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芸能マネージャーの仕事内容とは
芸能マネージャーの仕事とは、その言葉のとおり、芸能人・タレントのマネージメントをすることです。芸能界という華やかな舞台の表にはたくさんのタレントがいて、その裏にはタレントを支える多くのスタッフがいます。タレントの一番近くで彼らを支えるのが、芸能マネージャーです。タレントと一緒にいる時間が長いので、人が好きであることが一番大切になってきます。
プロダクションにもよりますが、一言で芸能マネージャーといっても、役職ごとに仕事内容が異なります。役職ごとの主な仕事内容を紹介していきます。
付き人の仕事内容
タレントの毎日の身の回りの世話をします。運転手を兼ねることも多く、1日中タレントの仕事に付き添いますので、朝から晩まで予定が詰まっていることが多いです。芸能マネージャーやマスコミ業界自体が未経験の場合、まずはこの付き人からスタートし、下積みを経て現場マネージャーなどになっていくケースも多く見られます。
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芸能マネージャーになりたいのですが、未経験でも採用される可能性はあるんでしょうか。 マネージャーの経験も、芸能関連の業界で働いたこともありません。...
現場マネージャーの仕事内容
現場マネージャーとは、タレントのスケジュール管理を行い、タレントと共に移動して仕事に同行するのが主な仕事内容です。タレントに同行したうえでプロダクションへの報告やその後のスケジュールの確認、仕事内容の打合せなどをしておかなければなりません。スタイリスト・ヘアメイクとの打合せも必要ですので、分刻みでの動きになります。
タレントが収録している間、別の現場や仕事の打合せのために電話やメールのやり取りをずっとしていることも日常的です。付き人と同様、現場マネージャーのスケジュール帳は予定がぎっしり詰まっています。
<※ 現場マネージャーの1日の流れ>
ある現場マネージャーの1日の仕事の流れを見てみましょう。よくテレビで見かけるようなタレント担当のマネージャーの1日です。今回は東京から大阪へ移動してロケを1本、その後東京へ戻ってラジオ収録、という流れですが、東京都内で1日仕事の場合には、移動時間が短縮され、ロケが2本になることもあります。現場マネージャーは、基本的にタレントの仕事すべてに立ち会い、プラスで事務仕事をこなすために多忙になりがちです。
4:30 起床
5:00 出発
5:30 タレントの家に迎えに行く
5:45 タレント宅出発
6:30 新幹線で東京から大阪へ移動
9:00 大阪にてテレビ番組のロケ開始
12:00 ロケバスで昼食(弁当)
15:00 ロケ終了
16:00 新幹線で大阪から東京へ移動
18:30 東京駅からラジオ局へ移動
19:00 ラジオ局着 打合せをしながら夕食(弁当)
20:00 ラジオ収録
21:00 ラジオ収録終了後、タレントを家まで送る
21:45 タレント宅着
22:30 プロダクションへ車返却し帰宅
23:30 帰宅 報告書作成
参考芸能マネージャーの勤務時間・残業についての記事もチェック!
芸能マネージャーは長時間労働 芸能プロダクションで働くマネージャーの多くは、長時間の勤務と残業をこなしていることがほとんどです。1年間の休日が数日しかなかったという例もあります...
チーフマネージャー・プロデュースができるマネージャーの仕事内容
チーフマネージャーやタレントのプロデュースをするマネージャーは、仕事内容を吟味して選び、タレントの仕事先を回って営業活動なども行います。タレントの現場すべてには同行しません。事前に各スタッフと打合せをして現場マネージャーや付き人に指示を出し、現場には挨拶に顔を出す程度の場合も多くあります。朝は媒体や現場に直行し、途中でプロダクションに立ち寄って連絡・報告をし、また出かけて、夜は打ち合わせや接待の場に参加するというマネージャーも多くいます。
営業や宣伝をするチーフマネージャーやプロデュースをするマネージャーも、初めは付き人や現場マネージャーからスタートしています。現場で人脈と実績を作り、自分でブッキングできるようになって現場を離れるのです。タレントの才能を見出し、新しい仕事を作り上げるために、CMや映画などの企画を出してタレントがより輝く演出方法を提案するマネージャーもいます。
マネージャーでありプロダクションの管理部門の立場になれば、朝出社し、タレントの仕事やスケジュールを把握・管理し、媒体や監督との打合せなどデスクワークも増えます。もちろん各スタッフの管理や監督もしますので、現場に行かなくても仕事量はかなり多くなります。
現場マネージャーや付き人として下積みを経験して、営業・宣伝、そしてプロデュースできるようになる過程は大変ですが、とても面白いものです。そしてこれを経験しなければ、良い芸能マネージャーには成長できません。
- 付き人や現場マネージャーは、タレントに同行しつつ打ち合わせなどをこなすため、常に予定が詰まっているもの。
- チーフマネージャーなどになると全ての現場には行かないことも多いが、やはり1日中多忙。皆激務の現場マネージャーを経験し、成長している。
芸能マネージャーの仕事のやりがいとは
感動が生まれる場面に立ち会える
芸能マネージャーの仕事には競争はありません。芸能マネージャーは、一人のタレントを生み、育て、輝かせ、そして、人が感動する場面が作り上げられる現場の瞬間に立ち会うことができます。ドラマの収録が無事に終わるのも、コンサートが無事に終わるのも、タレントを支えるマネージャーがいなければ成立しません。
たった一人のタレントの才能が、人を喜ばせたり、感動させたり、明日への生きる活力になることもあります。仕事を通してナンバーワンとオンリーワンを体験できる貴重な職業であり、大きなやりがいです。
苦労の末の成功と、「ありがとう」の言葉
芸能マネージャーの仕事は激務ですし、なかなか報われずに辛いと感じることも多々あります。しかし、1人のタレントの人生がかかっているのですから、それを乗り越えなければなりません。移り変わりが激しい芸能の世界で働く場合は、自分の目標は何か、何をもって成功とするのかを自分自身でしっかりと決めるべきです。そして、例えばタレント世話がしたいのか、タレントと一緒に作品を作っていきたいのか、具体的な目標に落とし込みましょう。
成功することは難しいですし、芸能マネージャーは感謝されることを求める職業ではありませんが、成功した時の「ありがとう」は格別で、最大の喜び、やりがいとなります。
- タレントが人を感動させる瞬間に立ち会えたり、感謝の言葉をかけられることは、大きなやりがい。
本記事は2018/03/29の情報で、内容は芸能マネージャーとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。