アシスタントディレクター
アシスタントディレクター(AD)の転職事情
アシスタントディレクター(AD)は、テレビディレクターの補佐として番組制作に関わる様々な業務を任され“番組制作の縁の下の力持ち”として活躍する仕事です。番組制作の最前線で走り回りながら、お弁当やグッズの手配からロケ地の情報収集、番組収録前のシミュレーションや、演出補佐、収録後の編集助手など、現場の撮影がスムーズに進行するために細かな仕事に携わります。
誰でもできるような簡単な仕事と思われがちですが、その場の雰囲気や状況を判断して瞬時に動くことができる判断力、深夜まで続く仕事に対応できる体力、激務に耐えることができる根性が必要で、テレビ番組を作るためには欠かせない重要な仕事です。
アシスタントディレクターになるには、テレビ局や制作会社に就職する必要があります。テレビ局は、大学や大学院卒業の能力が求められ、就職試験では何百倍という高倍率をくぐりぬけ採用を勝ち取らなければなりません。テレビ局へ採用され、無事に制作部門へ配属されると、アシスタントディレクターとして勤務が開始します。そしてアシスタントディレクターとしての経験と知識、実力をつけて数年後にはディレクター、将来的にはプロデューサーへと昇格していきます。
テレビ局は、必要な場合にだけ部署を絞って中途採用の募集をします。テレビ局の制作部門へ転職したいと考えている人は、転職サイトに登録し、テレビ局の中途採用情報をこまめにチェックするなど求人情報を逃さないようにしましょう。
一方、制作会社の場合は、アシスタントディレクターの求人は多く、特に小さな制作会社になると学生アルバイトを募集しているケースもあり、比較的職に就きやすい傾向にあります。激務の末にすぐに辞めてしまうアシスタントディレクターも多いため、常に求人が出ている状態です。
テレビ局100%子会社など、規模が大きい制作会社になると大学卒以上の学歴が必要になることもありますが、小さな制作会社では未経験者でもやる気さえあれば転職することができます。学歴不問・経験不問でアシスタントディレクター職へ転職したいという人は、制作会社の求人情報をリサーチするとよいでしょう。また、番組制作会社によって得意とする分野が違うので(報道・スポーツ・バラエティーなど)自分のやりたい分野に合わせて転職活動することもポイントです。
アシスタントディレクターの将来性
若者のテレビ離れが深刻化する一方、ネット配信番組コンテンツ・媒体は増加傾向にあり、テレビ以外の映像コンテンツでの映像制作業務は増えていくと予想されます。アシスタントディレクターは、テレビ以外の映像メディアでの活躍も期待されており、番組作りを支える重要な役割を担う仕事として、今後も活躍の場が増えていくことでしょう。