ホテル業界の現状について

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ホテル業界は三度目の激戦時代に突入か

 これまでの日本のホテルの歴史を眺めてみますと、競争が激化した時期は外資系ホテルの進出に伴った3度の節目がありました。1度目はバブル崩壊後の1990年代の初頭で、この時期にはハイアット、ウエスティン、フォーシーズンスなどの外資系ホテルが相次いで上陸してきました。この3つのホテルは後に「新御三家」と命名されています。ちなみにホテル御三家とは、<帝国ホテル><ホテルオークラ><ニューオータニ>の3ホテルを指します。

 

 2度目の節目はマンダリン、リッツカールトン、ザ・ペニンシュラなどが進出してきた2005年から2007年にかけての時期です。この3つの外資系ホテルのことを先に進出してきた「新御三家」に対して「新・新御三家」と呼ばれています。

 

 そして3番目の節目が、2013年12月に東京マリオットホテルが開業した現在なのです。東京マリオットホテルだけでなく、この他にもこれから開業を目指す外資系ホテルは目白押しに並んでいます。まずマリオットに続いて開業を目指すアンダース、続いてシンガポールに本拠を置くアマンリゾーツ、更に2年後にオープン予定の大手町の三菱地所のビルでも外資系ホテルの誘致が進んでいます。

 

 このように2020年の東京オリンピックに向けて、ホテル業界はいま第3次ホテル戦争とも言える激戦の時代に突入しているのです。

 

ホテル業界の売上規模はどれぐらいなのか

 ハッキリ言って現時点でのホテル業界全体の売上高を掴むのは簡単ではありません。その理由は、この業界の動きが非常に早いことと、外資系ホテルがたくさん含まれていて、その部分の数字が掴みにくいからです。

 

 とは言え、大まかな額は分かります。現在のホテル業界全体の売上高は、約1兆円と言われています。この中で一流ブランドの大手ホテルの年間売上高を個別に見ていくと次のようになります。

 

 <帝国ホテル> ⇒ 516億円

 <ホテルオークラ> ⇒ 617億円

 <ニューオータニ> ⇒ 612億円

 <藤田観光> ⇒ 604億円

 <ロイヤルホテル> ⇒ 454億円

 <阪急阪神ホールディングス> ⇒ 634億円

 (※数値は2013年3月期決算のものを使用)

 

 この数字を見る限り、日系大手ホテルの個別売上高は帝国ホテルを除けばいずれも600億円前後で拮抗しており、それほど大きな差はないようです。今後この横並び状態から一歩抜け出すのはどのホテルになるのでしょうか。

 

ビジネスホテルの勢力図はどうなっているのか

 ホテルといえばシティホテルだけでなく、ビジネスホテルを忘れることはできません。一言でビジネスホテルと言っても、店舗数や売上規模の点ではでは大手都市ホテルを上回るところもあるのです。

 

 例えば、全国のどの都市にも進出している<東横イン>ですが、このホテルの売上高は帝国ホテルやホテルオークラを上回る700億円にも達しているのです。もちろんこれができるのもチェーン数の多さがあるからで、このホテルの店舗数は実に250を超えています。

 

 この東横インを筆頭に、ビジネスホテル業界をリードしているのは次のようなホテルグループです。<ルートイングループ><スーパーホテルグループ><ワシントンホテルグループ><アパホテルグループ><ドーミィイングループ><共立メンテナンスグループ>。これらもまた、積極的に店舗展開を続けているビジネスホテルになります。

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