幼いころからの夢である幼稚園教諭になるために、短大に進学し、私立幼稚園へ入社することになりました。
今後幼稚園教諭として働いていくにあたって、同じように新任幼稚園教諭の勤務してからの仕事内容や苦労、仕事のやりがいを感じた体験談を教えて欲しいです。
質問
新任の幼稚園教諭、仕事のやりがいを感じた体験とは。96view
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回答
1件の回答
大学を卒業後、新卒・正社員として入社した念願の幼稚園。厳しかった学生時代の実習や、たくさん学んだ座学での知識を生かし、立派な幼稚園教諭になろう!と心に決め、夢と期待にあふれていた私は、やる気も十分でした。
最初に任されたのは、2歳児(プライマリー)クラスの担任です。私が勤務していた幼稚園は認定子ども園だったため、保育園も併設されており、幼稚園としても年少に上がる前の準備クラスとして2歳児クラスが設けられていました。初めての集団生活・大好きなお母さんと離れ離れの生活に、子どもたちは泣いてばかりでした。お母さんとはなれるのを嫌がり、玄関から動こうとしない子や、クラスに入ってからも部屋から出ようとする子、泣き止まない子など様々でした。私は戸惑いを隠せず、日々悩まされていました。そんな中でも、当園では教諭にしっかり任務が与えられます。年少に上がるまでにクラス全員のおむつを外せるようにトイレトレーニングの指導をしっかり行うこと。子どもたちが飽きることなく楽しい時間を過ごせるよう、日々活動の工夫をすること。少しでも子どもから目を離さないように教わっていました。空き時間に連絡帳の返事を書いていて怒られたこともありました。そして、一年目は園行事も初めてで段取りや流れもつかめていなかったため、覚えることも多い中、クラス担任として子どもたちの発表テーマや催し物の発案・提案、計画を実行していく必要もあり、私自身時間に追われる毎日でした。時には、園で遊んでいる最中に頭をぶつけた子どもが帰宅後気持ち悪さを訴え、保護者が心配して「幼稚園で何かなかったか?」と電話をもらうこともありました。小さな子どもにとっては、そのとき大丈夫でも時間がたってから症状に表れることがあるのだから、どんな些細なことも話をしておくべきなのだと学んだ出来事でした。
またある時には、少し多動の疑いがある私のクラスの子どもが、園庭での自由遊び(異年齢保育)の時間に、園庭の脇道を抜けて住宅街の道路に出て歩いていたという報告を受け叱られたこともありました。この出来事は、まさに「監督不行き届き」に値する重大なミスだと思い深く反省したのを今でも鮮明に覚えています。
子どもとかかわっていると、ひやっとさせられる場面も多々ありますし、悩まされることもあります。しかし、どんなときも支えられるのは子どもたちの笑顔でした。最初は泣いてばかりいた子どもたちも、日を重ねるごとに生活面・精神面ともにおおきく成長していきます。うまく子土馬がしゃべれなかった子がしゃべれるようになったり、ご飯をあまり食べなかった子が食べられるようになったり、泣き虫だった子が強くなったり…そんな子ども一人一人の成長を見るのが何よりうれしかったです。ありがたいことに、子どもたちはみんな私を慕ってくれました。そして、保護者も家で私の話を子どもから聞くようで、とても温かく見守り、支えてくれました。
2年目には年中クラスを受け持ち、一人で29人を見ていましたが、やはり時間に追われ頭の中は常に保育のこと一色。休日も返上して仕事をする日々に疲れ果てていました。時には自分にはこの仕事は向いていないのではないかと思い悩むこともありました。2歳違うと子どもの成長・姿も全く異なり、保育の進め方や内容もがらっと変えなくてはなりませんでした。保育の難しさ・大変さを痛感した私ですが、どの学年を受け持っても、やはり最後に感じるのは「やりがい」でした。それは、日々子どもの成長を見て、感じることは勿論ですが、保護者から「ありがとうございました」といわれるその一言に詰まっているのだと思いました。子どもの成長を喜んでいるのは私たち保育者だけではありません。一番喜んでいるのは保護者なはずです。どんなに大変でも、つらくても、保護者が喜んでくれ、心からの「ありがとう」を聞けたその瞬間に、この仕事をしていてよかったと思えたのでした。