作業療法士の勉強をしています。資格取得後には、高齢者のリハビリを行う作業療法士として、老人保健施設などで勤務したいと考えています。
高齢者のリハビリを行う作業療法士の仕事内容と、やっていてよかったと仕事のやりがいを感じることはどんなことでしょうか。
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高齢者のリハビリを行う作業療法士の仕事を教えてください53view
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回答
1件の回答
私は、介護老人保健施設という施設で13年間作業療法士として働いている女性です。介護老人保健施設という所は、病院と自宅との間の施設であり、病院から退院した高齢者が直ぐに自宅に帰る事が困難な方にリハビリをして元気になって家に帰ってもらうという所です。
一番やりがいを感じる時は、「もう自宅へは帰れないだろう」と言われている高齢者が自宅へ帰っていく時が一番やりがいを感じます。
ある女性の利用者様がいました。その方は認知症もあり、車椅子無しでは歩けない状態で入ってこられました。ご家族は認知症も進み身体も動かないので施設へ入れる事を考えていると言われました。私は、利用者様の状態を見て「帰れる」と確信し、訓練を始めました。認知症もあり、訓練の指示もなかなか入らず苦戦しましたが、訓練をするうちに利用者様の笑顔や発言が多くなり、立ち上がりも出来るようになってきました。初めて来られた時から2カ月余りでみるみる動きが良くなり、歩行器を使用して歩けるようになりました。また、身の回りの事も出来るようになり、現状報告をご家族様にも見て貰い伝えるとあの時施設にと考えられていたご家族様が「これならば自宅へ帰ってきてもいい」と言ってくださり、その1ヶ月後無事に自宅へ帰られました。その利用者様は元気に私が努めている通所デイケアという通いのサービスに通って来られる様になりました。今でも元気に通ってくれています。その利用者様から「本当にありがとう」と言われた時、本当に携われてよかったとやりがいを感じました。
上記の様に上手くいくケースもあれば、ご家族の受け入れが悪くて困難を生じてしまうケースもあります。ある男性利用者様で、認知症あるが大きな問題もなく順調にリハビリが進み元気に歩く事や日常生活動作など出来るようになったけれどもご家族が利用者様がいない生活に慣れてしまい、自宅復帰を拒んでしまいました。私はまずご家族と話し合いの場を毎回持つようにして話を聞き、その間ご本人の状況も伝えつつ、少しずつ問題をといていきました。その結果、ご家族が自宅へ帰ってきてもいいという事になり無事に帰られました。
高齢者一人を自宅へ帰すという事はとても深い仕事であり、責任がある仕事だと実感しています。一人でも多くの高齢者が病院で一生を終えるのではなく、自分の住みなれた家、地域で一生を終える事がどれだけ幸せな事かを考えながら日々仕事をしています。難しい仕事だからこそやりがいがあり、地域へ帰っていった高齢者の方々が笑顔でいきいきと自分らしく生きて過ごして頂ければ私達が携わっている意味も大いにあるのだと思っています。