ケアマネジャーの男女比
ケアマネジャーの男女比は、介護職員ほど女性の方が多い状況ではありません。色々な事業所を見てみると、男性ケアマネジャーが所属長をしているケースが多いですし、男性ばかりの居宅介護支援事業所もあります。ただ、やはり男性よりは女性の方が多いのが現状です。
その理由として考えられるのは、最もケアマネジャーの資格を取っているのが、女性が圧倒的に多い介護福祉士と看護師の有資格者ですので、必然的にケアマネジャーも女性が多くなっているというものです。特に病院併設の居宅介護支援事業所で働いているケアマネジャーは、基本的に看護師として働いていた人が多いため、女性が多くなっています。
- 女性が多い介護福祉士や看護師の有資格者がケアマネジャーになることが多いため、女性の方が多いと推測される。
事業所の規模や事業内容ごとの男女比
入所系施設や入居系施設、病院を運営している事業所で従業員が300人を超えるようなところでは、毎年自法人の中からケアマネジャーが複数人誕生します。そのため、男女比の割合は比較的法人管理者の采配で決められることがあります。
たとえば、地域に出ていく居宅介護支援事業所の場合は、男性が家に上がることを嫌がる人も多いことから女性が多く配置され、男性は施設内のケアプランを行う施設ケアマネジャーとして配置されるなどということもあります。あるいは、有料老人ホームを併設している居宅介護支援事業所で入居者確保の営業を兼務するような事業所では、男性ケアマネジャーが多く配置される傾向にあります。
また、転職を広範囲に渡って積極的に行うのは男性の方が多いので、新規事業所で中途採用を中心に人員を確保するようなところも男性の割合は高くなります。
- 相対的に女性が多い職種ではあるが、大規模法人の場合は管理者の采配で男女比が調整されるなど、規模や事業内容によって男女の比率が大きく異なる。
性別によって働き方が変わるか
ケアマネジャーの特性として、要介護者や介護者には好みがあるので、ある程度性別によって働き方が変わります。女性でなければだめ、男性でなければだめという利用者も中にはいます。そういった点では性別によって担当を拒否されるというケースもありますが、基本的には信頼関係が築ければマネジメント内容に変わりはありません。
雇用形態の状況では、パートのケアマネジャーのほとんどが女性です。ケアマネジャーが日勤業務中心で土日に休むことができるなど、福祉系職種では珍しい勤務形態であることから子育て世代の女性や年配の女性も多く働いています。パートの時給や条件は介護職員よりもケアマネジャーの方が働きやすいですが、やはりパートで生活するのは難しいため、パートの男性ケアマネジャーはほとんど見ることはありません。
- 利用者の希望で性別を限定される場合はあるが、仕事内容自体に変わりはない。年代問わずパートで活躍する女性も多い。
本記事は2016/10/21の情報で、内容はケアマネジャー(介護支援専門員)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。