ケアマネジャーの資格取得時期
最近では介護職員も生活相談員も、短期大学や四年制大学を卒業した人、あるいは第二新卒と呼ばれる20代の人が入社するようになっています。もちろん高校を卒業して入社する人もいますが、割合としては少ないです。そういった事情もあり、ケアマネジャーの受験資格を得る5年の実務経験を積む頃の年齢は、20代半ばから30代前後だと比較的若い層となります。
ケアマネジャーの合格率は15%~20%程度で推移していますので、1年目での合格は難しいかもしれませんが、医療福祉分野一本で働いていた人であれば30歳までには取りたいところです。他業種からの転職の場合は、入社時期によりますが早くても30代半ばか40歳手前でようやく資格を取得できる人が多く、新卒入社の人と比べると少しビハインドがあります。
- 短大や大卒で医療福祉分野に5年勤務し、20代半ば~30歳くらいにケアマネジャーの受験資格を得るケースが多い。
ケアマネジャーの転機
ケアマネジャーとして転職する場合の転機としては、①資格取得時、②ケアマネジャーとして5年程度勤務した頃、に訪れることが多いです。
① ケアマネジャーの資格取得時
資格取得時の転職は小規模事業所に勤務している人に非常に多く、ケアマネジャーとしてのポジションがない場合や空いていないために転職を余儀なくされるケースです。また、もともと介護職員の給与は小規模になればなるほど悪くなる傾向にあるので、ケアマネジャー資格取得を機に転職活動をする人は少なくありません。
② ケアマネジャーとして5年程度勤務した頃
もう一つのケアマネジャーとして5年程勤務した頃ですが、主任ケアマネジャーの研修が受けられる熟練ケアマネジャーの仲間入りをすることになりますし、ケアマネジャー同士のネットワークもできる頃なので転機の訪れやすい時期です。
またケアマネジャー経験が5年以上の人は医療福祉業界での勤続年数も10年を超えるので、管理職登用の機会も増え、ケアマネジャーを続けるか管理職になるかの選択を迫られる人も多くいます。
- 資格を取得した時と、ケアマネジャーとして5年程勤務した時期に、転職を考える人が多い。
ケアマネジャーとして転職可能な年齢は?
ケアマネジャーは何歳まで転職可能かを考えた場合、実状キャリアなしのケアマネジャーの場合は40代のうちに転職先を決めた方が無難です。
40代であれば少なくとも10年は勤務できるので、雇用する側も長い目で見ることができます。しかし50代になってくると、介護ソフトなどでシステム化された業務の指導期間や勤続可能年数の短さなどが気になってしまいます。配置基準を満たすことが目的の事業所であれば可能性はありますが、良い条件が提示される可能性は低くなります。
逆にケアマネジャーとしてのキャリアが十分ある場合は、40代でも50代でも転職を成功させるチャンスはあります。特に新規立ち上げを目指している事業所は管理者を募集するケースがありますので、待遇面の向上も期待できます。ケアマネジャーは「医療介護業界の職人」とも呼ぶことができるポジションなので、年齢よりもキャリアを意識した働き方を心がけたいところです。
- 実務未経験の場合は40代のうちに転職先を決めた方がよいが、キャリアがあれば40~50代でも転職可能。
本記事は2016/09/28の情報で、内容はケアマネジャー(介護支援専門員)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。