女性の理学療法士は増加中
以前と比較すると、女性理学療法士の人数は増えています。一般的には、リハビリテーション専門職においては「男性=理学療法士、女性=作業療法士、言語聴覚士」のイメージが強かったようですが、現在はそういったイメージは払拭されています。
理学療法士は力仕事と勘違いされがちですが、養成校時代に解剖学・運動学などを勉強するとともに、自分自身の体の使い方も学ぶため、効率の良い方法で仕事をすることが可能になります。そのため、体力の弱い女性の方でも全く問題ありません。
多様な働き方が可能な女性理学療法士
女性の理学療法士の働き方は、男性の場合と変わりありません。フルタイムでもパートタイムでも勤務が可能です。
結婚後も、独身の時と変わらずにフルタイム勤務する女性理学療法士も大勢います。むしろ、現在は結婚退職する女性理学療法士の方が少ないです。3~4年間、大変な勉強や実習を乗り越えて、晴れて理学療法士になったので思い入れも深いですし、何よりも理学療法士の仕事自体が好きで働き続ける人が増えています。
また、産休・育休も病院勤務の女性理学療法士は容易に取得できます。もともと病院では女性職員が多く、そういった休暇については充実していることが多いからです。理学療法士はリハビリテーションを行うため、必然的に移乗動作の介助が多くなります。妊娠中などは、他のリハビリスタッフにも協力してもらい、介助量の大きい移乗動作は変わってもらうか、手伝ってもらうと良いでしょう。
子育て中などは、非常勤(パートタイム)を選択する方も多いです。どういった働き方をするかは、家族内で話し合って決めると良いでしょう。フルタイムで働く場合は、周囲のスタッフの協力が必須です。子供が小さい間は、保育園の送迎時間に間に合うよう、時間外勤務が出来ない場合もあります。病院によっては、院内保育所や託児所を併設しているところもあるので、就職時・転職時にチェックしておきましょう。
子供が小・中学生になっても、学校行事等で平日休みを取得、もしくは子供の急病で休まざるを得ないこともあります。普段から周囲とのコミュニケーションを積極的に持ち、突然の休みに快く対応してもらえるようにしておくこともポイントです。またその際には、周囲に負担がかからないよう、実際の業務についても段取り良く仕事を進めておく必要はあります。
<先輩ママさんに聞いてみる>
病院や施設には、自分よりも先輩のママさんがいるはずです。結婚後の仕事の両立や、子育て中の悩みなど、一人で抱え込まずに悩みを相談できるようにしておくことは大切です。そういった意味でも、リハビリテーションスタッフだけではなく、看護師さんなどともコミュニケーションを取っておくようにしましょう。
本記事は2017/02/24の情報で、内容は理学療法士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。