ホテルの仕事は三交代で月に数回の夜勤がある
ホテルは規模が大きくなるほど営業時間が長くなる傾向があります。それは、大きいホテルほど客室が多く、客層が多様になるためチェックインにかかる時間が長くなるからです。ビジネスホテル等ですとゲストのほとんどは日本人でしょうから、チェックインの時間もある程度決まってきますが、外国人客の多いホテルはそうはいきません。なぜなら、外国からやって来る飛行機には最終便の到着時間がかなり遅いものもあるからです。
仮に夜10時に空港に着いたとしても、ホテルに着くのはそれから1時間後の11時ごろになります。それも個人客ではなく、人数の多い団体ツアー客ですとホテルの対応も大変です。したがって、人々が眠りにつく夜の11時ごろになっても繁忙を極めることも多々あるのです。
このように客の到着時間が遅くなることが多い都市の大規模ホテルでは、必然的にスタッフの勤務時間は長くなります。この時間の長さが、3シフト勤務になる原因なのです。3シフトとは<早番>と呼ばれる早朝から昼過ぎまでの勤務、それに<中番>と呼ばれる昼ごろから夜にかけての勤務、そして<遅番>と呼ばれる夜から早朝にかけての勤務です。
ホテルの3シフトの勤務ではどのシフトの勤務がキツイのか
ホテルで早番、中版、遅番の3シフト制を採っている場合は、各シフトの勤務時間は一般的には次のようになります。
<早番> 8:00~15:00
<中番> 15:00~22:00
<遅番> 22:00~8:00。
この場合ですと、勤務時間は早番と中番が7時間。遅番が10時間になります。したがって、早番と中番の勤務時間が1時間少ない分は、遅番で調整されることになります。これを見ると遅番の10時間勤務は長すぎるのではないかとも思えますが、それについては心配には及びません。なぜなら遅番には深夜3~4時間の仮眠時間があるからです。
では、この3つの時間帯のうちでどのシフトがきつく、どのシフトが楽なのでしょうか。こう問われて誰にでもすぐ分かるのは、「最も楽なのは早番のシフトである」ということではないでしょうか。仕事が15時に終わるということは、家に帰る前にショッピングなどプライベートの時間が十分に取れるからです。
では、中番はどうでしょう。こちらは午後からの出勤ですから昼ごろまで家でゆっくりできるのは良いのですが、仕事を終わる時間が遅いので、外で楽しむ時間がないのが難点です。最後に遅番ですが、夜10時から朝4時までのいわゆる夜勤になりますから、聞くだけでいかにもきつそうです。しかし、そうとばかりは言えないのです。それは、深夜勤務には3~4時間の仮眠時間があるからです。
このように各シフトにはそれぞれ特徴がありますが、強いて言えば早番がややメリットが多いと言えるかもしれません。しかし、3シフトで働くことも仕事に変化を持たせることができ、気分転換には効果的なのではないでしょうか。したがって、外部の人が考えるほどきついことではないと言って良いのかもしれません。