経理に関する求人を見ていると経理部以外に、経理シェアードサービスというものがありました。
関心があったので、調べてみると、標準化を担う部門であることが分かりました。
しかし、標準化は各経理部でも行われていることでもあるので、その違いがいまいち分かりません。
具体的にどういった業務をするのか教えて頂けないでしょうか。
よろしくお願いします。
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経理シェアードサービスの具体的な仕事内容を教えて下さい132view
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3件の回答
経理シェアードサービスの業務は上記の方々の通りだと思います。
ただ、経理+エクセルの知識があれば活躍できるかというと、単純にはそういかないと思います。
標準化がメインの部門ですので、支社(受託先)からの必要な情報を聞き出すヒアリング能力や親会社と子会社のクッションになるようなコミュニケーション能力なども求められると思います。
ルーティンだけでも業務はできますが、上に上がるにはそういった対人強調力が求められると思います。
友人から聞いた話になりますが、ほぼルーティンと言っていました。
1人目の回答者さんのように、伝票の承認がメインで、あとはデータの集約(集計)と各支社の運用の効率化をしているそうです。
友人の勤め先では支社の経理担当が年配の人が多く、エクセルの操作や会計ソフトの操作に不慣れで、ほぼアナログで対応しているらしいです。
支払明細もすべてコピーしておいているのだとか・・・。会計ソフトでちゃちゃっと調べれば一発なんでしょうけど、新しいことは覚えれないんでしょうね。
彼がした標準化は、支社で使っている資料の書式と運用の統一だそうです。
支社からもらうデータを整えて、経理部門かどこかに報告するそうなんですが、もらうデータがとにかくバラバラ。ある人はエクセル、ある人はワード、ある人はメールのみ、という状況だったそうです。
それをエクセル一本に整えて、入力する書式も指定し、なおかつ、支社の経理が上司に報告する時にも、外部に見せる時にも、使えるようにしたそうです。
本人が言ってたのは「これは経理じゃないな・・・」でした。標準化には経理の知識も必要だったんでしょうけど、彼の功績を支えたのはエクセルの知識で、「いかに分かりやすい式を組むかだ」と語ってました。
あとあと引き継ぎのことを考えると、マクロを組むと癖が大きいので引き継げない、誰でも知っているような関数のみで、いかにうまく組むかがポイント、だそうです。
彼の言うことによれば、経理+エクセルでだいぶ活躍できるみたいです。
経理シェアードサービス部門に勤めている者です。
会社の業態や、会社規模(グループ規模)に応じて違うと思いますが、うちの会社ではどのようにしているか、紹介させて頂きますね。
質問者さんもご存知のように、シェアードサービス部門は標準化を担う部門です。
うちは連結決算をしているので、標準化の対象は主に4つです。
1.日常業務(伝票処理など)
2.月次決算業務(月次決算の締めなど)
3.決算業務(決算調整など)
4.税務業務(納税など)
1つ目の日常業務は中小企業の経理業務とあまり変わらないと思います。
通常、中小企業の経理業務は
・納品書や請求書を受け取る
・伝票の起票
・経理ソフトに打ち込む
・証憑の整理
などをしていると思います。質問者さんも経験されているのではないでしょうか。
シェアードサービスの場合は、内部統制上の仕組みから内部監査機能を果たすために、少し違うところがあります。
・納品書や請求書を受け取る → 起票された伝票を受け取る
・伝票の起票 → 基本的にしない
・経理ソフトに打ち込む → 起票された伝票を承認する
・証憑の整理 → 変わらない
つまり、経理シェアードサービス部門は、標準化を実現するために、仕訳が間違っていないかチェックする部門でもあるわけです。
そのため、各会社(または各支社)から送られている伝票の量は、その会社分(または支社分)あるので、1会社(または1支社)よりも必然的に多くなります。
人にもよりますが、1時間あたり60枚程度の伝票を承認するのが普通だと思います。
2つ目の月次決算業務についてです。
中小企業の経理課の知り合いと話していて分かったのは、
・試算表を作らない
・銀行へ行かない
・月次決算の締め日が統一されている
が主だったところでした。
試算表を作らないことはその人も驚いていました。
これは銀行へ行かないことにも関わってくると思うのですが、経理シェアードをしている会社の場合は、おそらく財務シェアードもしていると思います。俗にいうCMS(Cash Management System)です。
行員との折衝は財務シェアードの人がまとめてしているので、銀行へは行きません。
その知り合いがお世話になっている銀行では、貸借対照表と損益計算書以外に試算表を持って行くと信用が高まるため、作成しているそうです。
月次決算の締め日(月次決算の報告日)と言っても中小企業の場合は、自分の会社の締めなので、自分たちである程度決めることができると思います。対して、経理シェアードを導入している会社であれば、規模も大きく、会社経営に与える影響も大きくなるため、決算締め日はきちきちで組まれます。ちなみに、うちは翌月5勤務日で統一されています。
それ以外は経理の重複計上や漏れのチェックをするくらいなので、これは経理部と同じだと思います。
3つ目の決算業務についてです。
これは会社の組織によって変わってくると思いますが、うちは経理シェアード部門が決算調整を起票し、経理部門がチェックという体制を取っています。
日常業務は、各会社(または各支社)が伝票を起票、経理シェアード部門がチェックという形をそのままスライドした形ですね。
これは背景にいろいろあるのだと思います。
たとえば、
・各会社(または支社)の経理は、日常業務に専念させる
・経理シェアードを導入する性質上、専門知識のある人は各会社(または支社)に残りにくい
・決算報告は連結決算をする関係で、連結決算の知識を専門的に持っている人のチェックが必要
などです。
具体的な業務は、このような流れです。
・決算調整仕訳に必要な資料を各会社からもらう
・それに基づき決算調整仕訳を計上する
・連結パッケージを作成し、経理部門へ提出する
・経理部門から連結修正仕訳が必要な内容をフィードバックしてもらう
・連結パッケージの修正と再提出(以降その繰り返し)
最後の税務業務は、決算業務と基本は同じです。
経理シェアード部門は税務についても専門的な知識を持っているとはいえど、本当に細かい知識を持っているのは経理部門の専門チームです。
以前、固定資産税をそのまま納税しようと思って、経理処理をしていたところ、専門チームから待ったがかかったことがあります。「課税免除と不均一課税」制度というものがあるらしく、とある会社ではその制度を利用できるというものでした。
経理シェアード部門では日常業務の量が多いため、大きな税制改正などはチェックしているものの、地方の細かな税制改正(税制の利用という意味で)までをチェックするには限界があります。そのおかげで、固定資産税の納税額を大幅に減らすことができました。
そういえば、所得拡大促進税制の対象となるか調べる際は、経理シェアード部門は大活躍でした。経理部門が所得拡大促進税制を説明する際は、すべて経理シェアード部門を通してでした。
経理部門が全会社を相手に話をすると、収集がつかなくなることを考慮してのことだと思われます。
ということで、まとめますと、標準化の対象に応じて、下記のようなことをしています。
1.日常業務 → 勘定の統一、運用のチェックなど
2.月次決算業務 → 決算報告の締め日の統一(基準の統一)
3.決算業務 → 連結パッケージの作成
4.税務業務 → 税制適用の中継役