私はある地方の急性期病院に勤務する神経内科医です。前年度に専門医を取得しました。
今回自分的にもいろいろ考えて転職しようと考えています。理由はとしてはもっと超専門的な分野での診療をしてみたいからです。
現在転職先で考えているのはやはり東京にある有名病院で、そこは全国から希少な症例が集まってくるため非常に豊富な経験ができます。また神経内科の領域では知られていない希少疾患がとても多く、田舎の診療ではなかなかお目にかかれない病気が多くあります。その施設にはそのような方々も多く通院されており、それらの症例経験も含めて今の自分には必要なことだろうと思いました。
現在の自分は神経内科専門医として病院内で治療にあたっていますが、やはり脳血管障害が非常に多くの割合を占めており、そのほか変性疾患や自己免疫疾患といったものを1カ月に数人程診ています。いわゆるNeurogeneralistといった感じです。しかし頻度の低い珍しい疾患に関してはなかなか診る機会がなく、というよりは自分の前を通りすぎている(自分に経験がなくその病気だと気付けないために)ような気がしてなりません。「百聞は一見に如かず」が示す通りいくら教科書や講演会等でそのような勉強をしても現在の診療能力でそれを正確に診断できる気がしないです。
やはりこのためにはそれらの症例が集まっている施設でしっかり修練を積むべきと考えておりますが如何でしょうか?ご意見などお聞かせください。
- 転職ステーション
- 医療・福祉・保健系職種
- 医師
- みんなのQ&A
- 専門分野の症例経験を積むべく東京の有名病院へ転職したいです
質問
専門分野の症例経験を積むべく東京の有名病院へ転職したいです13view
最新の専門家コラム
- 40代女性が転職で今後10年20年働ける職場を見つけるには?【リクルート出身者監修】
2022.05.16
- 転職市場で信仰残る「30歳限界説」は今どうなっているか?
2022.04.12
- 合格可能性を上げる「志望動機」の書き方3ステップ
2022.03.08
- 転職エージェントと2人3脚で転職を成功させる方法
2022.02.06
- 会社にバレずに転職活動を行うテクニック
2022.01.07
質問に回答するにはログインしてください。
回答
2件の回答
今の質問者様の立場であれば思いたったら突き進むべきでしょう。
若いころに私自身も医局に所属せずに自分で就職先を探してまいりました。施設毎に強みがあるので、移るごとにその施設では何を成し遂げたいか目標をもって取り組みました。
例えば約2年間在籍する間に論文を何本書こうとか、在籍中に国際学会での発表を目指そうとか、症例を最低でもいくつ経験しようとか。
一つの目標がある程度達成できたら次の目標を立てながらそれにふさわしい施設を探すという具合です。
こう言ってはなんですが職場というのはもし自分に何かあったとしても正直何もしてくれないのが普通です。病気で働けなくなったとしても組織がその後の人生まで守ってくれるものではないと考えます。そうなるとある程度こちらから利用するくらいの感覚で転職をしてしまうドライさも必要だと思います。
ただし質問者様はまだまだお若いでしょうが、15年目くらいを超えてきてある程度一人前の状態になった後は医者として以外の人生、自分の人生そのものも考えなければならないでしょう。やはり有名な病院などのポストや地方の市民病院の部長以上のポストは大学からの派遣や名のある先生方が座る席として確保されていますので、自分で転職先を探す分最終的にはどこに収まるかをゆっくりと見定めながら過ごす必要があることを頭の片隅に置いておいてください。
今の質問者様であれば、やはり自己実現に向けて転職されることを強くお勧めさせていただきます。
私も同じように地方で神経内科医をしている40代の男です。
私も若いころに東京の名のある病院へ研修という形で半年程度勉強させていただきました。
あちらの病院ではたった半年間だけでしたが自分がそれまでに診たことのなかった疾患を山ほど診させてもらって、自分の見聞がどれほど広がったかわかりません。
「百聞は一見に如かず」たしかに質問者様が言うように一回診たことのある症例はその後も自分の記憶の中に刻まれていきますね。その甲斐があってか戻ってきた後の自分診療にも非常に大きな印象を与えましたし、「もしかしたら」と希少疾患を疑うこともできるようになった気がします。
質問者様がそのような経験を積むことに対して私としてもとても応援する気持ちでいっぱいです。
ただし、もし質問者様が東京のご出身でその後は東京で生活していく予定であればいきなり転職という形でも良いでしょう。しかしもし現在の勤務地が地元で研修後にいずれ戻ってくるのであれば、数か月間もしくは1~2年程度の研修という形で病院から出向するというやり方もあると思います。
なぜこのような話をするのかといいますと、我々田舎の神経内科医はやっぱりGeneralistという形ででしか存在できないと思います。相当な専門性をもった施設でない限りは、自分がその限られた希少疾患の診療のみに従事するような形は実現できないでしょう。やはり地方では脳血管障害から変性疾患まで広い領域、いわゆる脳神経領域全般の診療をしていかざるを得ない運命にあるのではないでしょうか。
そのため一度現在の病院に基盤を残してあちらに研修という形でお世話になり、その時にやっぱり東京で長くやりたいと決心がついたときに本格的に転職するのも一つの方法であると思います。
いずれにしても質問者様の立場であれば今勉強しに行けば非常に多くのものを吸収できると思います。ぜひとも頑張ってください。