ホテル業界の契約社員の比率はどれぐらいなのか
ホテル業界は平均勤続年数がそれほど長くなく、そのため社員に平均年齢もそれほど高くはありません。そのことからも、この業界には契約社員が多いことが窺えます。では、この業界の契約社員の比率はどれぐらいなのかを見ていきましょう。
最近はインターネットの求人サイトが非常に沢山できていますが、その中にはホテル専門の求人サイトも少なくありません。そうしたサイトを見て気がつくのは、契約社員の求人が多いことです。職種としては宴会やレストランのサービス部門が特に多く、経験の必要なマネージャークラスの専門職の求人はやはり少ないようです。つまり、専門的な知識を要さない経験の少ない方向けの求人が多くなっています。また、最近多いのはホテル専門の人材派遣会社です。ホテル側はこうした人材会社を通じて派遣社員として雇うのです。
このように求人サイトを通じた募集が多い点と、ホテル専門の人材派遣会社を通じて求人が行われることなどを見ても、いまホテル業界には、いかに契約社員が増えているかがよく分かります。あるデータによりますと、ホテル業界の契約社員を含む非正規社員の率は40%を上回っているようです。
ホテル業界に契約社員が多いのは外資系ホテルが多く進出してきたから
ホテル業界に契約社員が増えた理由はもう一つあります。それは、日本国内のホテルにおいて外資系ホテルの割合が大きくなったからです。
外資系ホテルは一般的にマーケティングやセールスなどの、経営に直結するマネージメント部門にはスカウトなどで優秀なスタッフを獲得に非常に力を入れている反面、現場のサービス面はそれほど力を入れているとは言えません。むしろ、この部門はできるだけ人件費を削ろうと一部のマネージャークラスを覗いて、スタッフの合理化を図ろうとしていると言った方が適当かもしれません。
その結果として契約社員の採用が多くなるのです。契約社員はパートやアルバイト共に非正規社員になりますから、正社員に比べると人件費はうんと安くつきます。何ごとにも合理性を重んじるのが外資系企業ですから、こうした点は日系企業より積極的なのです。このように、ホテル業界の契約社員が多いのは外資系ホテルの影響も大きいのです。