医療機器のスペシャリストとして働く、臨床工業技士になりたいと思っています。臨床工業技士として一番やりがいを感じた出来事はありますか?
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私は大学卒業後、臨床工学技士として、病院に就職して3年目になります。正規雇用で勤務をしています。業務内容は、血液透析・心臓カテーテル・機器管理を主に行っています。
まだ3年目の私が、仕事をしてきた中で1番やりがいを感じた体験は、心臓カテーテル治療といって足の付け根から管を入れて心臓の治療をするのですが、その治療の補助がある程度一人でできるようになった事です。
私が入職する半年前から循環器内科で新しくカテーテル治療を始めたこともあり、他のスタッフもみんな初めての経験でメーカーさんから教えてもらいながらの治療をしていました。私につきっきりで教えてくれる人も居なくて、ただただ言われるがままに物品をだして治療を眺めることしかできませんでした。治療に関わるようになってから1年ぐらい経ち、後輩が入ってくることがわかりそろそろ治療の補助をする機械に触ろうか、と言われました。初めはなんだこれ?なんて思いながらも、治療を進めるのに欠かせない機械だったので覚えるのに必死でした。症例を重ねるうちにそろそろ一人でできるようにと、急遽テストをしたことがありました。頭は真っ白で緊張の余り、治療の一時中断をしてしまったこともありました。
そんなことが何回か続いた際に、先輩が治療の際にテストという名目で一緒に居られないとうことがあり、治療の補助を一人でしなくてはいけなくなりました。いつも誰かが居ることで安心しきっていたわけでは無いのですが、いざ治療になると次に何をしなければいけないか、状況を先読みして対処方や考えられる危険などを頭に入れて治療をしなければいけないことに、とても四苦八苦しました。治療が無事に終わったときには誰がほめてくれた訳ではないのですが、とても嬉しくなりました。医師への声かけなどまだまだ不十分なことも多々あったかと思いますが、何事もなく無事に治療を終えられた達成感が凄く凄く嬉しかったです。症例によってはメーカーさんに頼らなければ私たちの知識で対処できないこともありますし、まだ3年目なので医師や他のスタッフからすると行き届かないことばかりですがとても良い経験でした。
臨床工学技士は直接患者さんと接することがあるのは血液透析治療の際であり、手術室や心臓カテーテル検査になると機械を通して患者さんの治療を行う為に、直接お礼を言われたりするのはあまりないことです。ですが、自分の目標をもって治療に望むことで学べることは沢山ありますし、これからも自分の技術を磨いていけたらいいなと思っています。