<この記事のまとめ>
- 離島においては、老若男女様々な病気の対応をする必要がある(自分の分野以外の病気も含む)ので、総合医療・地域医療を学べる。定期的に大きな病院へもいけるので、技術・知識不足になるおそれは無い。基本的に給料は高い。
- 離島では周囲の住民とのコミュニケーションが大切になってくることが多い。社交的では無い方は最初戸惑うおそれも。家庭次第だが、子どもの成長にプラスになる環境だと判断するケースも。
不安も多いが、やりがいのある仕事と言える離島でのお仕事
今までは「離島勤務」と聞くとしり込みをしてしまう医師も多かったですが、ドラマやアニメの影響もあり年々人気が増してきている勤務形態です。離島に転職する際、ネックになるのが「自分の診療分野外の治療」と「家族との生活」です。多くの医師は離島勤務も辞さない強い情熱を持っているのですが、自分の分野以外の患者さんの緊急治療と家族との問題で離島を諦めてしまう医師の方も少なくありません。
しかしながら、今現在では離島とはいえどもネット完備・水洗トイレ完備と住んでしまえば普通に都心で暮らしているのとはほとんど変わらない暮らしができますので、離島勤務になった医師の方はそこまで生活には苦労しないことが多いようです。
また、島民の方たちは医師を待ち望んでいる方たちばかりなので、かなりフレンドリーに接してもらえるのも利点の一つです。さらに、赤ん坊から老人、湿疹から外科の縫合治療まで幅広い治療と診察をこなさなくてはいけないのも「やりがいのある仕事」と言えるでしょう。
給料も高水準で、都会では得られない貴重な体験ができる
離島勤務は総合医療を学びたい医師にはとてつもなく良い経験が積める機会と言えます。自分の知識の弱いところもカバーして、足りない機材や物資をなんとか他の物で代用しながら患者を治療する充実感は大病院では得られない貴重な体験でしょう。
また、島民の患者の容態によっては付近で一番大きな病院との連携も必要になってきます。そのため、定期的に大きな病院へ行き、比較的新しい技術や機材を目にすることも可能なので、自分の知識や技術が時代遅れになるのではないかと不安を抱いている医師も安心です。さらに、給与の面でも都心の病院勤務と遜色のない給与が望めますのでおすすめの求人の一つと言えます。
都心とはちょっと違った生活が求められる離島での生活
島には定期的に連絡船が物資を運んできます。また、ネットショッピングなども日数はかかりますがしっかりと届けてもらえます。しかし、最初の頃はその静けさや不便さに辛くなってしまう方も少なくはありません。
また、家族連れの方には島でしっかりとした教育や進学ができるのかという心配も出てきます。しかし、島では少人数制教育のお陰でかなり教育水準の高い所が多く、スカイプなどのネット上で家庭教師も頼めるため、お子さんの進学や教育は昔に比べかなり改善され、あまり問題はないようです。むしろ、島の自然に触れのびのびとお子さんを育てられるので、そういった環境を求める方は敢えて離島勤務を家族で選ばれる方もいます。
しかし、島に住んでいる限り「近所付き合い」や「その他の集会への出席」が求められる場合も多く、社交的で無い方は慣れるまでは大変なことも多いでしょう。けれども、島民の方との距離感の取り方さえ分かれば、無理することも無く普通に生活できるでしょう。
本記事は2016/11/04の情報で、内容は医師としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。