正社員・契約社員のそれぞれで働くメリット、デメリット

ライター:松永大輝

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 転職サイトで求人情報をいくつも見ていくと、雇用形態が正社員のものと契約社員のものをよく目にしますよね。皆さんはこれらの情報を見て「転職するなら正社員じゃないと!」「やりたい仕事なら契約社員でもチャレンジしたい!」など、それぞれ応募するかどうかのご判断をなさっていることと思います。

 

 ただ、ちょっと待ってください。皆さんは本当に正社員と契約社員の違いをしっかり理解されていらっしゃるでしょうか?「正社員=安定、契約社員=安定してない」というイメージだけで両者を捉えるのは少し短絡的かもしれません。人によっては正社員で働くことがリスクになってしまうということもあるのです。

 

 そこで、今回の記事では改めて正社員・契約社員それぞれの雇用形態で働く一般的なメリットとデメリットを整理して解説します。これを見て、自分の働き方を考える際の参考にしてみてくださいね。

 

 (※ここでご紹介しているメリット・デメリットはあくまでも一般的なものです。必ずしもすべての企業に当てはまるわけではないのでご注意ください。)

 

<※そもそも正社員とは?>

 

 実は「正社員」とは法律で明確に定義されている区分ではありません。ただ、一般的には「雇用期間に定めがない(無期限)」社員を「正社員」としていることが多いため、ここでも同様に正社員=雇用期間に定めがない社員と定義することにします。

 

 

正社員として働くメリット

 まずは正社員として働くメリットを見ていきましょう。

 

  • (1)基本的には終身雇用

 上記にも記載した通り、正社員は契約社員と異なりその雇用期間に定めがありません。いわゆる「終身雇用」と呼ばれるものですね。

 

 日本は社員の「解雇」に非常に厳しい国ですから、一度正社員になれば定年まで同じ職場で働き続けることがそう難しくありません。もちろん正社員であっても会社が倒産したり自分が不祥事を起こしたりすれば職を失うという可能性もありますが、基本的には安定して働くことのできる雇用形態です。

 

  • (2)ボーナスがある

 多くの会社では夏と冬の年2回、ボーナスが毎月の給与に加えて支給されます。この支給があるかないかでは年収の額は大きく変わってくるといってもいいでしょう。(「正社員だけどないよ!」という声も聞こえてきそうですが・・・)

 

  • (3)退職金制度がある

 退職金制度があるのも正社員で働く大きな魅力の1つです。現役で働いている頃にはあまり実感がないかもしれませんが、定年退職時に数百万〜数千万のまとまった現金が手に入るのであれば、何かと先行きが不安な老後の生活にも少しは光が差すのではないでしょうか。

 

  • (4)定期的な昇給がある、昇進すれば大幅な収入アップも見込める

 仕事をバリバリこなして周囲に認められれば出世し、収入のアップが見込めます。また、残念ながら出世が叶わなかったとしても勤続年数を重ねることによって定期昇給やベースアップという形で基本給がアップされる恩恵を受けることができます。

 

正社員として働くデメリット

  では、正社員として働くデメリットはどのようなものがあるでしょうか。

 

  • (1)仕事内容を選べない

 正社員は「雇用期間に定めがない」ことは先に述べた通りですが、総合職という名目で「担当する仕事の範囲」にも定めがないことがほとんどです。つまり、その会社の仕事は命じられれば何でもやらなければならないということです。

 

 「自分は中途採用でそもそも営業職として入社してるから関係ないや」と思った人は自分の雇用契約書や会社の就業規則をもう一度見直してみてください。「業務上必要がある場合は、職務の変更を命ずることがある」という趣旨の記載がきっとあるはずです。

 

  • (2)転勤を断れない

 拠点を複数設けている会社には転勤があります。正社員の場合、転勤を命じられた場合には原則として拒否することができません。(理由なく拒否すれば「懲戒解雇」となります。)つまり、人事発令ひとつで全国どこでも飛びまわって仕事をするという覚悟が必要になります。

 

  • (3)長時間労働に耐える必要がある

 ブラック企業が社会問題となり、近年取り締まりは厳しくなってきてはいますが、それでもやはり正社員の労働時間はかなり長時間になることが多いでしょう。

 

 特に昇進していわゆる「管理職」になった場合、残業代支給の対象外とされそれまで以上に労働時間が長くなってしまうことがあります。

 

<※そもそも契約社員とは?>

 

 続いて契約社員について見ていきましょう。契約社員の場合も正社員と同様、実は法律上「契約社員」というような区分はありません。

 

 一般的には正社員以外でフルタイム勤務をする方を「契約社員」と指すことが多いと思いますが、法律上の位置付けは雇用期間に定めのない正社員「以外」の勤務形態であるに過ぎず、アルバイトやパートと特に変わりはないのです。仮に変わりがあるとしても、それはそれぞれの企業が独自に差を設けているに過ぎないのですね。

 

 

契約社員として働くメリット

 契約社員として働くメリットには次のようなものが考えられます。

 

  • (1)仕事の範囲が明確

 正社員の場合と異なり、契約社員は担当する業務の範囲を明確に契約で定めていることがほとんどです。そのため、契約前には全く想定していなかったような仕事を割り振られる心配をすることなく、自分の専門業務に集中することができます。

 

  • (2)転勤や異動がない

 上記に加え、契約社員の場合は「勤務場所」「配属部署」を明確にして雇用契約を交わすことが一般的です。そのため会社の一方的な都合で引っ越しを伴う転勤を強いられたり、部署の異動を命じられたりする可能性がないのですね。住む場所や仕事の内容を自分で選んで働くことができるのは契約社員のメリットでしょう。

 

  • (3)残業はないか少ない

 一般的に、契約社員は専門職もしくは正社員に比べて責任の少ない仕事を担当することになります。そのため、正社員に比べれば残業があまり発生しないことがほとんどです。

 

 契約社員の求人募集では「残業をお願いすることは原則ありません」という記載を見かけた経験のある方もいるのではないでしょうか。プライベートと両立して働きたい人にとっては契約社員の方が良いかもしれません。

 

契約社員として働くデメリット

 一方で、契約社員として働くことには次のようなデメリットが考えられます。

 

  • (1)契約が打ち切られる可能性がある

 契約社員は半年や1年で期間を区切り雇用契約を交わしています。そのため、この期間限りで契約終了となってしまうリスクは常につきまとうことになります。そうなった場合、また新たな仕事探しに奔走しなければならなくなります。

 

  • (2)ボーナスや退職金がない場合が多い

 正社員であれば受け取ることのできるボーナスや退職金は、契約社員では対象外となっていることが多いです。仮に毎月の給与額が正社員と遜色ない水準であったとしても、これらがあるのとないのとでは生涯年収額に大きな差がついてしまうことがあります。

 

  • (3)昇進や昇給はない場合が多い

 正社員であれば毎年一定時期に昇進・昇給のチャンスが与えられているものですが、契約社員は専門職もしくは責任の少ないポストに就いていることが多いため、昇進とは無縁なことが多いものです。また、昇給についても全く行われないか、実施されるとしても正社員よりも低い水準で行われることがほとんどです。

 

今回の記事のまとめ

 ここまで正社員・契約社員のそれぞれで働くことのメリットとデメリットについて見てきましたが、いかがだったでしょうか。どちらの雇用形態にもメリット・デメリットがあることがお分かりいただけたのではないかと思います。

 

 まだまだ世の中は正社員で働くことが是、というような価値観が強く残っていますが、どういった雇用形態で働くかはあなたのライフスタイルの問題です。正社員で働くことのデメリットを考えると、自分にとっては割に合わないから契約社員で働くというのも立派な決断だと私は思います。

 

 仕事を選ぶことは極論すると自分の生き方を選ぶことにも直結します。周りの価値観に流されることなく、「自分はこの先どういった人生を歩みたいのか?」という観点から仕事選びを行うことも大切なことと言えるでしょう。

 

ライター

松永大輝社労士資格保有/社労士講座現役講師

「知らずに転職できない法律・お金のハナシ」シリーズ

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早稲田大学在学中の2011年に学習期間6ヶ月で社労士試験に一発合格。合格後は大手社労士事務所に新卒入社し、労働法や社会保険の専門家として上場企業からベンチャー企業まで10社ほどの顧問先を担当。約3年間の勤務後、IT系のベンチャー企業に人事担当者として転職し、新卒・中途採用を中心に人事全般を経験する。また、本業のかたわら社会人2年目から大手通信教育学校の社労士講座非常勤講師として講義やテキスト執筆・校正などを担当。現在は保有する資格を活かしながらフリーランスの人事として複数の企業から採用などの実務を受注するかたわら、講師、Webライターなど幅広く活動中。転職関連の執筆実績多数。
保有資格:社会保険労務士、AFP(2級ファイナンシャル・プランニング技能士)、産業カウンセラー

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