ケアマネジャーの活躍の場は増加傾向
ケアマネジャーが必置のサービスには、居宅介護支援事業所をはじめとして特別養護老人ホーム、グループホーム、介護付き有料老人ホームなどがありますが、入居型施設の不足から、一般企業による介護付き有料老人ホームへの参入が増え続けています。それによって、平成元年には150施設ほどだった有料老人ホームが平成25年には約8500施設へと増加しており、このうち約40%が介護付き有料老人ホームとして運用されています。
これにあわせて、有料老人ホームに在宅サービスを併設することが多々あること、特別養護老人ホームやグループホームも増加傾向を辿っていることから、介護職員や看護職員をはじめ、ケアマネジャーや有資格者の管理職などが不足している状況です。こうした流れはもうしばらく続くことが予想されており、介護職員、看護職員と並んでケアマネジャーの活躍の場も増えていくと推測されます。
- 介護施設の増加に伴ってケアマネジャーなどの管理職の人材が不足しており、活躍の場も増える。
ケアマネジャーの将来を考える
- 今後はキャリア重視の時代
ケアマネジャーの求人は今後も一定水準で推移することが予想できますが、注意したいのは求められる人物像です。ケアマネジャーの合格者は毎年2万人から3万人出ていますので、人気部署や好条件の求人は倍率が高くなりがちです。
未経験者の場合には指導期間が必要になってしまいますし、例えば主任ケアマネジャーの配置を考えている事業所からすると経験期間が短すぎるのもマイナスです。また、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームのケアマネジャーは配属が1人しかいないこともあり、未経験者採用となると自分が苦労します。できるだけ早い段階でケアマネジャーとしての経験が積めるようにキャリアプランを立てておくことが重要です。
- 資格ではなく、個々の人物像やスキルが重要に
居宅介護支援事業所のケアマネジャーが行っている相談やケアプラン作成は、現時点で利用料が発生しないサービスですが、今後有料化されるという意見もあります。もし有料化が進むと、利用者によるケアマネジャーの選定が厳しくなり、人格や能力が今以上に求められるようになります。極端な話ではなく、地域でカリスマケアマネジャーと呼ばれる人が出る可能性もあります。
今後はケアマネジャーという資格ではなく、ケアマネジャーとしての個人的価値がどうであるかが重要視されますので、動向を注視しながらどういうケアマネジャーが求められているか、どういったケアマネジャーを目指すかを自分なりに考えて行動する必要があります。
- ケアマネジャーのニーズと自分が目指す方向を考え、早めにキャリアを積むことが大事。
本記事は2016/09/15の情報で、内容はケアマネジャー(介護支援専門員)としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。