地方の放送局で、アナウンサーの中途採用試験を受験しています。二次面接で「うちの放送局はアナウンサーが記者職やディレクター職を兼務するけど、それでも大丈夫?」と尋ねられ、思わず「はい」と答えてしまいました。
これまでも放送関係の仕事をしていた為、ディレクターの仕事は何となくイメージが付くのですが、記者職は未経験の為、仮に採用して頂いた場合自分に記者の仕事は務まるのか不安に思っています。
もちろん各放送局によって、仕事内容や手順は違うかと思いますが、テレビ局の記者の具体的な仕事内容をお伺いできればと思います。よろしくお願い致します。
質問
テレビ局の記者やディレクターの具体的な仕事内容について207view
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回答
3件の回答
質問されている方が受験している放送局と同様、新卒で入社してから退社するまで、地方局でアナウンス職とディレクター職と記者職を兼務していました。慣れるまでは胃の痛くなる思いです(実際、痛くなりました)。
記者の場合は誤報が許されませんから、自分が書いたものに間違いがないかどうか、何度も何度も何度も確認が必要です。もちろんアナウンサーの場合でも書いてある原稿を読み違えない、ディレクターとしても訂正のないようVTRを作る、など、放送に携わる者にとっては間違えないことは基本中の基本です。しかし、記者の場合は世の中で起こるありとあらゆる事件事故、ニュースが対象ですから、いくら自分が『この罪名には耳馴染みがない』とか『まだすべての議員の顔と名前が一致しない』という不慣れな状況だったとしても、毎日ニュースの現場に行き、取材をして、原稿をまとめなくてはならないのです。
事前に勉強や下調べをしていても、予期せぬ展開になり、とりあえず知事のインタビューを取らなくてはならないとか、急遽、事件の現場に行って顔出しリポートをしなくてはならない、ということもあるため、『どうにかなるさ、というか、どうにかしなきゃ』という、ある意味開き直るぐらいの精神力も必要です。よく分かっていなくても、まるで分っているかのように演技をするくらいの度胸も必要です。
記者の仕事が大変な分、アナウンサーそのものの仕事であるニュース読みやナレーションなどがおろそかになってしまう現状もありますが、記者の仕事も兼務することによって、ニュースの内容をより深く理解したうえで、アナウンサーとしてニュースを伝えることができるというメリットもあります。
記者の仕事内容は、制作系のディレクターとは結構違いますよ。主な仕事は、
⑴警察や地方自治体の記者クラブに行き、情報を取る
⑵それぞれの記者クラブの取り決めに従い、持ち回りで代表取材などを行う(その記者クラブに所属する放送局、新聞社、通信社の代表としてインタビューなどを行う)
⑶都道府県政担当であれば、知事会見の取材(知事への質問等もする)、議員への囲み取材など
⑷警察担当であれば、昼夜問わず事件事故の取材、裁判の取材、地方検察庁での取材など
ざっと思いつくだけでも、上記のような仕事があります。
アナウンサーが記者業務を兼務している局は、地方局の場合結構ありますが、郷に入れば郷に従えです。仮に入社が決まったなら、とにかく記者の仕事も早く覚えてこなしていくしかないと思います。
それから新たな局の規模にもよると思いますが、取材は「アナ記者とカメラマン」の2人体制で行くような少人数の局の場合、アナ記者がテレビカメラの三脚を持ち運ばなくてはならない場面も多々あります。体力仕事です。
記者=デスク(報道の現場監督のような人)等から指示を受けたネタ、或いは自分で見つけたり企画したりしたネタを取材→取材したVTRから音声切り出しをする部分(インタビューなど)を確認する→PCのニュース原稿出稿の為の専用ソフトでニュース原稿を執筆→出稿→デスクのチェックを受ける。または警察や都道府県庁で公表、又は投げ込まれた情報(自治体や企業からのプレスリリースなど)を基に、原稿を出稿。
ディレクター=任されているコーナーなどのネタ探し→取材先のアポどり→構成作り(VTRの流れや順番を考えて、台本のようなものを作る)→ロケ又は収録→撮影したVTRから、使う部分や音声切り出しの部分を確認→構成の手直し→スーパー(テロップ)の発注→アナウンサーによるナレーション収録→編集の立ち合い(編集マンが行う編集作業に立ち合い、細かな指示出しや調整をする)→プロデューサーなどのチェックを受け、必要なら修正する
といったところでしょうか。