損保会社の仕事って大変だと聞きますが、どんなところが大変ですか?
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損保会社の大変さはどんなところ?340view
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1件の回答
どんな仕事でも楽なものはないと思いますが、損保会社の仕事の中でも「大変そう」というイメージで描かれるのは、事故受付部門またはSC(サービスセンター)部門ではないでしょうか。
この部門の仕事は、事故に遭われたお客様が少なからず動転して、かけてくる電話を取るところから始まるのです。私も以前総合職として勤務していた損保会社で損害サービス部門に配属になりました。この部門には人損担当と物損担当とがあるのですが、私は物損担当でした。人損に比べ、やり取りする相手が多くて、ひっきりなしに電話がかかってきます。その相手は、代理店、相手保険会社、契約者、被害者、弁護士、修理工場等、トイレに行く暇もないほどでした。時にはクレームの電話が長引いて、1時間以上になることもありましたね。
1週間のうち、最も憂鬱なのが月曜の朝でした。というのも、事故件数は土日が最多なので、月曜にまとめて処理しなければならないからです。月曜には10件の処理など普通にありましたね。
10件分の契約者、代理店、被害者、修理関係者その他に素早く電話しなければならないわけですから。処理が追いつかないんです。
いろいろなしんどい対応がありましたが、その中でも、「自分には過失はない!」と怒鳴ってくる被害者とのやり取りでした。これは専門用語で言うと、無過失主張と呼ばれます。簡単に言うと被害者が「自分には過失責任はない。だから車の修理代を全額負担しろ」と主張することです。車を運転する方ならご存知かもしれませんが、法律上、車が動いている状態で、一方に100%の過失というのは、ほぼありえないことです。場合によっては、被害者のみならず、相手方の修理工場にも怒鳴られたり。
でも、「できないものはできない」と根気強く伝えていくしかないんですよね。いくら怒鳴られても。ひたすら耐えるわけです。慣れるまでは、相当辛かったですね。最終的には、判例をいくつか見てもらって、「裁判になっても認められない」ってことを納得してもらうほかなかったんですが。
他にも新車要求と言って、買ったばかりの車に傷がついたことに激怒して、「新車と交換してほしい!」といったものも、損害サービス部門では避けたい案件でした。せっかくの新車が傷つけられたら、と思うと、こういうことを要求する被害者の気持ちも分からなくはないですが、損害賠償では物を渡すという概念はないので、あくまでも部品交換などで解決するしかないんです。このことを伝えると、例外なく怒りがさらに募るのですが、仕方ありません。電話でらちが明かず、面談に行くこともあります。
といろいろ辛いことばかり書きましたが、辞めずに長年続けている人もいるわけですから、あくまでも向き不向きなのかなと思います。
淡々と気持ちの切り替えができる人なら、給料も悪くないし、そんなに辛くないのかもしれませんね。