図書館そのものの魅力
図書館司書の魅力は図書館そのものの魅力といっても過言ではありません。図書館が魅力的なのは、その図書館を運営している図書館司書が、それだけやりがいを感じて図書館づくりをした結果だからです。
図書館には正解がない
図書館は生涯学習機関として位置づけられることがあります。「学習」には様々な方法があり正解がないように、図書館の運営方法にも決まった正解や間違いはありません。例えば、今月のお勧め本のテーマを決め、本を抽出し、ポップアップを作成するとします。一つのテーマから何人かの司書がそれぞれの考えで本を選んだ場合、同じ本が選ばれるとは限りません。
また、図書館司書としての知識や経験、個人的な好みによって選ばれたこれらの本は、普段は所定の書架からカウンター脇の棚に移動し、平面置きされることによって多くの人の目に止まり、借りられていきます。
- 図書館の運営方法に決まった正解や間違いはない。
利用者も巻き込んでより良い図書館をつくる
図書館の雰囲気は配架やレイアウト、カウンターでの応対や読み聞かせ会などを通して作られていきます。ここには図書館司書の活躍が欠かせません。
図書館司書の仕事に到達点はなく、司書が手をかければその分だけ図書館は充実した施設になります。館内の整理や美化に始まり、お勧め本のピックアップやテーマに沿った資料を展示するなど、図書館は独自に様々な工夫をしますが、例えば2、3ヶ月に1回のペースで展示を変えるのと毎月展示を変えるのとでは大きな差があります。
例えば館内の掲示で季節感を出したり、お話し会やワークショップ等のお知らせをすれば、利用者には活動的なイメージや積極的に活動していることをアピールできます。また、図書館に関する意見や要望などを受け付ける窓口(意見箱等)を設置して利用者の声を集め、図書館運営に生かしていけば利用者と共により良い図書館を作っていくことができます。
- 司書が手をかければその分だけ図書館は充実した施設になる。
必ず自分に返ってくる
図書館司書の仕事がそのまま図書館のカラーとなり、利用者は図書館の印象を持つことになります。利用者の評判、同僚や上部機関からの評価はそのまま図書館司書として働く自分に返ってきます。
図書館は司書の個人的な趣向を反映させる場ではありませんが、利用者が足を運びたくなるような居心地の良い図書館作りのためのアイデアを実行していき、利用者の反応を見ることで本当の利用者のニーズを知ることができます。こうした経験を積み重ねていく中で、図書館司書は自分の仕事の魅力を見出し、更なるやりがいを求めていくのです。
- 司書の仕事がそのまま図書館のカラーとなり、評判や評価で働く自分に返ってくる。
本記事は2015/08/10の情報で、内容は図書館司書としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。