主治医に聞けないのか、検査のときに検査結果の意味や病状を聞いてくる患者さんが多いです。
説明してあげたくても、診断行為に当たるので何も言えません。
例えば、採血室で外来患者さんに血液検査の結果についてよく説明を求められます。中には医師から検査技師に聞いてくださいと言われた、という人もいます。検査項目の意味や正常範囲を教えるのは診断行為には当たらないと思うのですが、正常範囲を教えてしまうとその数値から外れていた時に、じゃあ私は悪いってこと?とさらに聞かれることになります。
答えられないと言うと、患者さんは不満そうに帰っていくので、その度に申し訳ない気持ちになります。上手く説明するコツなどあれば教えて下さい。
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回答
2件の回答
血液検査結果などは項目と数値が羅列してあるだけで、一般の人には意味がわからないものもあると思います。検査結果が読めるようになったことが臨床検査技師になって良かった数少ないことの一つのような。
検査の目的や意味を説明するのは検査技師でも出来ることなので、患者さんの役に立つチャンスです!患者さんの疑問が少しでも晴れるといいですよね。
病名を言わなければ、データの数値や所見を教えるのは許容されていると思います。レポートを書くのも、臨床検査技師は数値と所見を書きますが、結論は医師が書くので。「肝機能を示す値が高いです」はセーフで、「肝臓疾患の可能性があります」はアウト、という感じです。
患者さんが結論を知りたがった時に逃げるためのよく使うフレーズは、「他の検査結果と合わせて総合的に判断するので、後ほど主治医に尋ねてください。」「経過を見て判断しますので今の時点ではお話できません」「こちらにはカルテがないので判断できません」などでしょうか。
それでも患者さんが不満そうにしていたら、主治医に一言報告しておくのが良いと思います。先生と検査室の距離が遠いと難しいかもしれませんが、患者さんのためを思えば、主治医からもう一度よく説明してもらった方がいいはずです。いい主治医なら患者さんが診療に納得しているか、心配事がないか気にしてくれるはずです。
検査結果の解釈を説明するのは診断行為に当たるので、「規則なので言えません」と伝えるのが一番だと思います。
トラブルを防ぐには、病気や治療に対して先入観を持たせないように気をつけることが大事です。考えられる病名などを挙げてしまうと余計な不安を感じさせてしまうので、言わないほうが良いと思います。本当の結果を知るのが怖くて、病院に来られなくなる人がいるかもしれません。ご家族にも伝わって心配されたり、噂になって職場にも影響を与えるかもしれません。
逆に、健康な人でも検査で異常値になることもあります、などと安心させるようなことを言ってしまっても、治療は必要ないと自己判断するかもしれません。その結果、容体が悪化してしまう恐れがあります。
医療職になると患者さんの他にも、自分の家族や友達に検査結果についての解釈を求められたり、治療方法を聞かれたりすることがよくありますよね。自分の医学知識を披露しようと得意になって思いつくことを言ってしまう人がいますが、そのようなことは臨床検査技師の範疇を超えているので不適切です。職場でも日常の世間話の際でも、プロとして責任を持って発言しないといけないと思います。
最近はインターネットなどで病気や医療の情報も集めやすくなっていて、患者さんが自分で何の病気か自己判断してしまうようになってきています。病気診断サイトなるものもあります。また、身内に医師や看護師がいると、そちらの意見を信じてしまい実際の診療と対立してしまうこともあります。
実際に治療に当たる医師は慎重に考えて最終的な結論が出るまで病名は言いません。患者さんが知りたがっても、医師の診療を尊重して、余計なことを言わない方が良いでしょう。