『35歳の壁』を突破する転職成功の5つのポイント

ライター:高下真美

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 一般的に転職で壁の1つと言われる「35歳の壁」。専門性やマネジメント経験がないと転職が難しいとされる35歳ですが、その中でも転職に成功されている方はたくさんいます。

 

 では35歳を過ぎて転職に成功する人と失敗してしまう人の差はどこにあるのでしょうか。その具体的なポイントをご紹介します。

 

転職における「2つ」の年齢の壁

 これをご覧の方の中には1回も転職をしたことがない方、転職を繰り返してきた方など、様々いらっしゃるかと思います。よく言われる転職の年齢の壁には2つあり、1つ目の壁は27歳、2つ目の壁は35歳と言われています。

 

  • 27歳の壁

 1つ目の壁の27歳は業界や職種未経験で非正規雇用から正規雇用になるためにギリギリの壁と言われています。30代に近くなってしまうと後輩に対して仕事を教えていくという役割や、そのグループの中でもマネージャーの補佐的な役割を求められるケースが多くなります。30代近くで未経験の場合、このような募集要項に書かれている役割ができないことが問題となることが多いです。

 

 上記の年齢を超えると、企業にとっては同年齢の他社員との差がつきすぎることや、給与が同じであるのに1人だけ役割が少ないなどの不満が出るというトラブルが起こる可能性があるため、あまり積極的に採用したくない対象となってしまいます。

 

 また単純にハンデがある状態のため、未経験であれば若い人を採り、第二新卒などと同じ教育システムに乗せて育てていくのが手間もかからず有効な採用と考える点も大きく影響しています。

 

  • 35歳の壁

 では2つ目の壁の35歳とはどのような壁があるのでしょうか。

 

 まず27歳で迎えた未経験分野への転職は難しいことは当然ですが、さらに自分の業務プラス後輩への教育という両面の分野で即戦力となることが必要とされます。新卒で入社した場合、既に社会人経験としては12年の経験があるわけですから求められるのも当たり前といえます。

 

『35歳の壁』を超えて転職成功するためのポイント5つ

  • (1)転職エージェントを活用する

 転職する際には転職活動に必要な情報を教えてくれる転職エージェントを利用することも大切です。職種ごとの採用動向、転職求人がたくさん出るタイミング、職務経歴書の書き方、面接の仕方、年収交渉の仕方、など様々な情報を教えてくれます。1人で立ち向かうよりもタッグが組める安心感もあります。

 

  • (2)友人知人からの紹介で転職する

 また、35歳以上の年齢になってくると仕事のつながりや、古くからの友人知人などから転職先を紹介してもらうなどの縁故採用、最近とても話題になっているリファラルリクルーティングで転職に成功している人も多くいます。通常の選考フローに乗るよりも非常に信頼性が高く、選考をショートカットできる可能性もあるので、転職を考えるのであればそういった道も検討することがとても大切になります。

 

 年収面でアップする可能性が高いのが、この(1)(2)の2つの転職活動です。

 

  • (3)自分の強みを冷静に分析しアピールする

 転職エージェントを使う場合や、個人で転職活動する場合のどちらでもこの点は抑えておくことがとても大切です。

 

 社会人経験が10年以上あるため、自分の経歴や経験にある程度の自信を持っている人も多いと思います。しかし、35歳以上となるとアピールに工夫をする必要があります。一般的なアピールですと今までの経験がこのように御社の〇〇に生かせるというような表現になるかと思いますが、35歳以上で転職するのであれば以下のように伝えられると転職に成功できる可能性が高まります。

 

 「5年後に〇〇の状態を目指している御社であれば、〇〇の分野に〇〇の経験を持った人材をより多く持つことで競合他社との競争に打ち勝つことができると考えております。私はこれまで〇〇分野で〇〇を10年経験してまいりました。〇〇については後輩(部下)の指導を積極的に行い、2年で〇ポイント業績をアップさせるという実績を持っております。この経験が御社の〇〇事業に活かせるのではないかと思っております。」

 

 

 上記の文のように競合他社との関係から求められる能力を想定し、それを志望動機や自己PRに入れることで、いちいち企業側が指示をしなくても自分で考えて動くことができる人材と評価してもらえます。

 

  • (4)一旦年収が下がることにこだわらない

 転職理由の1つとして年収が上がるというポイントは大きな割合を占めると思います。しかし、以前部長だったからといって部長職などの役職にこだわったり、以前の年収が〇〇〇万円だったのでそれはキープして欲しいと言ったりするのは避けることをおすすめします。それぞれの企業によって顧客との近さ、直接部門、間接部門との力関係、ベースとなる年収などが違います。最初に年収にこだわりすぎてせっかくの転職機会を潰してしまわないように注意しましょう。

 

 最初から役職者として入社する場合、周りとの関係性構築が難しくなることがあります。自分が役職者となりたいという要望を持っていたのに横からとられたという嫉妬、力のない上司だとしたら従いたくないと思うような古参従業員の仲間意識など、様々な障害が生まれることが多いのです。

 

 ですので、最初はメンバーとして馴染んでから能力を認められ、上に押し上げられて役職者になる方が周囲との関係性構築もスムーズに行きますし、その後の協力体制も全く違ってくるため、少しの期間、年収が落ちる事にはこだわらずに転職を決意することも大切です。

 

 転職活動中に先方から、馴染むために1年程度はここでと打診されることもあるでしょうし、どちらがやりやすいか聞いてもらえるような面接をしておくのも重要です。

 

  • (5)プレイングマネージャーとしての活躍する

 管理職などの役職者も現場で働きつつマネジメントもするというプレイングマネージャーの管理職が増えてきました。すべての答えは現場にあるわけですし、現場からの声を拾い上げやすい体制を構築することでビジネスのスピードを速くすることができます。これは最近の短いビジネスサイクルの中で生き残るために必要な事と言われています。

 

 管理職やマネジメント経験があっても、現場感覚のない管理職やマネジメント経験は全く意味をなさない可能性が高いです。同じ役職者であっても今はプレイングマネージャーの方が求められているのです。自身の業務は期待以上に成果を上げつつ、部下や後輩の教育サポートでどのような成果が出たという経験をアピールしましょう。

 

今回の記事のまとめ

 一般的には難しいとされている35歳以上での転職を突破するために必要な5つのポイントをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。5つのポイントを押さえて転職活動を行えば、自分では無理だと思っていた企業や役職に転職に成功できる可能性が上がります。35歳以上で転職をしようと考えている方はぜひ有効活用してくださいね。

 

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ライター

高下真美リクルートグループ勤務経験からの独自の視点が好評

「元人材業界出身者による転職お役立ちコラム」シリーズ

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新卒でインターンシップ紹介、人材派遣、人材紹介のベンチャー企業に入社。大学4年の在学中から勤務を開始し、営業・コーディネーター・人事・総務に従事。名古屋拠点立ち上げなど様々な業務を経験。取引先はベンチャー企業から大手のIT、流通、情報、サービスなど多岐に渡る業種に対し、営業・コーディネーター、両面の業務を担当。その後、株式会社リクルートジョブズ(旧社名:リクルートHRマーケティング)に転職し、リクナビ、リクナビNEXT、はたらいく、とらばーゆ、タウンワーク、フロム・エーナビなどの求人広告や、年間の採用計画、企業の成長に合わせた人材像の見直しなどを提案する営業として8年勤務。その間にMVP、チーフとして率いたチームでMVTなどをそれぞれ複数回受賞。既存顧客の取引拡大、新規開拓業務に従事。大手アパレル、外食チェーン、流通、医療など幅広い業種に対して、新卒・中途、アルバイト・パートの年間採用プラン、採用支援システムを提案。結婚、夫の転勤を機に退職し、現在は人材系コラム、女性のライフスタイル系メディアの記事執筆など、フリーライターとして活動中。

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