一度は経験してみたいテレビ業界について
年収レベルでみても、またステイタスの面でみても、依然として人気の業界であるテレビ業界。中堅社員でも数千万の年収があったり、多くの芸能人や華やかな職場での仕事を求めて、毎年新卒者の応募が集中するのが当たり前になっています。
民間放送と公共放送では多少待遇は違うものの、いずれも高給であることには違いありません。また正社員の場合は待遇の点でもかなり恵まれているでしょう。視聴率や業績がアップするとボーナスにも反映してくるので、民放に勤める人は忙しいながらやりがいもある職場なのでしょう。
最近は業界全体の流れとして、ネットの台頭・視聴率の低下から業績が悪化するテレビ局がほとんどとなっている。そのため、番組制作費を削減する傾向にありますが、そのしわ寄せは、各テレビ局の局員には行かず、だいたいは下請けの製作会社に行っています。番組制作を丸投げし、経費はどんどん減らされていくので、テレビの下請け業者はかなり厳しい状態にさらされているということです。
- テレビ業界は、依然としてステイタス面でも給与面でも高いものになっている。しかしネットの台頭とともに、業績は悪化しつつある。そのしわ寄せは、下請けの制作会社などにきている。
テレビ局の求人が出たら確かめるべきこと
テレビ局の求人案件は、時々見かけることがありますが、だいたいはその関連会社や製作会社である事が多いものです。また本社での仕事であったとしても、契約社員や派遣での求人が殆どでしょう。正社員での案件は、それぞれの局のホームページに掲載している情報をめざとく見つけるか、紹介予定派遣などからアプローチするしかありません。
スタイリストやメイク、カメラマンなどの個人事業者や芸能事務所やプロダクション、小さな製作会社など、テレビ局の取引先は数多くあります。なので、テレビ局での経理の仕事は、小さな間違いの無いように正確に、毎日の経理処理をこなしていかなければなりません。
テレビ局の関連会社やプロダクションなどでも、求人への応募が殺到するので、テレビ局への転職は狭き門であるのは確かです。できれば知人の紹介などでこっそり入るのが一番良いかもしれません。下請けでは激務の上、かなり安いお給料で使われることも多い業界ですので、最初のお給料交渉はしっかりしましょう。
- テレビ局本社の求人はほとんどなく、あっても派遣や契約社員のケースが多い。関連会社やプロダクションなどでは稀に求人が出るが、下請け会社では激務で簿給の場合が多いので、注意が必要。
テレビ業界の将来性と非正規雇用の問題
とかく華やかなイメージではありますが、様々な問題点も数限りなくあるテレビ業界。最近ではインターネットの普及で、テレビを見ない若者も増えているようです。それでも人々が情報を得るのに、一番身近なメディアであるのがテレビです。
某公共放送だけではなく、民放でも契約社員や派遣社員のまま長期で雇われている人がかなり多くなっており、正社員と同内容の仕事をしているにもかかわらず、昇給もしないケースも増えているようです。制作費の削減は、下請け会社にとって大きなダメージですし、下請けで経理をしていたら、激務の上、将来も不安定です。
変化のある職場を好む人には良いかもしれませんが、非正規のままの雇用が潮時だと思った時、テレビ業界を卒業することも考えたほうがいいかもしれません。やはり若い人を多く採用する業界ですから業務スピードも早く、それについていける才覚が必要になります。非正規ならなおさらですね。
もちろん、1000万円以上の年収をもらえるようになるのは正社員でも新卒からずっと勤めてきた人が殆どで、中途採用となると、余程成果を上げない限りなかなか難しいことは知っておきましょう。殆どのテレビ関係者は、非正規社員や取引先の自営業、自由業者です。
経理業務をアウトソーシングしている製作会社・プロダクションも多くあり、その分テレビ業界での経理の求人自体も少なくなっています。
- テレビ業界においては非正規雇用の割合が多くなっており、昇給も見込めないことがほとんど。潮時だと思ったら他業界へ転職するのも一つの手。
本記事は2016/03/24の情報で、内容は経理としての勤務経験を持つ専門ライターが執筆しております。記事の利用は安全性を考慮しご自身で責任を持って行って下さい。