高収入の銀行の職種への転職はやはり難関
一般に銀行員=高収入と思われがちです。たしかに大手銀行や地方の優良銀行などは高収入の部類に入ります。しかし例えばメガバンクと第二地方銀行を比べた場合、年収の差は大きいと数百万円は差がありますし、総合職と一般職でも差があります。銀行への転職が必ず高収入になるということはありません。
しかし、銀行の中でも中枢の仕事をしている特殊部署などへの転職は高収入の確率が高いです。以下2部門を例にあげますが、銀行だけでなく保険会社などにも同じような部門があります。経験がないと難しい部門なので、金融業界内での転職が主なケースだと考えて下さい。もちろん一例です。
- 市場部門の求人
市場部門では、預金で預かった資金の一部を運用する仕事をしています。国債や株などの売買で収益をあげ、担当する人はディーラーと呼ばれています。銀行で預かった資金以上をすべて貸し出さなければ資金は余り、逆に貸し出しが預金よりも多いとその分の穴埋めをしなければなりません。市場と取引しながら、銀行のバランスシートを調整し、銀行本体の資金を動かす仕事をします。全てではありませんが、理系高学歴の人が配属されている傾向にあります。
- 調査部門の求人
国内外の経済やマーケット分析をし、景気動向を予測する仕事をしています。この予測する仕事をしている人をエコノミストと言います。銀行が景気動向を予測するのは重要で、例えば景気が悪くなっていく時は融資において貸し倒れリスクが高まりますし、逆に景気がよくなるなら貸し倒れリスクは下がり、融資もしやすくなります。また銀行の運用自体にも大きく関わるため重要な役割を果たす部門です。
経済学部や金融工学などの出身者、証券アナリスト資格を保有し実績もある人などが配属されている傾向にあります。テレビや雑誌、新聞などでも時々銀行エコノミストの経済予想など記載されており、世間からも注目の高い仕事だと言えます。
- 転職マーケットにおいて必ずしも「銀行員=高収入」とはいえないが一部の特殊部署などは特段給与が高い部署もある。
本記事は2016/11/30の情報で、内容は銀行員としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。