不動産管理会社への転職を検討しています。大学は法学部でしたので法律の勉強は少しなじみがあります。不動産管理会社で仕事をするうえで必要な資格、またはこれは取っておくと仕事に役立ち、昇進を考えても有利に働くなどありましたら、具体的に教えてください。
なるべく早く勉強に取り掛かり転職に活かしたいと考えていますのでよろしくお願いします。
質問
不動産管理会社に転職するのに絶対取っておいたほうがいい資格337view
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回答
1件の回答
まずは、不動産管理会社の中でもマンション管理会社について述べていきます。
マンション管理のフロント業務を行う上で最も重要な資格は管理業務主任者です。これは車に例えると運転免許のようなもので、フロント職が一人前としてやっていくには必須といえます。マンション管理会社はマンション管理適正化法という業法に定められた業務を行うことが義務付けられており、管理組合等に対して管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行うときに必要な国家資格であるからです。これを持っていないと別の資格者に同行してもらう必要があり会社にとっても非効率になります。
似たような資格にマンション管理士があります。試験内容は管理業務主任者に似ていますが、こちらはマンション管理を第三者的な視点からアドバイスする専門家の資格ですので、マンション管理会社で実際に使う例は少ないといえます。ただし、知識を持った専門家として対外的にもアピールできるので、自己啓発としての資格取得を推奨している管理会社も多いです。
また、宅地建物取引士は不動産業に携わるものであれば最も一般的な資格です。最優先ではないですが取得することをお勧めします。不動産の基本である権利関係や取引、建物の構造などについて知識が身に着くとともに、管理会社でも昇進に必要な資格として位置付けているところが多いからです。
そのほかの実用的なスキルとしては、簿記3級があげられます。マンション管理の仕事は会計に関する報告が重要な業務であり、マンションの管理組合会計でも貸借対照表や収支報告書(損益計算書に類する)、総勘定元帳などを作成していきます。そして管理組合会計は企業会計原則に準ずると定められているため、会計実務の基礎的な資格として簿記3級の取得をお勧めします。これも会社によっては昇進の必須資格と位置付けているところがあります。
また、このほか会社によっては損保一般試験を入社後に受けさせることがあります。これは管理会社が損害保険の代理店として登録しており、管理組合が加入する保険の募集を行っている場合です。募集人として登録し保険の内容説明をするときにこの資格が必要となります。
以上、いくつかの資格について述べてきましたが、管理業務主任者が最重要であることは間違いないので試験準備を早めに進めてください。
次にビル管理会社について述べていきます。
技術系の資格は数多くありますが、ここでは質問者さんが法学部出身とのことですので営業系の資格についてふれていきます。
ビル管理のトータル的な資格としては、ビル経営管理士があります。これは公的資格でビルの経営の企画から、賃貸営業、管理・運営など、ビル経営管理のスペシャリストとしての知識と経験を持っているという証になります。不動産投資業の仕事ではその役割を明確に位置づけられていますが、ビル管理会社ではスキル保有を大きくアピールするものとなります。
また、ビル管理会社においても、宅地建物取引士は不動産業の一般的な資格として取得をお勧めします。特にテナント営業を行うビル管理業務では、賃貸契約の際に貸主側として仲介会社やテナントとの交渉がありますので、その知識が必要となります。
質問者さんは法学部出身とのことですので、法律の勉強には慣れていると思います。転職先企業の特徴に応じて、取得する資格を絞り早めに勉強に取り掛かってください。