まずは大学に入学する
獣医師になるには農学部獣医学科、獣医学部獣医学科などの獣医学を学べる6年制の大学に入学しなければなりません。6年制の大学を卒業後、国家試験に合格して、獣医師になることができます。獣医学系の大学は国内に国公立・私立合わせて16校あります。
大学に入学後の勉強
1年次は一般教養科目を中心に履修します。本格的な獣医学の科目は2年次から始まって、全ての基本になる生理学や解剖学などの基礎獣医学から学びます。高年次になるにつれて感染症や公衆衛生などの応用獣医学、内科や外科などの臨床獣医学を履修することになります。
4年次になると、研究室に所属して卒業論文にとりかかります。4~5年次は、動物病院での臨床実習や外科実習などの拘束時間が長く、夜遅くまで続くことがあります。履修単位が多いので、教員課程や学芸員課程の履修は出来ない大学もあります。
6年次は法律と倫理、これまで勉強してきたことを復習する1年間になります。復習をすることで6年間個別に勉強してきた科目に繋がりがあると感じられるようになり、ようやく獣医学の面白さを理解できるようになります。6年次の秋までに卒業論文を書き終えて、国家試験の勉強に取り掛かります。
- 基礎~臨床獣医学の履修を経て、4年次からは卒業論文の作成、動物病院での実習など多忙を極める。
就職活動
教員や大学の就職指導課は獣医学部の学生に対しての就職指導に力を入れていません。リクルートスーツを着て熱心に就職活動をしている学生もあまりいないことから、周りの内定状況を把握することは困難です。
民間企業を志望する人は5年次の秋から就職活動を始めていて、6年次の夏から秋にかけて徐々に就職先が決まっていきます。あらかじめ実習や職場見学を行ってから採用されている学生がほとんどです。
中には就職活動をしないまま国家試験を終えて卒業し、4月に採用試験を受けて、5月から働きだす人もいます。国家試験に落ちて就職できなくなる人もいるため、すぐに求人が出ることもあります。
- 大学側は獣医学部生の就職に注力していない傾向。民間企業志望者は5年次から就職活動を開始し、実習や職場見学を経て6年次に内定を得る。
本記事は2015/06/22の情報で、内容は獣医師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。