経理の仕事は高収入?
経理の仕事といってもピンからキリまでありますから、もちろん事務職レベルの仕事と、大企業のコントローラ、経理部長などの収入を比べるのはナンセンスです。ただし、経理の仕事はその性格上、どんな企業でも必要不可欠なポジションでもあるし、大事なお金の流れを知ったり、経営の善し悪しをはかるバロメータでもあることから、仕事自体はなくなることはないです。
一般の事務員レベルなら、年齢や就業形態を問わないなら、仕事はいくらでも見つかるでしょう。ただし、給与レベルは、一般事務職よりすこし良い程度でしょう。
もし経理職、会計業務である程度の収入を得ようとするのなら、実務経験だけではなく、学歴・資格などとともに、実積を積み上げ、ポジションによってはマネージメント経験などが必要となります。経理・会計を専門にしている人は、決して年収レベルは他の業種に比べて低くはないものの、劇的に年収アップすることが難しく、また大抜擢されて昇進するということも少ない職種です。
ある程度企業のなかで厳選された人材が、マネージャーレベルまで昇進しますし、そのような人材は転職市場でも高く評価されますが、当然皆がすべて昇進できる訳ではありませんので、地味な仕事にもかかわらず意外に競争は熾烈です。同じ職場で長く働くことが評価に繋がりやすい職種でも、逆をいえば同じことの繰り返し、マンネリに陥りやすい仕事ともいえます。
- 経理で昇進してある程度の収入を得るには、実務経験はもちろんのこと資格、学歴、実績、マネジメント経験などが必要。しかし、ライバルとの争いも熾烈なので、運の部分もでてくる。
高収入の経理の仕事を見つけるには
すでに管理職経験のある経理・会計の人材なら、転職サイトなどでもその職歴が評価され、年収アップ・高収入案件にも応募できるかもしれません。一般的に、日系企業よりも外資系の企業のほうが年収も高い傾向がありますが、その分、外資系は首を切られやすいなどのデメリットもあります。
中堅の経理スタッフでも転職案件は多数ありますが、自分のキャリアパスや転職計画によって、税理士や公認会計士、またはCPA、MBAの資格を取得し、いま現在の職場で昇進したり、またはより多くのチャンスを求めて転職市場に打って出る人もいます。業種も、監査法人やコンサルティング関係など、より高収入が狙えるところにフォーカスすれば満足のいく転職ができるのではないでしょうか。
一般会計スタッフですと、経理の仕事のなかでもより専門色の強い業務の経験があると、転職もスムーズで高収入の転職へも繋がりやすいです。今は、正社員だけではなく、契約・派遣・パート・アルバイト・在宅などでも経理の仕事ができますから、一生の仕事として考えることもできますね。
いずれも、経理専門の転職サイトや、資格の学校などが仲介しているより専門性の高い人材を扱っているサイトなどに登録しておくと、より検討する案件が増えますし、色々な将来の可能性を見つけることができるでしょう。
- 管理職経験のあるベテラン、中堅スタッフ、一般スタッフ、それぞれ高収入の転職の狙い目は異なる。転職サイトを利用しての転職活動もおすすめ。
将来のことを考えて、体系立った転職を!
今は日本でも、好条件の仕事を求めて転職することが当たり前になってきました。しかし、条件が良い高収入の案件だからといって、まったく脈略のない転職はしない方がいいでしょう。
「ジョブホッパー」と呼ばれる転職回数があまりにも多い場合や、まったく関係のない業種や職務内容で転職を続けると、レジュメなどもまとまりがなく散漫な印象を受けますし、キャリアゴールややりたいこと、専門性がはっきりしないということで、職務経歴書を見ただけではじかれる可能性が高くなります。もちろん、転職時の面接でいままでの職歴を説明する際には困った事になります。
それぞれの転職に意味があり、きちんと自分の計画に基づいたキャリアを築いているかというのが、経理職を得る上で大事なものです。経理の人材というと性格的にも安定や堅実さを求められることは必須ですので、その仕事のイメージにも合いません。グローバル企業ならまだしも、日本の中小企業などは、とくに転職回数には厳しい企業が多いので、高収入だからといって理由もなく転職していくのは、将来の可能性を減らしていくことにも繋がりますので注意してください。
- ただ条件が良いからといって転職を繰り返すのは良くない。自分の人材価値を上げていくためにも、整合性・意味のある転職理由を持ちましょう。
本記事は2016/02/04の情報で、内容は経理としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。