士試験は年一回実施されます。筆記試験(7月)と口述試験(10月)があります。受験資格に年齢、学歴、国籍などの制限は一切なく、誰でも受験することができます。
4月から法務局・地方法務局で受験申請書が配布され、5月から願書受付が始まります。
筆記試験は、一日で行われます。会場は、各都府県に1か所ずつと北海道に4か所設けられます。服装は自由です。
午前の試験科目は、憲法・民法・商法・刑法です。多肢択一式(マークシート)で行われます。試験時間は2時間です。
昼の休憩を挟んで、午後の試験科目は、不動産登記法・商業登記法・民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・供託法・司法書士法です。多肢択一式(マークシート)で行われます。また、不動産登記法・商業登記法については、記述試験も行われます。試験時間は、休憩なしで3時間です。
口述試験は、15分程度の試験です。筆記試験の合格者のみが受験します。会場は筆記試験より少なく、法務局の管区(地域ブロック)ごとに設けられます。服装は指定されているわけではありませんが、スーツです。試験科目は、不動産登記法・商業登記法・司法書士法です。
そして、10月末から11月初旬に合格発表があります。
筆記試験の難易度は高いです。合格率は3%程度です。
合格率から見ると最難関の国家試験に見えますが、多くの難関国家試験と違って、受験資格や受験回数に制限がないということが、低い合格率の一因となっています。
とはいえ、難しいことは確かです。試験科目の膨大な条文や判例・先例などを覚えなければなりません。そして、それを即座に引き出せるレベルのものにしなければなりません。多肢択一式では、文章が長い肢も多いので、スピードをもって問題を読みこなすことができるレベルの国語力も必要です。
また、記述式の科目は、不動産登記法と商業登記法ですが、民法や商法などもしっかりと身についていなければ、正しい解答ができないというような問題が出されます。
そして、午前の多肢択一式、午後の多肢択一式、記述式の3つの試験には、それぞれ基準点というものが設けられています。よって、全体で合格点に達していても、1つの試験がその基準点に達していない場合は不合格となるので、どの科目も偏りなくマスターしなければなりません。
大まかに大学受験に当てはめると、司法試験が難関国立大学の試験、司法書士が難関私立大学の試験というようなイメージです。
司法書士試験は、法律で定められた範囲の法律手続きの専門家になるための試験です。司法試験のような論述試験がないことからも分かるように、自分で論理展開をするようなことは求められていません。よって、真面目に勉強をすれば、誰でも受かる試験です。しかし、試験範囲は広く、かつ、その正確な知識がなければ正答することはできない問題が出題されるため、人によって程度の差はあっても、真剣に取り組まなければ、合格することはできません。
口述試験は難しくありません。不合格者もほとんどいません。筆記試験合格者であれば、容易に答えられることが聞かれます。緊張などでうまく答えられない場合は、試験官がある程度の助け舟を出してくれたりもします。
試験対策としては、司法書士法の条文を読み返しておけば十分です。資格試験の学校では、口述試験対策の講座を実施していますが、雰囲気に慣れたいという方が受講すればよいものです。