広報担当者に向いている人
広報担当者になりたいと思っても、企業の広報担当になるには、ある程度「適性」があります。
まず、広報を経験した方が誰しも一番に挙げるのは「コミュニケーション能力」でしょう。これは、記者に対するコミュニケーションだけではなく、社内へのコミュニケーションも含みます。業界やインフルエンサーをはじめ、広報は広くコミュニケーションをとらなければいけないため、コミュニケーション能力は最低限必要とされる能力です。これに加えて、バランス感覚や、情報収集能力、広報戦略を策定する能力なども当然に求められます。
また、広報担当者としての適性は「吸収力が早いこと」「フットワークが軽いこと」などもあります。広報の業務自体、記者や社内を始め、今すぐ対応しなければいけない案件が多いため、まずは情報を迅速に判断して足を動かすことです。広報は、いい意味でも、悪い意味でも早くなければいけません。特に外資系では、100%を追い求めるよりも、80%から精度を上げることを求められることもあり、上司や他部門の部門長などへのレポートをはじめ、日系企業にありがちな、きれいな情報やインプットではなく、重要なものからレポートする癖をつける必要があります。
広報は、自社の情報を配信するだけが仕事ではありません。数多く点在する情報の中から精度の高い情報を収集し、それが自社のビジネスにどのように影響を与えるかなど情報の分析が必要になります。この能力も適性の1つです。広報をメディアとの橋渡しと考えているのであれば、それは一面しか広報をみていないことになりかねないので、情報をどのように使い効果的かつ精度の高いインテリジェンスとしてレポートできるかなど、情報分析能力も必要です。
広報担当者に向いていない人
広報に向いていない人を論じるのに、「広報に向いている人の逆」とも言えます。例えば、コミュニケーション能力がない人、フットワークが重い人、情報分析能力に欠ける人などです。
上記に追加して不向きな条件を挙げるとすると、時間が守れないこと、また発言や回答がぶれることです。広報は、対外的に会社の顔として対応することが多く、特に、メディアと対峙した場合、その発言がぶれるとせっかく良い内容であっても、ニュースになるとネガティブに作用することがあります。さらに記者も人間ですから、記者からの質問に対する回答や取材の時間など細かいことから正確に対応することができないと、信頼を損ねる場合もあるので注意が必要です。
本記事は2017/03/22の情報で、内容は広報としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。