法務の転職の志望動機・履歴書の例文・面接対策

職業:法務

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 ここではまず法務の志望動機に焦点をあて、書き方のポイントと例文を紹介していきます。また、法務の転職時の履歴書を実例に基づいて解説し、さらに書類選考を突破したのちの面接や自己PRの注意点も説明していきます。

 

法務の志望動機の作成ポイント

 法務の志望動機で好まれる内容、盛り込むべきことは、企業を取り巻く環境の厳しさから、特に昨今のコンプライアンス・危機管理・内部統制などに興味を持っており、自分の法務的経験と自らの性格特性を活かし応募企業に貢献したいという方向性です。法務という職種は、企業経営の中枢にあるので、志望する企業へ貢献したいという気持ち、ロイヤリティー(忠誠心)を強くPRすることが大切です。

 

 

 順序としては、まず昨今の企業を取り巻く環境の厳しさを語り、コンプライアンスや危機管理が大切なことについて述べます。できれば、コンプライアンスに関する最近の顕著な事例を上げて自分なりに感じたことを述べます。これは、単なる興味ではなく一定の評価や意見を持っているという知識の深さを示すPRとなります。その上で、こういった案件に対して自分の経験が必ず活かせると思い志望したことを伝え、合わせて自分の経験内容を説明します。以下志望動機の例文を1つ掲載します。

 

志望動機の例文(大手企業法務からITベンチャーへの転職)

 昨今は個人情報の流出、過剰な残業とその隠蔽など、企業の体質が問われる問題が多く発生しています。これらは企業の存続をも揺るがす大問題であることを今一度意識し、リスクマネジメントと内部統制を強化すべきであると感じています。

 

 私は前職の大手IT系企業にて、人事総務を経て法務を経験し、グループ会社全体の管理に従事しました。自社開発のソフトウェアに関する訴訟問題の対応も経験があります。貴社は分社化して間もないITベンチャー企業で、経営の根幹に携われることに大きな魅力を感じています。また、これまでの法務経験のみならず、人事総務も含めた管理系ジェネラリストを求めているとのことで、即戦力として活躍したいと考え、応募いたしました。

 

 

 上記の例文では、昨今の社会情勢について触れた上で、自分の一番の強みを強調しています。前職での成果部分や実績も説明しています。たとえば、訴訟で出廷経験があるとか、逆に訴訟を回避したこと、難しい案件を担当して解決したことなどはアピールできる内容です。

 

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 また法務の志望動機では「前職を退職するに至った理由は前向きに語ること」も重要になります。たとえば、自分自身のキャリアアップが志望動機としてあると印象としては当然良くなります。逆にマイナスの志望理由である通勤の問題、労働条件に対する不満、前職の職場での人間関係などは、普通の転職でさえ考慮されにくいので、責任感とタフさの必要な法務の転職理由としてはタブーです。たとえば、中堅・中小企業から大企業への転職の場合、自らの専門性を深めたいとか、逆の場面ではもっと幅広い事例や範囲を担当したいので志望したと説明します。

 

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  • 応募企業に貢献したいという気持ちと忠誠心を志望動機に絡めて強くPRすることが大切。
  • 前職の退職理由として、キャリアアップが志望動機としてあると印象は当然良くなる。

 

法務の履歴書の例文と書き方の注意点

 前項の志望動機のポイントをふまえ、法務の転職者の実際の履歴書をもとに、各項目の書き方や重要事項などを解説していきます。

 

例文1:建築資材商社の総務から、大手建設会社の法務への転職(42歳Aさん・男性)

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 まずは、中堅建築資材商社で15年総務部を経験した後、大手建設会社の法務担当に転職を希望する42歳の男性のケースです。

 

 平成10年大学卒業後、中堅建築資材商社に入社。5年間営業をしたのち総務部総務課に配属され、主として契約書の締結から更新、管理全般、またそれに関する営業部門からの相談の窓口業務を担当しています。契約書は、定型的な売買契約書、秘密保持契約書の他、取引先からの誓約書、依頼書など雑多な業務です。給与はじめ労働条件の改善を期待し、また、将来の自分の可能性を試したくて転職を決意した事例です。

 

①免許・資格

平成7年3月 普通自動車運転免許取得
平成9年10月 実用英語検定2級取得
平成15年11月 社会保険労務士資格取得 
その他 エクセル、ワード、パワーポイントの実務技能は総務時代に習得

 

  • 社会保険労務士資格は国家試験資格で、法務には貴重な資格となります。この資格は人事労務系の資格になりますが、法務問題では社員の処遇に関する発生頻度は多くあり必ず役立ちます。別途、資格手当の支給対象となる会社もあるので確認しておきたいところです。

 

②特技・趣味・得意科目など

実際の文章

「趣味は、サッカーと異業種交流会に参加することです。高校時代からサッカー部に所属していました。高校時代の戦績は県大会ベスト8が最高です。大学時代は同好会で4年間楽しんでいました。今も、少年サッカーを教えたり地元の社会人クラブに参加しています。異業種交流会は文字通り、異業種のメンバーが月1回集まって面白かったことや時事問題などをテーマに話し合っています。」

 

  • 異業種交流会が趣味と言う人はよくいます。法務担当には当然守秘義務があり、なんでも話すわけにはいきませんが、行き詰った時にヒントを教えてくれるメンバーがいたり、正面切っての情報交換したりできるので、実用的な趣味です。面接では、その趣旨や内容を聞かれる傾向にありす。
  • 少し種類は違いますが、社会保険労務士や行政書士などの国家試験資格を持っている人たちがネットワークを作って情報交換をする会もあります。司法書士、弁護士など含めこのネットワークで、たとえば社労士の専門外なので知り合いの行政書士に聞いてあげようといったように助け合っていますが、こういったネットワークは法務担当者には貴重な情報源です。

 

③志望動機

実際の文章

「建築資材商社では、資材の購入先及び販売先との契約書の締結を中心に仕事をしてまいりました。商社なので、多いときは1日に数件の売買契約や秘密保持契約の締結、更新を処理してきており、実務的には自信があります。また、総務部時代に取得した社会保険労務士資格を生かして、その後3年間人事課で労務管理なども経験しております。今回、これらの経験を御社の広いフィールドでさらにパワーアップさせたく志望いたしました。

 

  • 法務の転職は年齢がある程度高いので、志望理由のポイントは、まず、豊富な実務経験と実務知識です。即戦力を期待される場合が多いのでここにポイントを置きます。記入欄の余裕があれば、人間性にも言及し、強い責任感、分析力、交渉力などで御社の役に立ちたいと述べます。さらに詳細は職務経歴書でしっかり述べます。

 

④本人希望記入欄

実際の文章

「法務、もしくは社会保険労務士資格を生かせる仕事を希望します。」

 

  • 基本的にこの欄は「特になし」でも大丈夫です。ただし、給与の内容や残業の有無・業務内容についてなどは、必ず面接の際に質疑応答をして、自分の思いとの相違が無いように確認をしたいところです。

 

例文2:大手スーパーの人事総務から、中堅食料品商社の法務責任者への転職(53歳Bさん・男性)

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 次は大手スーパーマーケットの人事総務系の上級幹部社員から、中堅食料品商社の法務責任者への転職を希望する53歳の男性のケースを見てみましょう。

 

 昭和62年に大学の商学部を卒業し、同年4月大手スーパーに入社。売場を経験したのち、人事部に異動。その後、商品管理部、総務部などの後方スタッフ部門と売場マネージャーなどを経験。店舗閉鎖と要員削減の中で、将来のことや仕事のやりがいを考え転職を決意し、人材紹介会社に登録。中堅食料品商社の法務責任者としての転職を希望する事例です。

 

①免許・資格

昭和56年10月 普通自動車運転免許取得
昭和61年4月  販売士2級

平成29年10月 TOEIC720点

 

  • 法務を志望する人にはこの欄は重要です。特に、求人条件でたとえば「社会保険労務士資格は必須」とか「あれば尚、良し」、などとあればこの欄に資格名を忘れず明記します。しかし、残念ながら関連資格が何もない場合ももちろんあります。その時は、関連性がない資格でも書いておきます。
  • 英語力は、英検なら準1級以上、TOEICだと700点位になるとかなり力があります。海外支店や現地法人を持つ企業の契約書は、基本は海外がしますが日本の本社のよるチェックは必ず入ります。また、日本法人が直接海外と英文で契約書を交わす場合もあり、英語力のバロメーターはここに書いておきます。仮に英検2級としても、準1級へ挑戦中と言う面接時のコメントがあれば効果的です。

 

②特技・趣味・得意科目など

実際の文章

「趣味:ランニング(週1~2回 平均5キロ。週1回はジムで水泳とトレーニング)、映画鑑賞(アクションもの、SF等)。」

 

  • 趣味や特技と、今回の応募職種と関連付ける必要はありません。また、本来好きでやっていることが、常に仕事と結びつくというわけにはいきません。この欄は興味の範囲、ひいてはオンとオフの使い分けなど、人間的な側面を見るものなので、基本は自由に書けばよいでしょう。ただ、いくつか幅広く趣味を持っているときは、スポーツ、教養、エンタメ系などからバランスよく書いておくことです。

 

③志望動機

実際の文章

「スーパーでの約30年勤務のうち、約20年は人事・総務関係で勤務しております。特に総務関係では顧客クレームや社員懲戒案件対応から全社的危機管理、コンプライアンスなど法務的な問題に対応してまいりました。また、この間、管理職(課長、部長)が大半で大所高所からの判断には自信があります。さらには、約10年間の営業マネージャー、店長時代に現実的な現場対応の経験もあり、今回の御社の法務担当職募集には、私のこの経験が活かせるのではないかと応募いたしました。

 

  • 志望動機は履歴書の重要ポイントのひとつです。短いスペースなので、要領よく書きます。実際の転職には様々な理由が混在しますが、法務の転職動機は自分の能力をさらに発揮したいという、キャリアアップを基本にします。これは、法務という企業経営の中枢で働く人には後ろ向きな理由はありえません。書いた内容については必ず面接で関連質問があります。
  • 「前職の経験を生かしたい」という理由については、必ずその詳細を面接で聞かれます。口頭で答えられように内容をあらかじめ整理しておくことと、必ず職務経歴書を合わせて用意し、履歴書に書ききれない詳細はここに書きます。

 

④本人希望記入欄

実際の文章

「特になし。御社の規定に従います。」

 

法務の面接対策・面接のポイント

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徹底して聞かれる転職理由

 法務の仕事は、その事全体が守秘義務の対象です。前職で知り得た仕事上のノウハウや秘密をすべて頭に持って、他社へ転職しようとするわけですから、受け入れる方も興味深い反面、再度自社から他社へ再々転職のリスクも負うので、面接での慎重さは他職種とは決定的に異なります。

 

 特に前職を退社するに至った理由については、徹底的に聞かれることを覚悟して準備しておく必要があります。すでに説明した通り、前職を辞めるに至った理由は、家庭的な事柄、通勤上の理由といった環境要因から、給与に代表される労働条件面での不満、そしてキャリアアップといった自己実現まで様々ありますが、基本的には前向きな内容でまとめあげる必要があります。ただもちろん嘘で固めてもNGです。法務担当という経営上の要職に就く人が、入社時の面接時点の発言に信憑性がもてないとなった場合、信用は一気に失墜します。ですので本音の範疇内で前向きにまとめ上げるのがいいでしょう。

 

職務経歴を自らアピール

 

 面接の中で聞かれる次の重要な要素は、法務での職務経歴です。主たる内容は前職時代に何の担当をし、どんな仕事をしてきたかがポイントとなります。質問があっても無くても「職務経歴の中で、私の一番申し上げたい仕事は」と自分から切り出し説明していきます。

 

 面接官は事前に履歴書や職務経歴書を読んでいるので、書いた内容をなぞるよりはなるべく新しい情報を口頭で提供しましょう。担当した訴訟案件、経営陣からの特命課題、難度の高い案件などあれば具体的に話します。実務的な仕事に関しては、就任中の契約書の種類毎の締結数、許認可業務なら許認可名称と新規許認可件数、更新回数などを話せば実務の質と量を理解してもらうことができます。

 

 たまに「未経験で法務になれるか」という相談が転職ステーションにも掲載されていますが、実際法務の仕事は経験者優遇の転職市場というのが現実のようです。詳しくは下記の相談も見てみましょう。

 

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20代後半です。法務の仕事に興味があるものの、全くの未経験です。興味の理由は「行列のできる法律相談」をテレビで見ていて、法律って面白そうだなと思ったのと、会社の法務の仕事でそういうアドバイスができれば...

ストレス耐性の有無を聞かれるので準備を!

 職務経歴の客観的な内容は前述した通りですが、法務の転職面接で併せて大事になるのは「仕事をする上での価値観」です。組織の中で仕事をする時、幹部との意思疎通、関連部署とのコミュニケーション力、社内での調整能力などが面接の中で聞かれます。具体的な質問としては以下のような言葉に変えて聞かれることがあります。

 

  • 「幹部と意見の食い違いはあったか?」
  • 「その場合、どうしたか?」
  • 「一番苦労した案件は?」

 

 法務担当は、「机の上と会議室」で仕事をしているとよく言われるのですが、実際にはそんなわけにはいきません。現場との調整などであちこち奔走しなければならないというのが実態です。その意味で非常にストレスのたまる仕事ですが、適応できるかどうかを聞き出そうとします。逆に言うと、調整に失敗したり、幹部と現場との板挟みでストレスが原因で前職を辞めたのではないかといった推測までされますが、ストレス耐性の強さがあることをきっぱりと言い返したいところです。

 

  • 前職を退社するに至った理由について、徹底的に聞かれることを覚悟しておきたい。
  • 前職時代に何の担当をしてどんな仕事をしてきたかがを強くアピールしよう。
  • ストレス耐性に関する質問には、忍耐力があるという点を経験談をベースに説明しよう。

 

法務の転職時の自己PR

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 法務の自己PRでは、まずテクニカルスキルとして法務知識と保有資格などをPRします。学生時代に習得した法務知識、職務経歴としての実務レベルの法務経験と知識、両方です。これらは求人条件において「必須」から「あったほうがいい」「あるに越したことはない」「不問」までレベルは様々ですが、持っているスキルはすべてPRします。次に多面的な自己分析に基づき、自身の人間性をPRします。

 

テクニカルスキルのPR①(学生時代の履修科目・資格・言語能力)

 法務知識はポイントを押さえた説明が必要です。大学時代の専攻なら、学部だけでなく学科、ゼミ専攻、得意科目まで言及します。求人条件の詳細にもよりますが、一旦はすべてオープンに開示しておくことです。履修科目で、会社法や個人情報保護法、PL法、労働法など企業経営のいろいろな側面で出てくる法律は履修したという情報は有効です。

 

 

■法務知識の専門範囲のまとめ方

 大学や専門学校で学んだ法務知識は、「専攻科目」というタイトルを付けて、専門範囲を書いておくというPR方法があります。専攻科目は学生時代の学部や専門学科のことです。法学部法律学科・専攻科目は会社法、といったように詳しいほど得意分野がよくわかります。

 

  また、法学部以外でも、商学部で商法を履修していたり、経済学部の自由選択で法学部系の科目の履修していることがあります。昔のことと言わず、一旦学んで単位を取得したのと、まったく門外漢なのとは大きな違いなので、自信を持って書きます。

 

 単に書き並べるのが目的ではなく、法務を担当できる基礎や素養があることを示すことが目的なので、大学や専門学校で履修した内容はできるだけ詳しく書くことです。

 

■保有資格と言語能力

 保有資格は職務経歴書の中にまとめて書き込むと、採用担当者には大変わかりやすくなります。弁護士、司法書士、行政書士、社会保険労務士といった国家資格から、中小企業診断士、宅建取引主任など直接間接問わず、法務関連業務の遂行に役立つ資格は多岐にわたります。

 

 取得年度の記入と合わせて、その保有資格を積極的に使って成し遂げた仕事があれば、それも合わせて書き込みます。行政書士資格で建設業認可実績、といったように書けばその資格が単なる飾り物でないことを伝えることができます。

 

  言語能力ということでは、英語力としてTOEIC(点数)、実用英語能力検定、その他の外国語能力もあれば書きます。法務業務とは直接関係はないけれど、事務処理能力はスタッフ職務には欠かせないので、WORD、EXCEL、POWERPOINTの3点セットはあれば明記しておきます。

 

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テクニカルスキルのPR②(職務経験)

■経験した法務関連の仕事を棚卸してまとめなおす

 職務経験としての法務知識も、前段と同様、ポイントを押さえて述べます。ひと言で法務関連の仕事と言っても、かなりの幅があります。単に契約書を処理していたのか、顧問弁護士や司法書士といった有資格者と亘りあって諸問題を解決してきたのか、またどんな知識を蓄えてきたのか、その内容を詳しく職務経歴に記載していきます。

 

 ただし、これらは大学時代の専攻科目のように端的に表現するのは難しいので、1度自分のこれまでの仕事を棚卸しして再編集しておくと伝えやすくなります。

 

 

 たとえば総務部で取締役会の開催に携わり、召集通知から議題のセット、当日の運営、議事録の作成実務を規定に従ってやっていたとすれば、これは会社法を意識していてもいなくてもそれに基づいたものであることは間違いありません。また、人事部でセクハラ事案を担当し、当該社員へのインタビューや職場の聞き取り調査をして事実関係を固めたという仕事は、まぎれもなく男女雇用機会均等法に基づいた法務案件の問題解決の経験となりPRの材料です。

 

 具体的な書き方としては、前職の社歴に合わせて経験した法務関連の仕事内容を、経験年度を追って書いていきます。また、自らが保有している法務関連の公的資格の取得年度を併記していくと見やすくなります。逆に、経験年度を追う書き方とは違い「取締役役会・株主総会運営」とか、「許認可関連」「知的財産権関連」といったように、まず法務関連の項目立てをしたあとに、詳細内容を書くという方法もあります。

 

法務という難しい職務を十分こなせる人間性のPR

 次は、人間性のPRです。人間性と言えば難しく聞こえますが、簡単に言えば自己分析に基づいて自分の性格を端的にPRします。法務に適した性格としては、いくつかありますが、ひとつは多面的にものが見ることができるということです。法務的な判断とは物事を一面的にとらえず、観点を多くして、いろいろな方向から見る癖を持っていることです。

 

 訴訟問題に発展するとよくわかりますが、勝つためにしろ、負けないためにしろ、訴訟の攻防は全方位に壁を立てた上で進めます。知恵の総力戦といったところです。そして、長期戦を乗り切る分析力、論理的構成力、沈着冷静さ、粘り強さなどの中から当てはまるものをPRします。

 

 

 自己分析なので、誰もそれを証明することは難しいのですが、これを実際の仕事場面で経験したことと合わせて説明すると説得力が増します。そして最後に、守秘義務を徹底できることを申し添えます。

 

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ヒューマンスキルとコンセプチュアルスキル ヒューマンスキル(対人関係能力など人物側面能力)が必要なのは、どの職種でも同じですが法務という特殊性から際立って必要なものがいくつかあ...

  • 学生時代に学んだ法務知識や実務経験、保有資格など、持っているスキルはすべてPRする。
  • 自分のこれまでの法務の仕事を棚卸しして再編集しておくと伝えやすくなる。
  • 人間性のPRは、実際の仕事場面で経験したことと合わせて説明すると説得力が増す。

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本記事は2018/07/24の情報で、内容は法務としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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