求人は充実している
助産師の求人は人口の少ない地方などを除けば、基本的には常に募集をしています。求人が多いのは、総合病院やクリニックなどの産婦人科病院です。新卒採用の場合は、試験や面接でよほど病院のカラーに合わない等がなければ、基本的に合格となることが多いです。中途採用の場合は面接だけで採用という流れの病院がほとんどです。
また、院内助産院や助産師外来が充実しているなど、助産師が活躍できる場を多く設けている病院は人気の傾向にあります。
分娩件数、教育体制、助産師の人数がポイント
助産師の求人を探す際に、大きなポイントとなるのは「分娩件数」、「教育体制」、「助産師の人数」の3つです。
最近はお産が少なくなってきているので、せっかく助産師として採用されても何年もお産を取れないという現状が少なからずあります。お産を経験したいという方は年間500~600件以上のところを探すと良い傾向にあります。
また、教育体制の充実も重要になってきます。産婦人科は急性期なので、忙しい病院で教育体制も整っていない病院では、「ほったらかし」ということもありえます。ホームページや病院見学で新人が毎年どれくらい入ってきているか、教育体制はどうかなど質問して把握しておきたい所です。
そして、病院で働く助産師の数も重要です。分娩件数が少なくても助産師自体が少なければ、助産ケアをするというより、ただお産を機械的に取るだけ、お産を教えてくれる先輩がおらず怖い思いをしたというケースもあります。新人の間は担当の先輩がついて教えてくれるプリセプター制度が充実している病院を探すと良い傾向にあります。
- ホームページや病院見学で、分娩件数、教育体制、人数についてよく確認しておきたい。
自分のやりたいことを明確にしておくと有利
自分のやりたい「助産」を明確にしておくことはとても大切です。例えば、分娩をとりたいのか、産後のケア、母乳外来などに関わりたいのか、妊娠期のケア、助産師外来に興味があるのか、正常分娩を扱いたいのか、異常分娩にも関わっていきたいのかなどです。
病院によってカラーがあり、得意分野があります。助産師外来や院内助産院に力を入れている病院、無痛分娩に力を入れている病院、リスクのある妊婦や胎児、異常分娩に力を入れている病院など様々です。自分が何を勉強したいのかを明確にしておくと採用試験でも有利に働く傾向にあります。
- 自分が携わりたいことを明確にし、やりたいことが実行できる病院を探そう。
最後はやはり人間関係
働く上で一番大切なのはやはり人間関係です。事前に必ず病院見学に行って、まずは雰囲気を見ておきたい所です。全体的な病院内の雰囲気をはじめ、挨拶や笑顔、外来受付の対応、そして看護部長や師長の考え方と価値観も働く上で重要です。
特に子育てをされている方は、子育てをしている看護師に対する配慮をしてくれるのかどうかが、重要なポイントになってきます。子どもが熱を出した時に快く早退や欠席をさせてくれるのかどうか、そして子育て中の助産師はどれくらい在籍しているのか等です。
理解のある病院や、子育て世代が多く働く病院では、質問に対して配慮の言葉が聞かれるはずです。反対にあまり配慮がないと「子どもが熱をだしても診てくれる家族はいるのか?」や「残業や呼び出しは可能か?」等、病院側の要求をのめるかという質問が多い傾向にあります。
自分が病院見学をしてみて直感的に「いい病院だな」「働いてみたい」と思えることが大切です。
- 実際に病院見学に行って、この病院で働いてみたいと思えることが大切。
本記事は2015/11/13の情報で、内容は助産師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。