IT業界のベンチャー企業は、新しい事に挑戦する活気に満ちた企業と言うイメージがあります。実際にベンチャーIT業界で多い悩みや、ストレスとはどんなことですか?
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ベンチャーIT業界で多い悩み・ストレスとは?62view
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IT業種といってもコールセンターからインフラ、Webサイトやアプリ制作などと幅広くありますが、その中でも「ベンチャーIT企業」という一味違った業種があります。一般的な業種特色に加えて、ベンチャーならではの悩みやストレスがあります。
ベンチャーIT業種で一番よく聞く悩みは「仕事と遊びの区別がつきにくい」ということです。これは、そもそも技術追求に対する向上心が高い人が多く属するベンチャーIT業種だからこそであり、インターネット環境があれば作業場所を問わないからこそ出てくる悩みやストレスの特色です。つまり、やりたい事が仕事になっている状態である場合に、時間や労働力を提供するという自己犠牲を惜しまずに、あたかも自分がやりたいから仕事をしているという錯覚を起こしてしまう状況です。
その状況は、雇う側にとってはまさに好都合。雇われている労働者側も、笑顔で自己啓発を賞賛するため自分が利用されているとは考えない思考に陥ります。
そこで問題が発生するのは、賃金が発生していない仕事がある場合です。労働力を提供しているにも関わらず、会社側は「あれは自己啓発、または遊び」と理由付けて、賃金支払い義務を全うしないベンチャーIT企業は悲しいことに後を絶ちません。
近年では「ブラック企業」という単語が生まれたことで世間的に認知され始めましたが、いざ自分の身に起きていると、自分に良くしてくれている上司や同僚の顔が頭に浮かび、被害に対して鈍感になっていきます。しかしその上司や同僚も、自社の劣悪な勤務体系に対し感覚が麻痺してしまっている場合が多く、時間が経つにつれ、自分がいるブラック企業の環境が当たり前になってしまう洗脳状態に陥るため、辞めるという選択肢が見えなくなってしまいます。
加えて、「仕事と遊びの区別がつきにくい」状況は、会社に尽くすことが美化された小さなベンチャーIT企業の中で「過重労働こそが善」という社畜を生み出します。過重労働は、睡眠時間やプライベートでリフレッシュする時間を奪い、会社や仕事以外の事が考えられない状況に追いこまれていきます。本来、仕事に活きる勉強であれば、自己啓発ではなく「業務」とされるべきですし、会社の収入に関連する活動は「業務」です。ベンチャーIT業種でストレスを抱えず、生きていくためには、仕事を仕事と割り切り、自分の時間と技術と精神を守るための非愛社精神が必須のように感じます。
技術力が求められている市場です。常に「転職できる」ことを忘れずにベンチャーIT企業に、精神的に深入りしないよう気をつけましょう。