学校や公立病院、行政機関などで働くという選択肢
作業療法士の求人はほとんどが病院や施設からのものですが、教員や公務員として働く選択肢も少ないながらあります。ただ作業療法士としての経験が必要になってきますので、まずは病院などで働いてから転職するという流れです。
教員・公務員・講師として働く作業療法士
- 教員として働く
作業療法士を育成する専門学校や大学の教員として働くには、作業療法士として臨床での経験が5年以上必要となります。臨床経験があれば、特に教員免許など他の資格が必要なわけではありません。5年の経験を積んでいるので給料面はその分も加味されて比較的良いです。ベテランの療法士が活躍していることが多いですが、最近は5年だけ臨床経験をして教員になる若い人も増えています。
作業療法士の教員は普通の中学、高校のように教える分野が分かれています。身体分野を教える先生、精神分野を教える先生、小児発達分野を教える先生といった具合です。実際の臨床経験が大切ですので働いてきた分野の科目を担当することとなります。作業療法士を育成する学校が増えてきているので求人もありますが、学校が増え過ぎて飽和状態になっている地域もありますので、今後求人は増えにくい傾向になると考えられます。
- 公務員として働く
公立の病院で働くことになれば公務員扱いとなります。特に給料が高いというわけではないですが確実に昇給していくというのが魅力です。同じ場所でずっと働くのが苦にならない人にとっては安定している職場ではあります。また行政機関でも少ないですが作業療法士が活躍しています。
- 講師として働く
学校や地域の施設、講演会などに呼ばれて講演を開いて報酬をもらうという働き方もあります。ただ、講演だけ行って給料を稼ぐ人はほんの一握りで、よほど名前が通っていて何百人を集める力がなければ講師としてのみで稼いでいくのは難しいです。ほとんどは普段病院などで働いていて、お小遣い稼ぎに休日に講師の仕事を行ったり、仕事関係の知り合いから頼まれて行ったりといった具合です。
- 学校の求人は今後伸び悩む傾向も。公立病院は公務員として安定した働き方ができる。病院等で働く傍ら講演会の講師を務める人もいる。
本記事は2016/04/20の情報で、内容は作業療法士としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。