法務の求人事情

職業:法務

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法務担当の需要は確実に増えてきている

 訴訟大国アメリカまで行かないにしても、日本の訴訟事情も大規模化、複雑化してきているのは確かです。その中で企業防衛の最前線に立つ法務担当の需要は確実に増えてきています。 かつては、総務部の中にスペシャリストをおいて対応していた企業が多かったのですが、最近では法務部に昇格させたりするところも増えてきています。

 

大企業はますます専門性に特化した求人へ

 大企業においては、一旦法務対策に失敗すると企業不祥事としてマスコミに大きく取り上げられ取り返しのつかないことになるため、法務担当の配置は必須です。また、現実対応に限らず予防措置的に諸対策を講じておく意味でも法務担当の役割は大きくなっています。

 

 しかし、もし現時点で法務担当に欠員を起こしているようだと、そのこと自体が危機管理上まずい状態なので、その意味では大企業における法務担当は確保済です。ただ、前段書いたように、複雑化、専門化している中では普遍的な法務担当より、たとえば個人情報保護関連、PL法関連、海外テロ危機管理といったように世相を反映した求人ニーズが増えています。

 

  • 大企業では普遍的な法務担当より、世相を反映した複雑かつ専門的な求人が増えている。

 

コンプライアンスと危機管理や内部統制

 専門性に特化した法務担当のニーズが増える一方で、昨今よく耳にするコンプライアンス、あるいは危機管理、内部統制といったコーポレートスタッフ能力のある法務担当の需要も増えています。

 

 コンプライアンスは法令遵守と訳されますが、企業においては法令遵守の姿勢やシステムまでも言及した言葉です。法務実務に長けた人はいても、こういった経営レベル段階までマネジメントできる人材はそうそういないのが現状です。専門性の対局にあるこのトータル能力は企業の大きさを問わず、今後ますます需要が高まります。

 

  • 大企業ではコーポレートスタッフ能力のある法務担当の需要も増えている。

 

中堅・中小企業では求人事情は一変する

 一方、中堅・中小企業に限ると事情は一変します。大企業が、総務部法務担当から法務部という独立した部門に昇格させ、ますます臨戦態勢を固めていく一方で、中堅・中小企業は依然と総務担当が法務を兼務しているというのが実態で、体制的には整っていないため求人状況としては売り手市場にあります。

 

 スキル的には大企業のようなスペシャリストより、むしろ法務的なセンスを持ったジェネラリストを求めます。これは、人員コストの制約上、法務的実務である契約書締結、取締役会運営から顧問弁護士対応まで幅広く担当する必要があるからです。

 

  • 中堅・中小企業は依然と総務担当が法務を兼務しているというのが実態。

 

基本的な求人条件

 一般的な求人条件は実務経験度に加えて、基礎的な法務知識を持ち、場合によっては公的資格の有無を問われます。これにより、年間給与、配置、将来登用を決めます。

 

 実務経験としては、中堅・中小企業に対しては、まず総務系・人事系といった管理部門経験プラス営業経験があればさらに重宝されます。これは、法務実務をする時に正論だけではなく、柔軟に関連部門折衝のできる臨機応変さが必要だからです。

 

 大企業においては、一般公募的な求人ではなく、人材会社経由やヘッドハンティングのように、照準を絞り込んでの求人がメインになります。

 

  • 一般的な求人条件は実務経験度に加えて法務知識、公的資格の有無を問われることも。

 

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本記事は2015/08/20の情報で、内容は法務としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

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