理学療法士の男女比率はほぼ半々
理学療法士の人数が少なかった時代は、男女比は3:1程度でしたが、現在はほぼ半数ずつになっています。他のリハビリテーション専門職では男性よりも女性の方が有資格者は上回っていますが、理学療法士はほぼ同等です。
作業療法士や言語聴覚士と比較して、理学療法士は体力を使うことも多いのですが、現在の養成校入試では学力判定によるものであるため、仕事をするうえで支障になるような身体的問題がない限りは、身体能力での合否判定はされていません。よって、運動が苦手であっても理学療法士になるには問題ありません。
また、養成校で勉強をする中で自然と体の使い方を学ぶため、特に男女での体力差が問題になることはありません。
仕事内容に男女差は無いが、利用者から性別を希望されるケースもある
理学療法士は、性別によって仕事の内容に差が出てしまうことは全くありません。たまに、移乗などの介助量が多い患者や利用者を担当することもありますが、そういう時はスタッフ同士で助け合い、移乗動作などを行うため「女性だから大変」だと感じることは少ないでしょう。
仕事の内容自体は男女差がないのですが、患者や利用者によっては「男性が良い」「女性が良い」と希望をする方もいます。病院や施設でのリハビリテーションの場面では、そういった希望をする方は少ないのですが、働く環境によってはたまにあります。
スポーツ分野では出張も多く長時間の労働になる傾向があり、体力的なことも考慮して男性の理学療法士が求められがちです。
また、訪問リハビリテーションでは、理学療法士の性別を指定してくるケアマネージャーや利用者もいます(ケアマネージャーの希望はあくまでも利用者の希望ですが)。やはり在宅では、より生活に密着した形で利用者だけでなくご家族も生活されている空間にお伺いしてのリハビリを行うことから、女性理学療法士を希望される方も多くなっています。
本記事は2017/02/24の情報で、内容は理学療法士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。