公立図書館の図書館司書の求人

職業:図書館司書

490views

imasia_15213606_M_R

 

地方自治体の公務員

 公共図書館で正規職員として働いているのは、自治体の採用試験に合格した公務員です。自治体によって図書館の専門職の採用枠を設けているところもありますが、一般的には地方自治体の採用試験に合格し、図書館に配属が決まって図書館で働くことになるケースがほとんどです。

 

 そのため図書館司書の資格を持っている正規職員は少ないですし、通常の自治体の正職員の募集要件に司書資格が求められることもまずありません。正規職員の業務は通常の図書館業務に加え、図書館施設の管理(開錠から施錠まで)や休館日の図書館資料の返却ボックスの確認、また他館との相互貸借本の運搬(自動車の運転)など図書館の運営に関わる様々な監督責任があります。

 

 正規職員は面接や意向調査時に図書館勤務の希望を出すことはできますが、数年ごとの人事異動は避けられず、一つの図書館でずっと勤め続けることはできませんので注意が必要です。新卒や第二新卒ではなく社会人枠で自治体の公務員に転職する場合には、自治体は学芸員や図書館司書といった資格保有者や経験者を積極的に採用することがあります。

 

  • 正規職員は、一つの図書館で長く勤め続けることはできない。

 

非常勤職員が多数働く職場

 公立図書館において司書資格保有者が図書館司書として働く場合の多くは、図書館を運営する自治体の非常勤職員(臨時・嘱託)という雇用形態の職員です。非常勤職員の図書館司書を雇用する目的は、人件費を抑えつつ質の高い(訓練された)図書館サービスを行うことにありますが、その採用基準や賃金は自治体ごとに定めています。

 

 採用されると、通常1、2週間かけて正規職員や先輩の非正規職員から図書館司書としての基本業務を教わります。業務の流れや機材の使用方法を覚えた後、カウンターでの利用者応対を学びます。非正規職員の場合は職員研修はなく、実践の中で身につけていきます。

 

 公共図書館の非常勤職員としての求人は、現在の図書館司書に欠員が出た場合をはじめ、正規職員の代替、または図書館の新設に伴う増員などのタイミングがあります。非常勤の司書は雇用期間の上限が定められており、決して安定した雇用形態ではありません。

 

 図書館の仕事は土日勤務が必ず入りますが、給与は平日と土日で差がないことがほとんどです。また交代勤務などにより勤務時間帯も一定ではないなど、一般の事務職の非常勤職員と比べると決して条件が良いとはいえませんが、図書館で働きたいという希望者は多く、求人に対して何倍もの応募者が殺到することがあります。

 

  • 非常勤職員は安定した雇用形態ではないものの希望者は多い。

 

民間に業務委託している図書館

 昨今の公立図書館の求人枠の一つとして割合が大きくなりつつあるのが、図書館業務を受託する民間事業者の求人です。図書館の業務運営をする民間事業者の種類は、書店や出版社、または人材派遣会社までさまざまです。

 

 実際の求人を見てみますと、図書館単位で正職員・正社員の求人が出ることはなく、それは契約やアルバイトといった待遇の非正規雇用の場合が多くなります。図書館業務を請け負っているからといってその会社の正社員として転職しても、正社員であるが故の人事異動により、図書館業務ではない部門に勤務となってしまう場合も十分に考えられます。

 

 また、仮に自分が図書館運営を行う民間事業者の社員として図書館で働くことができたとしても、それが永遠に続く保証はなく、業務委託の契約期間の終了とともにその図書館では働けなくなってしまいます。つまり、民間事業者に勤めて図書館で働く場合は、正規社員でも非正規社員であっても働ける期間や待遇に上限があるため、安定して長く図書館に勤めたいと思われる人には厳しい雇用条件となります。

 

  • 安定して長く図書館に勤めたいと人には厳しい雇用条件。

 

転職サイトランキング【最新版】

  1. 転職最大手の「リクルート」は求人件数の多さはもちろん、カバーする業種・職種の幅も業界トップ級で常に人気が高い!

  2. 転職業界大手の「マイナビ」!スキルや年収を適正に評価し、年収を最大限アップできるように担当者が徹底サポート!

  3. 年収アップに自信あり!利用者の7割以上が年収アップ!リクルートエージェントやマイナビエージェントと併用する人も多い!

本記事は2015/08/11の情報で、内容は図書館司書としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。

ページ上部へ移動する