治験コーディネーターを取り巻く人間関係とは
- 雇用先
治験コーディネーターはいろいろな人と接しながら仕事をしています。まず元となる自分の会社または病院内での人間関係があります。SMOであれば会社の中で、上司や先輩、同僚、後輩、他支社の治験コーディネーターとの関係があります。
仕事上、誰と一番密接に関わるかというと、まずは先輩や上司です。研修期間から独り立ちまで先輩や上司とほぼみっちり行動を共にすることも少なくなく、ここで良い関係が持てないと入社してすぐに辛い時期を過ごす事になりかねません。
ただ、会社としてもせっかく入った社員なのでメンタル面には特に気を配ってくれていますから、気にしすぎず仕事に励みましょう。病院の治験コーディネーターも同様です。
- 治験依頼者
次に頻繁に連絡を取り合い、連携して仕事をする人として治験依頼者側の臨床開発モニターがいます。一旦治験が始まると、会社の先輩よりもモニターとの方が頻繁に連絡を取り合うようになります。臨床開発モニターは女性も多く、年齢も若く接しやすい人が多いです。お互い顧客同士なのでビジネスライクな関係です。
中には治験コーディネーターと臨床開発モニターの関係が悪く、途中で担当者交代となる事もありますが、レアケースです。人間対人間なので、ビジネスをわきまえなければとトラブルが発生することもありますので、お互いの立場の理解と自覚が重要です。
- 治験担当医師
多忙な医師との関係に苦慮している治験コーディネーターは多いです。医師に記載してもらう書類はとても多く、医師の診察の合間や空き時間を確保して記載を依頼しなければならないため、それだけでも一苦労ですし非常に気を遣います。ただ、医療機関で働いたことがあれば医師との接し方には慣れているでしょうから、過剰な心配はしなくてもよいです。
- 医療機関のスタッフ
検査や採血をしてもらうスタッフとの関係もあります。医療機関の中にはいまだに「治験は面倒なもの」という意識を持ったスタッフもいるため、治験の検査を依頼するのに気を遣う場面も少なからずあります。円滑に気持ちよく検査をしてもらうために、上手にコミュニケーションをとることが必要です。
- 様々なスタッフと接するため人間関係が複雑なこともある。コミュニケーション能力や調整力が求められる。
本記事は2015/04/20の情報で、内容は治験コーディネーター(CRC)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。