ベンチャー企業への転職を決めたときに必要なもの

ライター:工藤崇

274views

imasia_15432350_M

 ベンチャー企業への転職を決める。通常の転職よりも不安感が強い転身です。

 

 ただその一方で、創業直後の小さな会社ながら、社長の志に共感して参謀となり、一生懸命並走しているうちに会社が拡大、会社に欠かせないボードメンバー(取締役などの中枢人材)となっている場合も。そんな彼らも、清水寺から飛び降りるほどの覚悟を持って、ベンチャーへの転身を決めた時期があると思います。

 

 ベンチャーへ挑戦を決めて成功した人に話を聞くと、彼らは転身を決めたときに、何が必要だったと振り返るでしょうか。「何人かのベンチャー役員に聞いた答え」をお伝えいたします。

 

現預金

 最初の小見出しからシビアですが、ベンチャー企業への挑戦は「現預金」が不可欠です。この場合の現預金には、2つの意味があります。

 

  • (1)生活費の補完

 ベンチャー企業への転身時に独身ならばいざ知らず、家族がいると転職前と変わらず生活費は必要です。

 

 一方でベンチャー企業は大きなお金を出せることなど「稀」で、経営者からの報酬は会社が成長してから価格の上昇した株で支払う「ストックオプション」も一般的。「霞では食えない」ではありませんが、ストックオプションが好条件だからと家族を説得しようとすると「生活費にはならない」と一蹴されてしまうでしょう。

 

 そのときに不可欠なのは「貯金」です。貯金があれば貯金を切り崩して当面の生活費として、運命をかけたベンチャー企業の成長にかけるということが可能です。実際にベンチャー企業を経営したり、社長がひとりで経営しているようなベンチャーに参画したりする場合は、実際の仲間入りを1年ほど後に設定し、ひたすら貯金を貯めた!という成功者も多かったです。

 

 また、平日の仕事はそのままにして、週末の空き時間にベンチャー企業のお手伝いをしたという方も。平日のいわゆる本業の仕事には「副業禁止」の就業規則があるため、報酬受け取りの有無は人によりますが、貯金がなければ「仕事」をそのままにしてベンチャー転身のチャンスを伺う、という方法があります。

 

  • (2)会社に資金を投入する

 ベンチャー企業の中でも誕生まもない「シード期」と呼ばれる企業のなかには、(役員で加入する場合は特に)報酬を受け取るばかりではなく、むしろ「資金を拠出する」ということもあります。

 

 資金を拠出することでベンチャー株の自社株を受け取り、将来株価が上昇したときに会社や経営者に返して差額を受け取るというもの。自分の頑張り次第で株価が上昇する可能性がある、というのは、代えがたいモチベーションにもなります。なかには将来的に経営者自身が株価を受け取るということを、あらかじめ雇用契約時に契約書を締結するケースもあります。

 

自社株

 前項と共通する部分も多いですが、ベンチャー企業の参画時は転職先の自社株を受け取っておくことをお勧めします。自社株は社長から貰い受けるケースと、会社から購入をするケースがあります。なぜ自社株を所有しておいた方がいいのでしょうか。

 

 参画当初は社長と一糸違わぬ方向性を共有していたものの、能力もバックグラウンドも異なる二人のあいだには意見の相違も発生します。それが会社を発展させるための「プラスの言い争い」ならば良いものの、意思決定の繰り返しで社長から不信感を受け、話を聞いてくれなくなってしまうことも。この時に自身が自社株を所有する、いわゆる「株主」であれば、半ば強制的に社長に意見を伝えることができます。

 

 また、社長から見ても「資金を拠出してまで会社のことを考えてくれている」と思うきっかけとなることも。ベンチャー企業を発展させるにあたり、社長と経営陣のあいだの信頼関係は何よりも大切なもの。自社株は両者の仲を取りまとめる潤滑油の役割も担ってくれるでしょう。

 

社外人脈

 特に大手企業からベンチャー企業へと転身を遂げる場合は、どこまで「人脈」を転職先に提供できるかは重要なポイントとなります。

 

 以前の職場では、「社内人脈」が仕事を遂行するうえでも、そして出世のうえでも重要視されていましたが、ベンチャー企業への転身後は違います。それは、自身の有する人脈から、どこまで仕事を生み出せるか。更に遠慮のない言い方をするならば、「お金」を生み出せるかです。

 

 ここでいうお金とは仕事を受注して受け取る売上の場合もありますし、社外の資金を動かすことができる人からの貸付や資金拠出といった「資金調達」の役割が求められている部分もあります。社外人脈が豊富で、かつバラエティに富んでいる人は、ベンチャーへの適性があると考えられるのかもしれません。

 

 

今回の記事のまとめ

 以上、ベンチャーへの転職を決めたときに必要なものをお伝えしましたが、実は何よりも必要なのは「覚悟」です。この会社で生きていく、この会社を自分の力で大きなものにする。一緒に働く社長やボードメンバーにとって、この志ほど心強いものはありません。

 

 いわば現預金や社外人脈などテクニカルな部分と、会社を発展させていくマインド部分の両方を大切にして、清水寺の舞台を飛び降りるようにしたいものですね。

 

ライター

工藤崇丸の内に本社を構えるFP会社の代表取締役社長

「FP会社社長が語るライフプランと転職」シリーズ

CEO写真(2)

 

丸の内に本社を構えるFP会社株式会社FP-MYS代表取締役社長兼CEO。1982年北海道出身。ファイナンシャルプランニング(FP)を通じて、Fintech領域のリテラシーを上げたいとお考えの個人、FP領域を活用してFintechビジネスを開始・発展させたいとする法人のアドバイザーやプロダクトの受注を請け負っている。資格予備校である株式会社TAC出身のため、資格ビジネス、人材キャリアビジネスにも精通。Fintechベンチャー集積拠点Finolab(フィノラボ)入居企業。執筆実績多数。株式会社FP-MYS公式ホームページ(http://fp-mys.com/

転職サイト!最新人気ランキング!

全て無料!情報収集にも転職相談にもまずは以下の大手エージェントを味方につける!

  1. 「転職」と言えばもちろん「リクルート」!求人件数の多さはもちろんカバーする業種・職種の幅も業界トップ級!まずは1サイト登録するならここ!

  2. 転職業界大手で国民的な企業の「マイナビ」!リクルートエージェントと併用する人も多い!2サイト利用でほぼ全ての業界をカバーできる!

  3. インテリジェンスが運営する「DODA」もランキング上位!非公開求人が多いことや地方都市の求人に強みがあることが特徴のサイト!

  4. 女性の転職に特に定評と実績がある「パソナキャリア」!女性向けのセミナーやコンテンツ配信の質と量は業界随一!

  5. 年収アップに自信ありの「@type」!スキルや年収を適正に評価し年収を最大限アップできるように担当者が徹底サポート!

比較 転職エージェント 派遣会社ランキング
ページ上部へ移動する