元面接官が明かす「絶対に採用面接に成功する為の準備術」シリーズ2

ライター:又村紘

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 前回の記事で「応募する企業の情報をしっかり把握しておくこと」についてご説明させて頂きました。前回の記事をお読みでない方はコチラをご一読ください。今回は、「自分自身について良く整理する事」についてご説明させて頂きます。

 

自分自身の事を話せる時間はかなり制限されている

 面接の時間はその会社によって違いますが、全部で長くて合計1時間程度であり、面接官の数によりますが、質問と答えにかかる時間を計算しますと、面接を受ける側に与えられている時間は合計して長くても15分程度です。かなりの緊張感の中で質問の意味を的確に捉えて、きちんと答えて行く事の難しさも良く考慮して準備して行く必要があります。

 

 15分以内という時間の中で自分の全てを表現するのはそう簡単なことではありません。略歴、職歴、実績、趣味、人間関係等の事を簡潔まとめておき、それを明瞭に表現しなければいけないのです。出来る限り一言で相手を納得させて行くような自己紹介をまとめておき、かつ面接の時間内に相手を納得させていく事が採用につながる大切なポイントです。

 

 実際の面接では多数の面接官から、色々と矢継ぎ早に質問が出ると思いますが、一つの質問に答える時間は1分以内程度、と考えると良いと思います。とにかくどの質問に対しても、長くて1分以内に自分自身のことが説明できるようにしておくことが大切です。ストップウオッチを手元に置いて、1分間話を練習するのもいいでしょう。面接会場では、いかに早く自分のメッセージを理解してもらうかが勝負なのです。自分で理解していることでも、面接で簡潔に、要領良く、効果的に伝えられるように、纏めておく事が大切です。 

 

履歴書・職務経歴書の記入の留意点

 自分自身について良く整理する為には、履歴書と職務経歴書そして自己紹介書をしっかり事前に用意しておくべきでしょう。

 

 これらを用意しておくべき理由は、これらの書類を用意するプロセスの中で、気づく事がかなりあるからということもありますし、推敲を重ねる事により、自分の頭の中が整理されて行くからです。書いてみればお分かりになると思いますが、そうすらすらと書けるものではないです。事前に推敲に推敲を重ね、当日とちらないように完璧にまとめ、頭に入れ、練習しておく事が肝要です。

 

 また、今日本では外国人のマネージャーあるいは上層幹部が面接に現れる事が多くなってきており、できれば英語でもこれらの書類を用意しておくと良いでしょう。外資系企業への転職であれば英語での書類の必要性はさらに高まるでしょう。

 

 以下記入の上での留意点をまとめてみます。

 

  • 事実を間違えなく書く事

 もし事実と違う事、例えば卒業した年、入社日、退職日、等が間違っていた場合、経歴詐称の疑いをかけられる場合があり、その場合は採用通知が即撤回される事があることはまず要注意です。

 

  • 職務経歴書はキャリアを具体的に書く事

 市販の履歴書には、ごく基本的経歴しか書けませんので履歴書とは別に、職務経歴書を用意しておく必要があります。職務経歴書には今まで働いた経験のある会社、仕事内容の詳細、実績、管理者であれば部下の数や責任、そしてそこでの実績、スキル等の詳細を時系列で書いておく必要があります。

 

  • どの会社で、
  • いつ頃、
  • 具体的にどの程度の規模の、
  • どのような組織で、
  • どのような立場で、
  • 部下は何人で、
  • どのような実績を上げたか等々

 

 というようにわかる限り、書いておけば自分でも整理になりますし、面接官はこれを読んであなたに対する理解を事前に深めることができると思います。口で言える事は限られています。話で伝える限界を良く理解した上でこのように、事前に書類を準備用意しておく事で面接合格へ近づきます。

 

  • 履歴書や職務経歴書に書けない自分の特徴をまとめておく事
  • 自分の性格の長所欠点
  • 個人的にやっている事、やってくたきたこと、心がけている事
  • 趣味や運動
  • 愛読書
  • 人生観
  • 好きな考え方 、好きな言葉 、それはなぜか
  • 好きな人物、それはなぜか
  • 苦手な人、もの、生き物 、それはなぜか
  • 失敗挫折体験
  • 成功体験
  • 業務上の実績、表彰

 

 上記のような項目は書類に書かないまでも面接官とのやりとりの中でしっかりと答えられるようにしましょう。自分の中での「自己紹介書」ということで用意をしておきましょう。上記に挙げた項目のどの質問が出ても即答できるように想定質問集と答えを準備しておき、練習をしておくことが大切です。

 

 

この記事のまとめ

 以上色々とありますが、面接の時には面接官からどのような質問を短時間に出されるかは見当がつきません。私が15年ほど人事の幹部として最終面接をした立場で、応募者にお聞きしていたことを整理して面接現場感覚で、書かせていただきました。以上のような準備を十分にすればするほど、面接に応募者であるあなた自身が自信をもって面接に望めるようになるでしょう。

 

 次回シリーズ3では「自己について正しく伝え、短時間で理解してもらう方法」についてお話したいと思います。今回の内容をいかに効果的に相手に伝えるかということは採用面接に成功する為の絶対条件です。次回をお楽しみにしていてください。ありがとうございました。ご成功をお祈りいたします。

 

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ライター

又村紘人事管理職歴20年のキャリアで自身の書籍も多数

元面接官が明かす「絶対に採用面接に成功する為の準備術」シリーズ

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現在:有限会社ヒューマンマネジメント研究所 代表取締役社長

経歴:日本アイビーエムに在籍中本社採用センター統括責任者として数千人の採用を指揮、全数確保の原動力になる。その後スカウトされ BMWジャパン初代人事部長(ドイツ)、日本サンマイクロシステムズ取締役総務本部長(アメリカ)、エアーリキード(株)人材部長(フランス)デル ジャパン 初代人事ディレクター等を歴任採用の最終責任者として活躍。その後世界に通用するビジネスパーソン育成を目標に特にディベート、プレゼンテーション、会議術、リーダーシップ、マネジメント能力強化研修講師としての活動に20年ほど従事、参加者は数万人を超え、現在も現役で活動中。自身のグローバル企業における人事管理職としての多様な経験と自身の転職キャリア形成体験,様々な企業での研修講師としての体験からできる限り現場に近いアドバイスを目標に転職成功のためのコラムを提供する。

(著書

敵を味方に変える人間術 (東洋経済新報社)

人生リエンジニアリングのすすめ(日新報道)

男の知的武装術(太陽企画出版)

転機を飛躍に変える70の法則(講談社)

英会話この順番でやればムリなく話せる(三笠書房)

究極の自己アピール術『あぼひなまの法則』(日新報道)

(訳書

願望は必ず達成できる。ロバート・シュラー著(PHP研究所)

成功の時は今(日本教文社)ジャック・アディントン著

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