小学校の英語補助教員とは?
グローバル化に対応した教育環境づくりをすすめるため、現在小学校5~6年生を対象に行われている「外国語活動」。英語の言語や文化への理解を深めるなどの目的で、「聞く・話す」といった、英語を身近に感じられる内容の授業が週1コマ、行われています。
こういった小学校で担任の先生の「外国語活動」の授業をサポートするのが「英語補助教員」の存在です。「英語補助教員」は、英語力と指導力の両方を持ち、円滑に授業を行えるように、小学校の担任の先生を外国人であるALT(外国語指導助手)と共にサポートしていく、英語指導者です。担任と外国人指導員であるALT(外国語指導助手)を仲介したり、英語についてアドバイスをしたりという役割を担っています。
あくまでも「英語補助教員」は、教員を補助する立ち位置となりますので、教員免許は必要ありません。ですが、「小学校英語指導者認定協議会 (J-SHINE)」の定める「小学校英語指導者資格」の資格取得はもちろん、英語検定やTOEICなど、そういった英語に関する資格が必要となる場合が、多い傾向にあります。
(参照:小学校英語指導者認定協議会)
- 小学校で担任の先生が「外国語活動」の授業を円滑に進められるようサポートするのが「英語補助教員」の役割。
- 募集条件として「小学校英語指導者」資格が必要になる場合がほとんど。
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小学校の英語補助教員の募集は増えていく
「英会話教室における「ALT」の派遣要員の求人」では、小学校のALTの求人が今後急激に増えることについて説明しました。それと同じように今後、小学校の英語補助教員の求人募集も大幅に増えていくでしょう。それは、現在小学校5~6年生で行われている「外国語活動」が、2020年より小学校3年生から「外国語活動」の必修化、小学校5~6年生は英語が正式教科になることが決まっているためです。
大半の小学校で「外国語活動」は、担任の先生と外国語指導助手(ALT)が補助を行う形で授業が行われています。2008年に導入された「外国語活動」ですが、実は課題が多いと言われ、担任の先生が英語指導の力不足であるケースや、担任の先生と外国人の外国語指導助手の間でコミニュケーションが取れず、授業が上手くすすめられないといったケースなど、そういった課題点も上がっています。
こうした課題点を改善する役割を担っているのが、「英語補助教員」です。「英語補助教員」は、児童英語指導の専門家が多いです。もちろん、それなりの英語力もありますので、ALTとのコミュニケーションにも問題は起りません。こういった理由から、いま小学校の英語指導現場で「英語補助教員」の需要が高まっているのです。
この「英語補助教員」の求人は、「教育委員会」や「市区町村のホームページ」、「ハローワーク」、「英会話スクール(小学校へ派遣)」、「教育に特化した人材派遣会社」などで募集されています。基本的に一般的な転職サイト上で募集されることはあまりなく、基本的には各々のホームページから募集されることが多いので、それぞれから応募する形となります。
(参照:小学校英語指導者認定協議会の教育委員会からのお知らせ)
「小学校英語指導者資格」の資格認定を行っている「小学校英語指導者認定協議会 (J-SHINE)」では、多くは無いですが、教育委員会からのお知らせ(英語補助教員の求人募集)を掲載しています。こういった求人も今後増加していくことが予想されます。
- 「外国語活動」の必修化などに伴い、英語補助教員のニーズはさらに高まっていく。求人も増加すると予想される。
英会話スクール等から小学校へ英語補助教員の派遣
前述した様に、2020年より「外国語活動」が小学校3~4年生にも拡大することで、これまで以上に英語指導に当たる教員が必要になります。もちろん、現在の教員の数でもある程度はやり繰りすることはできるでしょうが、それだけでは不十分なことは確かです。なぜなら小学校の授業時間は限られており、各学年で授業時間が重なるためです。そういったことから民間の児童英語教室や英会話スクールから小学校へ人材を派遣するも今後増えるでしょう。
現在、この役目を担っている児童英語教室や英会話スクールはたくさんあります。今後の膨大な需要に備えるためには、更に多くの英語教室がこの派遣業務に参加してくることが予想されています。そのため、英会話スクール等での児童英語講師の求人が今後ますます多くなることが容易に想像できます。
- 民間の児童向けの英会話教室には、小学校の英語補助教員の育成・派遣という役目もある。
- 今後児童向けの教室での求人需要がますます高まることが予想されている。