転職検討時・面接時に確認した方がよい人事制度(研修制度編)

ライター:永見昌彦

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 第二回の今回は、「転職検討時や面接時に確認した方がよい人事制度」のうち、研修制度について取り上げたいと思います。今回は面接時に是非聞いてみて欲しい質問の例を軸に話を進めてみます。研修制度について質問をする中で転職予定の会社の人材開発についての考え方が見えてきます。

 

人材開発における研修のウエイトは10%?!

 人材開発において成長に役立つ出来事の割合は、「70:20:10」と言われております。

 

  • 70%:仕事上の経験によるもの
  • 20%:自己啓発・他者からのアドバイス
  • 10%:研修受講

 上記の数字を見るとわかりますが、「実際の業務経験」や「他者との関わり」を含めた継続的なプロセスから、研修受講機会を考えていく必要があると一般的には言われております。業務の一環として社内(外)で研修を受講する機会もあるかと思いますが、研修は人材開発においては10%のウエイトしか占めていません。

 

 しかし、研修制度から会社としての人材開発の考え方をうかがい知ることはできます。

 

 例えば、面接時に「同時期に入社した方々と交流できる機会などはありますか?」「会社は自己啓発に対しどんなサポートをしてくれますか?」「マネジャーがスタッフを評価する際の指標はどうなっていますか?」などといった形で質問することで、それらの回答内容から人材開発に対する考え方を推察することができます。

 

 「同時期に入社した方々と交流できる機会などはありますか?」

 新卒社員であればほとんどのところで新入社員研修は実施しているかと思います。期間はだいたい2週間から2,3ヶ月といったところでしょう。中途採用社員の場合は、即戦力として採用されることもあり、入社初日から勤務する会社もあるかもしれませんが、ある一定の規模以上の会社ならば半日から1日程度の「入社オリエンテーション」は、入社した早い段階(入社2ヶ月以内くらい)で行われているでしょう。内容は会社によって異なるとは思いますが、例えばこういったものです。

 

  • 会社の歴史・理念
  • 人事制度
  • セキュリティーポリシー
  • イントラネットなど全社共通サイトの概要
  • 経費精算などの手続き

 「入社オリエンテーション」は、どちらかと言えば各業務知識ではなく、その会社の歴史や制度の説明、入社した早い段階で知っておくべき規定などについて掌握してもらうのが目的です。配属部門に一任するというのも、業務上支障が出てくることがあるので、人事部門が関係部門を巻き込みながら企画をして、実施しているべきものです。

 

 転職面接時に「同時期に入社した方々と交流できる機会などはありますか?」という質問に対して、オリエンテーションなどを通して、同じ時期に入った「同期」との横のつながりを持てると回答頂けるような場合は、一定程度研修に対して真剣に取り組んでいる証とも言えるかもしれません。

 

「自己啓発に対しどんなサポートがあるのでしょうか?」

 研修制度についてかなり直接的な質問です。この質問は一見、積極的な姿勢をアピールしているように思えますが、面接を実施する側にとって多くの場合は反対の評価や認識をする傾向があります。

 

  • 何でも会社が与えると思っている「受け身」のタイプなのかな?
  • その「自己啓発」が会社の業務にどう役に立つのかわからないのに、なぜサポートを求めるのだろうか?
  • うちではそこまでの対応はしていないけど、前(現在)の会社ではいろいろと費用補助があったのかな?

 いずれにしても、あまり良い回答や反応は得られないと思います。こういった場合は、もう少し付加情報をつけることで「誤解」なく必要な情報を引き出すことができるので参考にしてみて下さい。

 

  • 「現在、英会話学校に平日夜に通っているのですが、そういったことを続けていける業務上の裁量はどの程度ありますでしょうか?」
  • 「今年の10月に宅建を受ける予定なのですが、繁忙期は例年どの時期でしょうか?」

 などといった質問であれば、上記の質問に対する回答や、その回答を受けてさらに質問をすることで自己啓発に対する会社の考え方を知ることができるでしょう。

 

「マネジャーがスタッフを評価する際の指標はどうなっていますか?」

 マネジャー以上の職位の方々に対して、評価者研修を行っているかどうかも重要です。

 

 会社によって、どういった基準で評価をしているのかは異なっているため、前の会社で習得した評価方法がそのまま通用するとは限りません。評価制度はあるもののそれをフォローする仕組み(≒評価者研修)が全くなければ、評価制度そのものの運用が、きちんとされているか疑わしいです。

 

 また、こういった研修の内容で会社が何を軸に評価することを期待しているのかを知ることができます。評価者研修について詳細を確認することは面接時点では必要ありませんが、こういったものの有無くらいは把握しておけばよいかと思います。

 

 

今回の記事のまとめ

 サイトには研修体系が掲載されている会社もあるかと思いますが、それが適切に運用(実施)されているのかどうかは、面接の中でのやり取りで知ることはできます。特に人事担当者との面接の場合、研修制度のような会社にとってプラスなイメージをもたらす内容は、それが実際に運用されており、かつ社員からも好評で成果が出ているものであれば、喜んで話してくれるところがほとんどです。転職の際に、こういったところも検討のポイントにすることをお勧めします。

 

ライター

永見昌彦外資系転職にも精通した人事歴20年の人事専門家

「人事キャリア20年のプロが語る、転職前に必読のはなし」シリーズ

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のべ1300名に対する中途採用社員向け新人研修のファシリテーターを担当し、人事情報システムにも精通したフリーランス人事。外資系ソフトウエアベンダーおよびコンサルティングファームで人事コンサルタントとして勤務した後、事業会社(ラグジュアリーブランド持株会社)で人事企画マネジャーとして人材開発・人事システム・人事企画を兼務。事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年たずさわった経験を活かして、2016年に独立。専門性が要求される業務があったとしてもフルタイムで雇うほどのボリュームではない、あるいは担当者が不足していても社員を雇うことが難しいといった法人を対象に、人事全般のプランニング・コンサルティング・実務にたずさわっている。また、個人に対してブレストパートナーとして、プロジェクト策定や課題解決策検討のための個別コンサルティングも行っている。

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