人事の転職は売り手市場
日本の有効求人倍率は、この近年において1.0倍程以上を順調に推移しています。つまり、雇用動向が順調で、企業は積極的に有能な人材の確保に向けて活動している状況が続いています。しかし、その一方で人材不足が大きな社会問題化となってきています。
企業の業績は安定又は上昇傾向にあるものの、その業績を維持拡大させていくための人材の確保が難しくなってきています。これからの企業にとって、人材の確保は企業の存続と成長にとって、とても重要な要素となります。そこで、人事という職務がいかに重要で、企業の成長に欠かせないかということが見えてきます。
人事は、いかにして優秀な人材を確保するか、その人材にどのようにして成長する機会を与えるか、そして良好な職場環境を作り、その中でより効果的に成果を上げ、長く企業の業績拡大に貢献できるか。人事の役割は大変重要です。
- 企業の人材不足が社会問題化となっている昨今では、人事の役割が大変重要となっている。
人事の求職者は増加傾向
年功序列の企業が減り転職が当然となった今、成果主義や労務管理のあり方など、これからの企業のあり方が大きく変化しています。特に社員数が100名以上の企業ともなれば、人材確保や人事システムの再構築が急務となります。人事の重要性が益々高まっており、同時に求職者も増加しています。
大手企業や上場企業、または外資系企業では部長クラスの求人も多く、またそれ以外の中小企業やベンチャー企業においても、課長クラスや若いスタッフの募集などが数多く出されています。しかし、企業の求める求人ニーズとキャリアアップを目指したい求職ニーズの間にある、ギャップが問題です。求職と求人、双方のマッチングは決して簡単ではありません。
- 求職と求人、双方のマッチングは決して簡単ではない。
人事という希少なポストの争奪
人事は、その企業や人と深く関わる仕事。一つの企業文化の中で培った経験が、他の企業で求められるものと合致するとは限りません。
人事は、流動化が難しい職種の一つでもあります。資格や専門知識を持っていることは、転職における重要な武器になりますが、企業の求める人事がそれで満たされるかどうかは、企業次第となります。
もちろん、人事というポジションは一つの企業において大勢必要とされる部署ではありませんので、狭き門になることは間違いありません。求職者は、自分は何ができるのか、また何を目指したいか、ということを明確にし、企業の求める人材と自分のキャリアが合致するかどうかをしっかり見極めていく必要があります。
- 企業の求める人材と自分のキャリアが合致するかどうかをしっかり見極める必要がある。
本記事は2016/03/03の情報で、内容は人事としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。