コミュニケーションを介して相手の真意を探る
ケアマネジャーに求められる資質の中でも欠かせないものの一つが、対人援助能力(コミュニケーションスキル含む)です。これは単に楽しい話ができるとか物おじしないといった類のものではなく、利用者や介護者がどういったところに困っているのか、どうしたいのか、どういった援助が最適なのかをコミュニケーションから引き出す力です。
お年寄りと仲良くなって話をするのが得意だという人はいますが、本当の意味で信頼されていて本当の悩みを聞き出すことができる人は非常に少ないです。ケアマネジャーという専門職種として、すっと相手を受け入れることができ、かつ相手から信頼されるようなコミュニケーションスキルが求められます。
- コミュニケーションを通して相手の真意を聞き出し、最適なケアプランを提案できる力が必要。
他職種協働と分析力、決断力
利用者や介護者を支えるためには、多種多様なサービスを的確にケアプラン上に反映させなければなりません。ケアプランを作成する上で難しいのは、利用者や介護者の隠れたニーズを引き出し、それを支えるサービスをつなげることです。
どのサービスが最もニーズに合っているかは、利用者に実際にサービスを利用してもらわないと分からないこともたくさんあります。その過程でニーズとサービスがマッチしていなければサービスを変える決断をすることも必要ですし、サービスを利用して得られた結果から次の展開を考えなければならないこともあります。ケアマネジメントを継続的に円滑に行うためには、連携も分析も十分に行うことができなければなりません。
- ケアプランが適切かを分析・判断し、状況に応じた変更や次の展開に活かすことが必要。
日々学ぶことが重要
ケアマネジメントに限らず、介護保険サービスや医療サービスは日々変わっています。ケアマネジャーはすべてのサービスと連携する可能性がありますので、必ず最新の情報を得ていなければなりません。また、制度の改正や技術の進歩がどういう意味を持つのか考え、分析してケアプランに活かさなければ最適なマネジメントを行うのは非常に難しいです。
利用者や介護者と関わること、関連サービスと関わることで失敗することもありますし、知識不足を実感することもあります。しかし、そういったことから目を背けるのではなく、自らを成長させる機会と捉え、より専門性を高める努力をすることが重要です。常に向上心を持ち続けること、これがケアマネジャーにもっとも求められるスキルと言っても過言ではありません。
- 最適なケアマネジメントのために、常に最新の情報を入手し、専門性を高める努力が不可欠。
本記事は2016/09/28の情報で、内容はケアマネジャー(介護支援専門員)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。