神職よりも役回りが多いことも
挙式は、本殿か挙式用の神殿で執り行います。通常本殿(拝殿)では祈願祭を執り行いますが、挙式のある時間にはできません。
挙式の準備は巫女を中心に行います。祈祷が終わってから挙式参列者が昇殿するまでの間の、わずかな時間で行います。神前式の式次第を進めていく(典儀)のは巫女の役割です。三々九度では盃を受け渡し、お神酒を注ぎます。
舞の奉奏も重要な役目です。祝いの祭を華やかに彩るのが巫女と雅楽の音色です。挙式奉仕は巫女の役割が多く、目立つので緊張感を持って奉仕します。
- 挙式奉仕は巫女の役割が多く目立つ存在であるので、緊張感を持って奉仕する。
挙式が多い日は素早い片づけとセッティング重要
挙式が終わるとすぐに祈祷祭の準備に取り掛かります。事前に用意できることはしておき、素早くどんでん(片づけとセッティングを行う時間)します。
祈願者に昇殿するようご案内をし、ご祈祷の合間に挙式で使用した杯など片付けをし、挙式が続いて入る場合は準備をします。本殿では祭典がほとんど途切れなく斎行されるのです。新人巫女は慣れるまで目が回るような忙しさとなります。
- 事前に用意できることはしておき、素早くどんでんすることが重要。
粗相のないよう細心の注意を
挙式は新郎新婦にとって一生に一度の一番晴れやかな時です。そんな日が良い思い出となるよう、神社職員一丸となり、挙式の最初から最後まで気を引き締めて臨みます。
わざわざ日柄を確かめ大安の日に挙式をしているのですから、ちょっとしたミスも許されません。言葉遣いや所作に気を付け、参列者から粗雑であるなどと思われないようにします。神社には石階段や段差が多く、年配のご親族には不便なところもあります。それでも神社での神前式を行うカップルはある一定の数を保っています。
格式がある、厳かな雰囲気があり、人生の節目として大きな意義があるなどの理由から、神前式を選ぶカップルがいるということを巫女は忘れてはならないのです。
- 挙式では、気を引き締めて言葉遣いや所作に気を付けなければならない。
本記事は2015/11/20の情報で、内容は巫女としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。