ヘアーセット道具
ヘアーメイクアップアーティストの仕事では、使用する道具に指定が無いところが多く、自身で道具を揃えることも多々あります。中にはリングコームというクシが一本あればそれでいいというヘアーメイクアップアーティストさんもいらっしゃるのでこれとこれが必要ですと明言しづらいですが、持っていると便利な道具を紹介します。
まずはホットカーラー、ストレートアイロン、ヘアーカール用のコテです。この3つはどれも熱を利用して髪の毛にクセをつけるものです。ヘアースタイルを作る前の土台として、ホットカーラーで髪の毛にカールのクセをつけておくとアップスタイルのヘアーが作りやすくなります。ストレートアイロンは前髪のクセなどを伸ばして綺麗に面を整えることができます。最近ではこのストレートアイロンを使った波ウェーブというクセをつけたヘアースタイルが人気で注目を集めているので1つ持っていると便利です。ヘアーカール用のコテはダウンスタイルなどの巻き髪を作る時に使用します。コテの太さが16〜32ミリほどでメーカーによっても異なりますが大体3〜4種類ほどの太さで種類があります。
様々な種類を持ち合わせていればヘアースタイルごとに使い分けることができて便利ですが、かさばるので中くらいの太さを一本か細い太さと太い太さの物を二本ほど持っていれば十分だと言えます。
ブロー用のロールブラシはサイズが様々ですが、ご年配の方はショートヘアが多いので、ブローでヘアースタイルをセットする事が多いです。そのため細めの太さの物を1つと、前髪ブロー用で中くらいの太さのもを1つ持っているとブロー仕上げでも大体の要望には応えられます。
あとはアップヘアーのスタイルで使うリングコームと髪の毛の面を綺麗に整える動物性のブラシを1つづつ持っていれば和装ヘアーも洋装ヘアーも対応できます。そのほかにも消耗品として、ヘアーワックス、ヘアースプレー、ヘアーピン(アメリカピン・スモールピン・ネジピン・オニピン・毛ピン)、要に応じてヘアーツヤ出しワックス、スプレーやヘアーラメスプレー、ヘアーチョークなどもあります。
- ヘアーセット道具は仕事場によって自分で揃える場合もあり、揃えるものも人によって様々。
メイクアップ道具
メイクアップに使う化粧品は直接肌に触れる物ですから出来るだけ肌への負担が少ない物を選ぶことをお勧めします。お客様の中には特定のメーカーの化粧品が肌荒れを起こすという方もいらっしゃいますし、一度かぶれたりした事があるメーカーの化粧品はそれが原因とは限りませんが拒絶される方もいらっしゃいます。
アトピーやアレルギーのある方へのメイクアップは普段お使いいただいている化粧品を持ち込んでいただくのが一番ですが、お金をかけてメイクアップをするゆえにせっかくならヘアーメイクアップアーティストの使用している化粧品を使って欲しいという要望も多いのが実情です。
日本人に好まれ、人気の高い化粧品には海外のメーカーが多いのでいくつかの持っておくと便利ですが海外メーカーゆえにデリケートな日本人の肌に合わずかぶれなどを起こしてしまう方もいらっしゃいますので、国内メーカーの敏感肌用としていくつか無添加、無香料、無着色、ノンアルコールなど肌に優しい化粧品を常備しておくことも必要になってきます。
アイブロウ、アイシャドウ、チークなどどれを取っても何色か用意が必要ですのでたくさんの色味が入っているメイクパレットを用意しておくとお客様も選びやすいですし、色んな要望に応えられます。特にアイメイクは重要なポイントである事がほとんどなので、近年流行しているまつ毛エクステ用のマスカラなど流行に合わせた化粧品も必要になります。その都度買い足していくといいです。メイクブラシは用途に合わせて20本程あれば大丈夫です。動物性のブラシにすると肌触りが優しく使いやすいです。
- メイク用品は肌が敏感なお客様のことも想定して揃える。
全ての費用はどれくらい?
ヘアーセットに使用する道具や消耗品、メイクアップに使用する化粧品や備品など、これら全てを揃えてまとめると大きめのキャリーケースでも満タンになってしまうほど道具は多いのでそれぞれにかかる費用もかなりの額になります。
化粧品は高額な物もありますから必要最低限で揃えたとしても50,000円以上はかかってしまいます。こだわってたくさんの色味がや質感にこだわって揃え出すとキリがありません。メイクブラシも1本で2,000〜3,000円はしますし、ヘアー道具もホットカーラーで6,000円程はします。
ただ、ヘアーメイクスクールや専門学校ヘ行ってしまえば教材としてある程度の道具は一式購入することになるのでプロになってからもそのまま使用できますし、気に入らない道具や使いにくい道具だけを省いて買い足していけば良いです。中には会社負担である程度の道具を揃えてくれているところもありますのであまり費用をかけたくないのであればそういった会社を選ぶことをお勧めします。
- ヘアーメイクアップアーティストの仕事道具はある程度のコストを覚悟する必要があるが、企業によってはある程度負担してくれるところもある。
本記事は2016/12/13の情報で、内容はヘアーメイクアップアーティストとしての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。