看護師から治験コーディネーターになる人は多い
治験コーディネーターの前職を調査すると、看護師が一番多いです。治験コーディネーターの仕事は、医師や患者さんとのやり取りが多く、看護師にとっては非常に馴染みやすい仕事です。また、治験データの情報収集にも看護師の知識が活かせますので、看護師が多数治験コーディネーターになっているのもうなずけます。
- 患者さんや医師との対応に慣れている
看護師は何といっても患者さんと密接に関わる仕事ですので、初対面の患者さんと接することに慣れている点は強みです。治験コーディネーターは、初めて会う患者さんに、難しい治験について時間をかけ説明し、理解してもらう必要があります。患者さんの特徴を瞬時にキャッチして、その人に合わせた対応ができる事は大きなメリットです。次に、医師との協議や調整に慣れているというのも強みと言えます。
- 幅広い疾患の知識が役立つ
患者さんとの面談の中から副作用などの体の不調がないか調査する事も、治験コーディネーターの重要な仕事の一つです。その時に幅広い疾患の知識や今までの経験が役立ちます。医師への報告においてもその知識と経験が活かせます。
- 病院内の仕組みや受診時の流れを理解している
病院内の仕組みや、患者さんの外来受診時、入院時の流れが分かっていることは治験開始時に役立ちます。新しい治験が開始される時に「この検査はどれくらいの時間がかかって、どの部署と調整が必要か」ということを予め予測し、機転をきかせて効率よく打ち合わせができます。
これらの情報を知らないと、治験の開始時にもたついて患者さんの登録が遅れたりすることもあります。経験上、最初から病院内のことをよく知っている看護師は治験コーディネーターに向いていると言えます。
- 患者さんや医師とのやり取りに慣れており、病院内の仕組みを理解していることは大きな強み。
異業種でも、職場は同じ「病院」
病院の中で業務をする治験コーディネーターなので、もともと病院内のことを良く知っている看護師にとっては、慣れ親しんだ場所での再スタートになります。まったく違う職種ではありますが、スムーズに仕事を始めることができるでしょう。看護師の経験から得た強みをしっかり活かして活躍している治験コーディネーターが多数います。
本記事は2015/04/16の情報で、内容は治験コーディネーター(CRC)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。