不動産ファンドの投資戦略・ビジネスモデルについてズブの素人の私にもわかるようにわかりやすく教えて下さい。
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不動産ファンドの投資戦略・ビジネスモデル133view
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回答
1件の回答
簡単にいうと「安く買って高く売る」大原則はこれに尽きます。どんな種類の不動産を投資対象とするにしても変わらない黄金則です。もちろんそんなにうまくは行きません。皆が買い易い時、例えば、金融機関からの融資が付き易い時期には、それだけ購買力のある競争相手が多い事になるので、安く買う事はできません。逆に金融機関からの融資が付きにくい時というのは、自分も資金を引っ張りにくい可能性が高く、金額は少なめ、金利は高めというように不利な条件になります。そうすると、取得に結び付くような競争力のある価格提示は困難です。金融機関が萎縮している時期に多くの自己資金を投じて購入し、皆が買いに来る時、金融機関が多額の資金を融資してくれる時に売却する、こういった逆張りの戦略をとる事は一つの方法です。
そのためにはどうするのか、発想は逆張りとほぼ同じですが、ポイントは様々な観点から競争を回避する事です。同じ時期に競争して買わないという事も大切ですし、皆が群がって購入したがる素晴らしい立地の新しい物件を買いに行かない事も一つです。単純な価格競争の結果で仮に購入できたとしても、長期的に見れば相当な高値掴みとなる懸念があるからです。ファンドによっては運用期間が決まっているものもありますから、運用期間の終了間際に景気が悪くなって、想定していた価格で売却できずに、金融機関に泣きついてファイナンスをお願いすると言う事も格好悪いですし、投資家に迷惑をかける事にもなります。皆があまり見向きもしないボロ物件や、地方の酷く不便な立地にある物件、リスクが高いと見られていてまだ誰も投資対象としていない種類の資産に最初に手をつける、こういった他者とは異なる何かを得ようとするアプローチが有効です。リスクをとらないと大きなリターンを得られないというのは、投資の世界では当然の考え方です。
上記のように様々なファンドが、自分のファンドの独自性を打ち出しながら、競争力を示しています。オフィスに特化すると言っても、Aクラスと言われる好立地・大規模なものを投資対象とするものや、逆にBクラス以下と言われる、とりたてて際立つ競争力が感じられない物件でも安値で仕込む事によりパフォーマンス(利回り)を追求するもの等があります。物流施設や空港施設等のニッチな不動産を投資対象とする事により、耳目を集めているファンドもあります。これらのファンドは、設立当初は規模も小さく、いわゆる「王道」の投資対象ではありませんでしたが、最近では投資家の人気を集めファンド規模が何倍にも拡大しています。数名の規模の時にこういったファンド運用会社に入社して仕事をした人は、今頃高笑いしているでしょう。
このようにそれぞれのファンドには、それぞれの戦略があります。でも基本は「安く買って高く売る」です。そのためにどうすればいいかを考えるのが「投資戦略」だと思います。