総務
増員することが少ない総務部への転職とは?
総務部の仕事は、社内の縁の下の力持ちとして企業の働きやすい環境を作るために日々業務を行います。営業とは違い直接収益をあげる部署ではないため、企業としては限られた人員の中で業務を遂行させるべく、なかなか増員しない部署です。しかし、企業にとって必ずなくてはならない部署であることも確かです。総務部は性別を問わず活躍できる部署であるため、女性も多く所属しています。
大手転職サイト調べの総務部求人の年収を見ると、400万円代が一番多く24.2%、500万円代は20%となっており、全国平均給与432万円(参考:国税庁「平成29年分民間給与実態統計調査結果」)と比べると総務は平均に近い給与が得られる職業となります。大企業の総務部の管理職になると1,000万円を超える年収が得られ、全体的には少ないですが1,000万円以上の年収は3.2%となっています。
(出典:求人サイト・スタンバイ「総務になるには」)
総務部への転職の傾向と対策
総務部への転職は、正社員の場合未経験よりも経験者募集の方が多い傾向にあります。総務未経験の求人は、正社員ではなく契約社員や派遣社員、パートやアルバイトという非正規社員で募集されています。業務内容も、備品管理やファイリング業務などの庶務業務が中心です。なぜなら庶務業務はそれほどスキルを必要としないため、正社員ではなく契約社員や派遣社員で賄っているからです。非正規社員で入社し、経験を積んで正社員へ登用されていくケースが一般的です。
一方、管理職の部門では経験者を正社員募集しています。管理職は即戦力として活躍することを期待されているので、企業側もある程度の年収を提示してきます。その分、どのような経験があるのか、スキルをどう活かすことができるのか問われることになります。
採用されるためのカギは、企業が求めている総務部のミッションに自分のスキルが合うかどうかということになります。例えば、上場企業であれば株主総会関連の業務経験、メーカー以外の会社であれば購買業務経験の有無などはアピール材料になり、転職希望の会社と需要が合えば採用されやすくなります。
総務の仕事は会社への貢献度を数字で表すことができないため、過小評価を受ける可能性があります。それを避けるためにも、前職で担当したミッションに対する役割や業務への関わり方を整理して、分かりやすく企業へアピールできるよう職務経歴書を工夫するなど準備しておく必要があるでしょう。