ジムトレーナーの年収・給料相場

職業:ジムトレーナー

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 ジムトレーナーの勤務先としては、フィットネスクラブやスポーツジム、高齢者施設、医療施設など様々ありますが、ここでは主に大手フィットネスクラブに勤務するジムトレーナーの年収や給料、ボーナスや福利厚生についてまとめています。さらにジムトレーナーとして年収をアップさせる方法も紹介しています。

 

※「大手フィットネスクラブ」は、コナミスポーツクラブ・セントラルスポーツ・ルネサンス・ティップネス…などを想定しています。下記もご参考下さい。

 

ジムトレーナーの正社員の年収・給料の相場

初任給

 新卒でフィットネスクラブに入社する場合、正社員であれば短大や専門卒の初任給で月収18~20万弱程度、大学卒であれば月収21万程度が相場になります。年収に換算すると、短大卒で250~260万程度、大学卒だと300万弱といったところです。例として大手フィットネスクラブの一つである「ティップネス」の新卒採用ページを確認してみます。

 

(出典:ティップネス 新卒採用 募集要項 ※2018年4月19日時点の情報

 

 基本的にサービス業なので土日祝日も営業している事と、週休2日制ではありますが早番や遅番といったお客様に合わせたシフト勤務で勤務時間が不規則になるため、一般企業の事務職などよりは初任給は高めです。

 

経験者の年収相場

 次に経験者の年収相場についてです。ここでは転職ステーションの「ジムトレーナーの給与明細調査」に寄せられた給与明細を見てみましょう。

 

 

参考2名の給与明細はこちらをチェック

ジムトレーナーのリアルな給与明細調査

ジムトレーナーとは、スポーツジムに所属しジムを利用するお客様にマシンの使い方やトレーニングの説明・指導をする仕事です。今回はジムトレーナーのリアルな給与明細をご紹介します。

 この2名の年収は、経験者ながら200万円台に留まっていますが、ジムトレーナーは専門知識を有する仕事の為、有資格者には資格手当が付いたり、経験・実績も給料に反映されやすい傾向にあります。さらにフィットネスクラブの場合は、トレーニング指導だけでなく役職に就いたり、トレーナーランクが上がってスタッフの新人研修などに携われるようになると、年収はもっと高くなることもあります。

 

 転職ステーションに寄せられた、フィットネスクラブの勤務経験者の口コミを確認すると、年収300~500万円の投稿も複数見受けられます。

 

【セントラルスポーツ】

・経験を積んで、人材育成やアルバイトの面接・採用も担当し、年収400~500万円。

 

【スポーツクラブNAS】

・販売のほか、新人研修も担当し、年収300~400万円。(ジムトレーナーではなくフロントの例)

 

【THINKフィットネス(ゴールドジム)】

・高卒入社で4年在籍。役職が2つ上がり、給料もアップ。在籍時の年収は200万~400万円で推移。

 

 また、勤務時間外(勤務時間内も可の場合もあり)にパーソナルトレーナーとして勤務をしても良いという制度があり、プライベートレッスン料の何割かを給与として得ることができます。このようにジムトレーナーとして年収を上げていくことは可能です。こちらについては後述します。

 

ボーナス

 夏・冬の2回のボーナスや、それに加えて決算賞与という形で年度末に支給される企業もあります。ボーナスの金額はその期の利益によって異なります。企業によっては独自の評価制度を設けており、それがボーナスに影響するところもあります。某企業の例を挙げます。

 

  • 「個人ポイント」制度

 「個人ポイント」という制度を設けている企業があります。勤務で関わっているスタッフと上司の評価を行うというものです。

 

 一般社員の場合には、一緒に働いているジムトレーナーと上司であるリーダーやマネージャーの評価を各項目ごとに5段階で評価し、フリーコメントとして自由記述を行います。中間管理職のジムトレーナーの場合は、部下であるジムトレーナーの評価のほかにフロントスタッフの評価も行います。また、上司であるマネージャーやエリアマネージャー、役員や取締役の評価も行います。上司であるエリアマネージャーやマネージャーは、店舗に関わる全てのスタッフ及び取締役や役員の評価を行います。この評価がポイントとしてカウントされ、賞与に影響が出ます。

 

 当然評価ポイントが高ければボーナスも高くなりますし、低ければ下がります。ただ、ポイントはあくまで評価の一部にすぎませんので、店舗の利益貢献度や勤務態度なども加味して総合的に評価され、賞与という形で支給されます。

 

 

福利厚生

 

 福利厚生としてまず挙げられるのは、勤務先のジムの利用が可能だという事です。ジムに通うのにもお金はかかりますので、勤務時間外であれば無料で施設を利用できるというのは大きなメリットです。物販を販売している企業では社割で商品を購入できるところもあります。企業の中には、お金を払っているお客様と一緒にトレーニングをする事を禁止としている施設もありますが、そのような場合は福利厚生の欄に記載されている事がほとんどです。

 

 ほかには福利厚生企業のアウトソーシング企業と提携しているところが増えてきています。様々なレジャー施設やスポーツクラブ、スクールやホテルの宿泊、マッサージや整骨院の割引、商品の購入や映画のチケットの割引などのサービスを受けることができます。

 

補足:契約社員やアルバイトの給料

 フィットネスクラブの初任給が比較的高めである一方で、知識や経験のないアルバイトを採用してコストダウンを図っている企業もあります。施設の規模にもよりますが、正社員は店舗に1人、契約社員が3人~5人、他はアルバイトスタッフとしているところもあります。

 

 この場合、契約社員なら月収20万前後が目安であり、賞与などはない企業が多いため、年収換算で240万円程度というのが一つの相場になります。

 

【THINKフィットネス(ゴールドジム)】

・契約社員で年収200万円台

 

 また、下記は求人サイトに掲載されている契約社員の募集要項の一部ですが、こちらは契約社員ながら賞与があるやや珍しいケースです。

 

(出典:マイナビ転職 「ミズノスポーツサービス株式会社・契約社員の求人情報」※2018年4月19日時点の情報)

 

 また、アルバイトの場合は時給1,000円以上のところが多いです。ただし、地域や担当職種(マシントレーニング担当、スイミングコーチなど)によって時給は変わります。また、レッスン時には基本時給に数百円を加算するという形態もあります。

 

【コナミスポーツクラブ】

・スポーツインストラクター・スイミングセクション所属、アルバイトで時給1,000円以上

参考コナミスポーツクラブの企業情報と口コミをチェック!

コナミスポーツクラブ

※「コナミホールディングス株式会社」の100%子会社。...

 

  • フィットネスクラブのジムトレーナーの場合、新卒の年収は250万~300万円弱だが、資格手当や役職手当、パーソナルトレーナーとしての報酬など、実績や経験に応じて昇給し、300~400万円程度の年収も見込める。
  • 年2回のボーナスや決算賞与が支給される場合も。福利厚生面では勤務時間外のジムの無料利用や、物販の社割購入などがある。

 

ジムトレーナーが年収アップするには?

 

資格を取得する

 転職で年収アップを狙う場合は、「○○資格保有者優遇」という記載のある求人については、資格を保有している人の方が高い年収で採用されることがあります。対象資格は施設によって異なりますが、応募したい企業に合った資格を保有していることが高年収につながります。

 

 そのほか、社内制度により社内試験が開催されトレーナーランクがつけられる企業もあります。そういった場合は、社外の資格よりも社内の試験で好成績を取得している方が、年収が高くなります。また、JATI(日本トレーニング指導者協会)認定資格や加圧インストラクターなどの資格取得サポートを積極的に行っており、資格手当が支給される企業もあります。

 

 健康運動増進施設で勤務する場合には、「健康運動指導士」を取得すると多少の資格手当が支給されることもあります。更新に必要な単位取得のためのセミナー金額を負担してくれる企業もあり、出費を抑えることができます。

 

参考ジムトレーナーの転職や昇格と資格の関係についての質問

ジムトレーナーの転職や昇格は、有資格者の方が有利ですか?

ジムトレーナーへの転職を考えているものです。スポーツ系の資格は色々あると思いますが、転職の時はやっぱり資格を持っている方が有利なのでしょうか?あと、リーダーなどに昇格したり役職につくときにも、資格...

パーソナルトレーナーとしてプライベートレッスンを担当する

 パーソナルトレーナーとしてプライベートレッスンを担当すると、通常の月給+歩合制といった形で+αの収入を得られます。お客様からの信用や信頼を得られれば、指名されてパーソナルトレーニングを行う事が出来ます。

 

 企業により異なりますが、トレーナーランクが3~5段階ほどに分かれており、ランクごとにかかる費用が異なります。全額ではありませんが、○%は指導したジムトレーナーの給与へ反映され、残りは施設の売り上げになるという仕組みです。この割合はトレーナーレベルや各フィットネスクラブの規定によって異なりますが、プライベートレッスンを行っているジムトレーナーは年収が400万円を超えるケースもあります。下記の口コミ投稿を見ると、勤務時間内のパーソナルトレーナーの活動によって報酬が得られ、年収は400~500万円であったことが分かります。

 

【THINKフィットネス(ゴールドジム)】

 

参考株式会社THINKフィットネス(ゴールドジム)の他の口コミもチェック!

 また、ジムトレーナーがプライベートレッスンを受け持って得られる報酬の割合についてですが、正社員ではなく業務委託契約のパーソナルトレーナーによると固定給与がない分もちろんさらに上がります。「報酬は売上金額の70%~85%」という例を一つ掲載しておきます。

 

(出典:ティップネス パーソナルトレーナー採用 ※2018年4月19日時点の情報)

 

マネージメントに携わる・役職に就く

 ジムトレーナーとして働く傍ら、店舗運営に携わりマネージメントを行っている人もいます。接客をしてお客様にトレーニング指導を行いつつ店舗運営に携わるため、役職手当や業績手当が付きます。もちろん売り上げが黒字でなければ業績手当は出ませんが、売り上げ目標達成に向けての取り組みやマネージメント能力というものが評価されます。

 

 ジムトレーナーとしてのトレーニングの知識以外にもマネージメント能力も身に付けなければなりませんが、年収アップや将来のビジョンを考え、マネージメントについても学んでおくトレーナーは少なくありません。

 

 転職ステーションの企業の口コミ投稿によると、「顧客の運動指導、スタッフの育成に従事し、年収は400~500万円」という投稿があります。

 

【セントラルスポーツ】

 

参考セントラルスポーツの勤務経験者による口コミをチェック!

セントラルスポーツ

※「年齢」「年収」「勤続年数」は単体データの平均。「売上」「利益」「社員数」は連結データ。(参考)2017年3月決算時の単体の社員数:1,019人...

 更に、転職ステーションの調査によるフィットネスクラブ業界の平均年収ランキング(決算データを公開している企業のみでランキング算出)を見てみると、1位のセントラルスポーツ、2位のルネサンスともに500万円を超えています。もちろんジムトレーナーやフィットネスインストラクター以外の全職種の平均年収ではありますが、役職に就き、店舗管理や経営などマネジメント業務に携わることで、このような年収も狙える可能性はあり得ます。

 

 

 また、転職ステーションのQ&Aページに、「ジムトレーナーとして給料を上げるための方法」、「ジムトレーナーに役職はあるか、昇格できるか?」といった質問が投稿されています。回答としては、やはり昇格して役職に就いたり、資格手当によって昇給するという方法が一般的なようです。

 

スタジオレッスンを担当する

 

 ジムトレーナーの業務の一環としてスタジオ指導を取り入れている施設もあります。フィットネスジムの社員ではなく、企業と業務委託契約を結んだスタジオインストラクターがスタジオを担当するケースが多いのですが、スタジオレッスンの経験を認められて、ジムトレーナーをしながらスタジオレッスンの担当を任される場合もあります。また、新卒採用で「専門職:スタジオレッスン(エアロビック・ヨガ・ダンス系)中心の業務」として募集している場合もあります。

 

 レッスンの種類はエアロビクス、ステップ、筋力コンディショニング、フラメンコ、ヨガ、ピラティス、ストレッチ等様々ですが、特殊なものや集客率が高いレッスンの場合には1レッスンの金額が高くなります。ただし、経験や集客率によって大幅に変わります。契約社員など時給計算の場合は、スタジオレッスン以外の時間は通常の時給で働くことなります。

 

 一例として、こちらも正社員ではなく業務委託契約でヨガインストラクターのレッスンを受け持つ場合を見てみると、1レッスン数千円~1万円程度と幅広い単価設定になっています。正社員でスタジオレッスンも受け持つ場合の目安にはなりそうです。

 

参考ヨガインストラクターの年収・「1レッスンの単価・時給の相場」もあわせてチェック

ヨガインストラクターの年収・給料相場

ヨガインストラクターの年収・給料は雇用形態によって格差あり ヨガインストラクターの収入には、個人によってかなり大きな開きがあり、実際の収入にはかなり格差があります。トレーナ...

 どのようなケースでも、サービス業なので全てをお客様優先にし、自分の時間をなくしてでも勉強とトレーニングに励み、常に最新の知識を学んでいくことで年収は必然的に上がっていきます。その反面、お客さまからの信頼が得られないと給与アップというのは難しいです。

 

  • 企業が指定する資格を保有していると、高年収で採用されたり、資格手当がつくことも。
  • パーソナルトレーナーとして勤務できると、固定給にプラスして所定の金額がもらえる。
  • マネージメントに携わると、役職手当や業績手当で年収アップが期待できる。
  • スタジオレッスンは、内容や集客率によって1レッスンあたりの金額がかなり高いことも。
  • 様々な方法で年収アップは可能だが、金額維持のためには常日頃の勉強とトレーニングが必要。

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本記事は2018/04/20の情報で、内容はジムトレーナーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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