研修時間は数時間~2か月程度
コールセンターの研修は、会社の方針・規模・業務内容によってかなり差があります。テレアポなどの営業アウトバウンドや短期の仕事であれば、研修は数時間で終わります。簡単に商材やトークスクリプトを確認して、すぐにお客様対応を開始します。
長い場合は、研修に2か月程度かける会社もあります。2~3週間くらいで座学研修、1か月くらいで実地研修を行います。
- 会社によって研修制度や期間は大きく異なる。
研修の内容
座学では、業務マニュアルに沿って商品の内容・個人情報などに関するルールを学び、それに基づいてロープレという仮想の対応練習を繰り返します。専門的な部署であれば、マニュアルの内容は膨大な情報量であり、一気に覚えるのは大変です。うまく情報を取捨選択することが大切です。
実地研修では、ベテランのオペレーターに横からアドバイスを受けながら電話を取ります。最初は何を話してよいか分かりませんので、先輩が耳打ちした言葉を聞いた通りに話します。慣れてくると少しずつ自分の言葉で話す時間を長くします。また個人の習熟度に応じて、研修期間を延長する場合もあります。
- 座学や実地研修など、業務に応じてカリキュラムが組まれている。
長期的な育成体制と課題
余裕のあるコールセンターであれば、研修期間を過ぎた後でも、新しく実施することになるサービスや変更になったルールなどについて、随時研修を行う場合があります。
しかし大半のコールセンターでは予算ぎりぎりで人員を組んでいます。また中小の会社では人材育成・ノウハウの集積に対する意識が低いところもあります。そういった環境では、オペレーターは一定の研修期間を終えるとベテラン扱いされ、長期的なフォローが手薄になりがちです。結果的に顧客対応が個人の力量任せになります。
また管理者間で情報の共有が緊密に行われず認識に相違があったります。そのため思う様に人材が育たず、離職者が増えることが繰り返されます。余裕のない状況を改善し、綿密な助け合いができる体制作りが今後の課題です。
- 長期的な育成体制の充実度が、人材の定着率のカギとなる。
本記事は2015/06/17の情報で、内容はコールセンターオペレーターとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。